金井真弓のレビュー一覧
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例え話が極端に少ない、もしくは分かりづらいものが多く、抽象度の高い難解な本であろうと思います。
今回、私はペア読書という3,4人で1ヶ月かけ、1日10ページ程度に区切って、読んで、その箇所の感想や質問をしながら、少しずつ読み進めるという方法で読みました。まさにその場は、ダイアローグという形で、難読書ながらも共通理解を得ようとした試みでした。その記録を少し残したいと思います。
コミュニケーションの語源は何かを共通のものにすること。対話は言語を通じて、共通認識を作り上げる行為。
現在の社会では、あらゆる対立、議論、説得に基づくコミュニケーションがなされ、共通のものが作られずインコヒーレントな状態を作り出し、あらゆる地球上の問題の原因となっている。そのカウンターとして、共通理解を作り出す対話が重要である。
著者によると、思考とはその人の描写(思考の前提となる、人生経験、知識、価値観、信条など)から提示(意見や感想など)を作り上げる行為。冒頭イスラエルであった対話集会の話のように、提示で対立が生じた場合は、恐怖、不安、怒り、暴力のような感情は一旦保留し、相手の描写側にアプローチすることが大切。
個人的には、社会システムの変化や技術の進歩により、マズローの5段階欲求の低次から高次側への遷移が起きてきた。低次側では生きのびることが目的である一方、高次ではどう生きるかが大切になる。その中で、あらゆる価値観や生き方が必要とされ、それらの間で対立が生じやすく、インコヒーレントな状態になっていると著者は指摘していると感じた。個人は全体の一部であることを想起し、著者の提案する対話を実践していく必要があると思いました。
また、後半に載っている自己受容感覚の喪失した女性の話やイヌイットのアザラシのような数少ないメタファーはどれも印象深かったです。 -
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ネタバレロックスターの息子・ルークと弁護士のオリヴァーは、それぞれの事情からフェイクの恋人同士になる。
ルークの一人称視点で展開する、中々心を開けないラブコメ。扉が開かれる時間は、いつも非常識な時間だけど、非常事態だから仕方ないね。
タイトルとあらすじから、結局両想いになるやつでしょ~なんて見守ってたんですが、二人とも厄介な思考すぎて両片思い状態が長かった。
二人を取り巻く友人やルークの同僚たちのアクが強い。ブリッジは最高。
ラストシーン、夜明けを玄関で迎える二人が互いの気持ちを語り合う様子に微笑ましさを感じるんですけど、家の中にプリヤがいるのを想像するとめちゃくちゃおもしろいんですよね。絶対ドアの近くで話を聞きながらワッツアップのグループチャットに実況してるでしょ、なんて想像してニヤニヤしちゃう。
現代英国カルチャーやジョークの注釈がたくさんあるので、中盤まで物語や会話のテンポが掴みにくかったけれど、深夜の訪問1回目くらいから一気読み。
次回作Husband Materialが控えてるらしいので楽しみ。この二人、順調な時間が続かなそうで、見ている方ととしては楽しみ。 -
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愛されすぎてボロボロになったぬいぐるみたちの写真集。
ぬいぐるみの写真とともに書かれているぬいぐるみの名前や年齢、持ち主から語られるエピソードも読み応えがある。
載っているぬいぐるみの写真は、愛され「すぎ」たと言われるだけあって、正直かなりひどい見た目のものも多い。
ふわふわだったはずの毛は擦り切れて下地の布だけになっていたり、カラフルだったはずの色は黒ずみ色あせていたり、目や腕は取れかけていたり取れていたり、糸や布で直された跡が丸見えだったり。
車で数十キロ引きずられたのか?と思うようなものや、ホラーゲームのクリーチャー―と見紛う見た目のものもある。
しかし、擦り切れたり黒ずんだ布は、主人に繰り返し撫でられ抱きしめられた証なのだ。
むき出しの糸や色が違う布は、主人に何度も治療された証だし、パーツが取れていても、どんなに見た目が汚くて怖くても、それでも手放されなかった彼らの姿はどこか誇らしげに見える。 -
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欧米企業の課題解決マーケティング事例を知りたい若者向けの書。昔だったらノードストロームとかサウスウエスト航空とか。欧米のベストプラクティスを読みながら、「流石だなぁ」なんて思ったものです。本書はその2020年版でしょうか。
行動経済学が、人間は合理的行動を取らないってことを証明し始めました。そのことを、広告、マーケティングに長年携わり多くの事例を見てきた著者は、「錬金術」と呼び、ロジカルな思考からの解放を問うてます。
ちょっと前に読んだ編集工学のアフォーダンスや、アナロジカルな考えと似てます。一緒に読むと自分ごととして、実践できる気がします。 -
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支援者の役割には3種類あり、支援者は、その時々の状況に応じて、それらの役割を選択しないといけない。
1) 専門家の役割; 必要に応じて専門的な情報やスキルを提供する
2) 医師の役割; 患者の状態を診断し、診断結果に応じた処方箋をつくる
3) プロセス・コンサルタント; プロセスに着目し、プロセスに働きかけることにより、クライアントが問題を解決していくことを支援する
専門家の役割がうまく機能するのは、クライアントの側が、どのような支援が必要なのかが分かっている場合。
医師の役割がうまくいくのは、クライアント、すなわち患者が診断結果に信頼を置いている場合。
