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どうしたら、あの人の役に立てるだろう?
あたりまえすぎて見過ごされていた「協力関係」の原理原則を、
組織行動論のグル、エドガー・シャインが、身近な事例から、わかりやすく提示する。
「親切のつもりで」、あるいは「相手の助けになるように」とった行動が、
実は相手にとってはそうでなかったということは多い。仕事にとどまらず、
日常生活でも、こうした体験は誰もが記憶にあるだろう。
では、なぜ、こうした齟齬が起きてしまうのか。起こらないようにするには、
どうすればよいのか。起きてしまったときには、どんな措置を講ずれば
よいのか。こうした疑問に答えていくのが本書だ。
本書で提案する「支援」とは、「押し付け」の支援ではない。あくまで、
相手の成長につながるプロセスをともにする、という考え方だ。
相手の自律を目的とし、相手が何を必要としているかを質問によって導き出し、
一緒に答えを考えていく。これは、プロセス・コンサルテーションと呼ばれる
手法であり、シャインが、50年もの長きに渡って、
暖め続けてきたものだ。
本書は、「支援」の原理原則の解説とともに、実践する際のコツ、また具体的な
質問例も織り交ぜて、あくまで実用のためのエクササイズガイドとして、
読者の役に立つことを企図している。
『リーダーシップ入門』『リーダーシップの旅』の金井壽宏氏が監訳。
「この最高傑作を読んだ者は、誰でも必ず得るものがある」
―ウォレン・ベニス
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
4年振りに再読。
医師やコンサルタントといった専門家による公式なものから、職場の同僚のちょっとした相談や手伝い、家庭での家事や介護など、人間関係のあらゆる場面で必要な「支援」を上手く行うことで、よりよい協力関係を築くための指南書。
往往にして支援が失敗する理由として、著者は支援者・被支援者それぞれに陥りがちな罠があると指摘し、特に支援者には、適切なコミュニケーションによって被支援者との間の認知的・感情的ギャップを克服し、相互理解と信頼関係を土台に、被支援者と共に考え、解決策を探求する「プロセス・コンサルタント」の役割が重要であると説き、その手法は組織のマネジメントにおいても有効であると主張する。
本書は社会人・家庭人の両面において、自分の人格形成、意識と行動に多大な影響を及ぼした一冊なのだが、読み返すとまだまだできていないことが多いことにも気づく。人を助けることにも、人に助けられることにも、もっと上手くならねばとの思いを新たにした。
Posted by ブクログ
さらりと読んだだけでは、相手の状況をよくよく確認せずに決め付けてアドバイスするのは控えよう。くらいの感想になってしまいますが、チームワークの本質の部分は仕事で成果を上げるために必要になりそうな学びもありました。
日本では言われた事だけをやると言う人や会社での人間関係は無い方が良いと言う人が増えているように思えますが、本書によればそのように考える一段低い位置にメンバーがいるチームでは、チーム内の支援がうまく機能せず、特に予想外の事態に対応する事が出来ないとしています。
アメリカンフットボールのように役割が決まったスポーツと、サッカーのように互いに相互し合うスポーツと言う例は分かりやすいですが、アメリカンフットボールが役割だけをこなせば良いと言っているわけではありません。
役割を適切に果たし、信頼関係に基づき相互に助け合い、助け合いが公平と感じられるチームがより成果を上げられると言っています。
そこが簡単に出来るのであれば苦労はしないなぁと思いますが、リーダーとしてチームの方向性をよく考えた上で、メンバーやメンバー候補に期待する役割をしっかりと伝え、行動を管理するだけではなく考え方やプロセスを支援する行動を心がけようと思うようになりました。
Posted by ブクログ
・関係の深さは、人が自らをさらけ出す中で、自分のために安心して要求できる価値の量という観点から定義されるのだ。
・より広範囲の専門知識を支援者に頼るようになると、クライアントは一層弱体化する。セールスやサービスを伴う関係では、容易に手を引くことができるため、クライアントはより高い地位にあり、権力を備えている。一方、クライアントが手ほどきを受けるような形式的な支援関係では、一層高い地位につき、権力を備えているのは支援者の方だ。
・クライアントの本当のモチベーションはなにか
・重要なのは、問題を前提とした質問で話を促さないことだ。それこそクライアントが否定従っていることかもしれないからである。質問は抽象的な内容を常に避け、抽象概念や一般的な事柄よりは、もっと詳しい例を求めよう。はじめのうちは、起きている事柄に集中すべきである。
・純粋な問いかけは、話によく耳を傾けることよりも効果的だ。
・活動的だが、控えめな質問のプロセスに取り組むことにより、支援関係における問題をはらんだダイナミクスもいくつか改善できる
クライアントに主導権を握らせ続け、自分のために問題を能動的に解決する立場を取り戻せるようにすること
ある程度まで自分のジレンマを自力で解決できるという自信を与えること
クライアントと支援者が協力できるように、なるべく多くのデータを明らかにすること
・4つのレベルの質問
純粋な問いかけークライアントの話だけに集中するもの
診断的な問いかけー感情や、原因分析、行動の代替案を引き出すもの
対決的な問いかけー現状について支援者自身の見解をもたらすもの
プロセス指向型の問いかけークライアントに支援者との即座の相互関係に専念させるもの
・議題には二種類のものー即座に注意を払わねばならない議題と、長期に渡る政策や戦略のように、もっと時間をかけてより深く議論しなければならない議題がある
・一段低い位置にクライアントが慢性的にいるなら、支援者はイニシアティブを取って支援を申し出るべきであり、絶えず頼み事を必要とするせいで、クライアントがあまり自尊心を失うことがないようにしなければならない。支援の行為に、自分の勝手でやるのだという理由付けをすることで、支援者はこの罪悪感を減らしてやれる
・支援者は自分の支援がもう必要なくなるのはいつか、助言して貰う必要がある
・フィードバックは、求められたものでない場合は有益とは言えない
・フィードバックは評価的なものより、説明的なもののほうが機能する。それによりクライアントも評価を行える
・適切な質問をすることによって支援関係を築ける
・組織であるクライアントと仕事するうえで最も難しい部分は、プロセスに関する専門的な意見や助言を与えながらも、質問者の役割にとどまり続けること
・支援しようという努力が快く受け入れられなくても、腹を立てないこと
・クライアントがあなたからの助言を執拗に求めたら、少なくとも2つの選択肢を与えなさい。そうすれば、クライアントはまだ選択しなければならないことになります
・組織行動論や支援学を学ぶ意味は、人との関係を生きる中で、心なき状態を、心ある状態に少しでも補正していく一助となることなのだ
・プロセス・コンサルテーション10の原則
絶えず人の役に立とうと心がける
今の自分が直面する現実から決して遊離しないようにする
自分の無知を実感する
あなたがどんなことを行っても、それは介入、もしくは揺さぶりになる
問題を自分の問題として用事者意識を持って受け止め、解決も自分なりの解決として編み出していくのは、あくまでクライアントだ
流れに沿って進む
タイミングがすごく大事
介入で対立が生じたときは、積極的に解決の機会と捉えよ
何もかもがデータだと心得よ。誤謬はいつも起こるし、誤謬は学習の重要な源泉だ
どうしていいかわからなくなったら問題を話し合おう
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