そのような場合ではなく、例えば、クライアントが、何かがうまくいっていないと感じているが、それが何か分からないし、どのように問題をクリアにしていけば良いのかも分からないようなケースに、プロセス・コンサルタントが活躍する余地がある。
少し分かりにくいが、プロセス・コンサルタントというものについての私の理解は以下の通り。
■組織や職場で起きていることのうち、見えるのは氷山の一角であり、それを起こしているもの、起きていることの原因になっていることが水面下の見えない部分にある
■水面下にも多くのものがある。例えば、構成員一人一人の考え方や、構成員の間の関係性や、無意識のうちに従っている組織の規範や組織文化。これらを総称してプロセスと呼ぶ
■水面上に出ているものは、水面下にあるものの結果であり、水面上にあるものにいくら働きかけても問題の解決にはならない。問題は水面下に、すなわち、プロセスの中にあるので、プロセスに働きかけない限り問題の解決には至らない
■逆に言えば、水面下に働きかける人をプロセス・コンサルタントと呼ぶ
これでも分かりにくいけれども、今のところの理解はこういったところ -
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支援とは信頼のやり取り
効果的な支援の原則
・支援する側もされる側も用意ができている
・支援関係が公平なものだとみなされている
- 支援を必要とする側が「一段低い位置」にいることを忘れさせることが必要
- まず「控えめな問いかけ」によってお互いの無知を取り除き、立場上の格差を縮める
- どうすれば最高の支援ができるか必ず尋ねるべき
- クライアントは、なにが役に立ち、なにが役に立たないかというフィードバックをする機会を探すべき
・支援者が以下三つから適切な支援の形を選択し、その役割を果たしている
- 具体的知識やサービスを与える専門家
- 診断し、処方箋を与える医師
- クライアント参加によって信頼関係を築き、情報をもらうプロセスコンサルタント
・言動すべてが人間関係の将来を決定付ける介入だと認識する
・効果的な支援は純粋な問いかけとともに始まる
・問題のオーナーはクライアントだと認識する
・すべての答えを得ることはできない -
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最初は翻訳のせいもあり、極めて読みにくく感じたが、先に読んだ知人の'第3章を過ぎたところから面白くなるよ'という言葉を信じて何とか読み進めたところ、確かにその通りだった。
この本のポイントは、第3章「成功する支援関係」に書かれている簡単な原理、「支援を求める立場は、心理的に一段低い位置(ワンダウン)に置かれ、支援を求められる立場は、逆に高い位置(ワンアップ)に立つ」ということだと感じた。一見簡単なことのようだが、この心理的な'あや'の部分をあえて言葉にして意識することが、スムーズに支援を進めていく上で極めて重要だという。
特に、支援を求める側はワンダウンの状態に置かれやすく、いったんそうなってしまうと、心理的な抵抗が生じて素直に支援を受け入れられなくなる。支援する側はこれを避けるべく、「控えめな問いかけ」(第5章のタイトル)からスタートして、相手がワンダウンの位置に落ちないように注意を払うことが大切だ。第7章「チームワークの本質」には、この原理が最もはっきりと表れていると感じた。
著者は、成果を上げるチームの本質を、'各メンバーが自分の役割を適切に果たすことによって、ほかのメンバーを助けている'、'メンバーたちは互いに、またチーム全体として支援し合う。誰もがクライアントであり、誰もが支援者である'と述べている。これは即ち、チームのメンバー同士が互いに支援し合う=相互に依存し合う関係を築くことにより、ワンアップとワンダウンが相殺されて、心理的に壁のないバランスが取れた状態になるということではないだろうか。チームリーダーの仕事は、このような'相互依存するチームワークのための環境を作り出すこと'である(第8章)。
かなり皮相的な部分にこだわりすぎた気がしないでもないが、この「ワンアップとワンダウンの心理的なバランス」というポイントを意識しながら読むことにより、全体の流れを掴むことができたように思う。仕事や生活の上で、支援したりされたりする機会はいくらでもある。学んだ内容を意識して実行していこうと思う。 -
Posted by ブクログ
この本でまず驚いたのは、どのページをめくっても文字でびっしりだったことだ。しかも、今出版されている多くの本よりも、文字は小さい感じがする。
シャラポワは、書かずにいられなかったのかもしれない。唐突にテニスをストップさせられて。
あのときのことは私も覚えている。
突然、シャラポワのテニスが見られなくなった。その処分は、とても重い(重すぎる)もののように私は感じた。
そして、この本を読み出したとき、彼女は全米オープンで戦っていた。チラッと見た試合には勝ったが、その次の試合には破れてしまった。
シャラポワは気になる選手だ。
その試合は、一試合だって最初から最後まで見たことはないけれど。
だから、この本を手に取った。
手に取って、写真があまりないこと。載っている写真も印刷が不鮮明なことが不満だった。
しかし、それは本文に入ればさして問題なくなった。
ここには彼女の言葉が紡がれている。もちろんこれは、日本語へ翻訳された本だから多少のニュアンスの違いはあるかもしれない。でも、彼女が書いた言葉だという気がする。
彼女が世界ランク1位だったこと、グランドスラムで優勝したことは知っていた。知っていたような気がする。
シャラポワをグランドスラムのテレビ中継で見たのはいつだったろうか?
2009年頃が最初だったか。
次のシャラポワの試合は、ちゃんと最後まで見てみたいと思った。
女子テニスはあまり見てない私だけど。