川越宗一のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
「熱源」で直木賞を受賞した著者のデビュー作。
豊臣秀吉の島津征伐から、文禄・慶長の役、琉球侵攻までの戦乱を、三人の視点から描く。
島津の家臣、樺山久高は儒学を学びながらも、戦乱の世では学は意味がなく、人は禽獣と変わらないと考えていた。
そして、戦乱の世に身をやつしていた
朝鮮の被差別階層、白丁の明鐘はあるきっかけで儒学者の下で学を学ぶことになる。
白丁の出自でありながら儒学により聖人を志す。
真市は商人を装い、倭にも朝鮮にも足を運ぶ海の民たる琉球の密偵だった。
大国の間で琉球が生き残るため、飄々とした性格の裏には強烈な愛国心があった。
戦で敗ける者と、勝つ者。
-
Posted by ブクログ
川越宗一、直木賞受賞作『熱源』。
川越宗一作品、初読み。
明治の樺太(サハリン)。
アイヌ・ヤヨマネスクは、北海道へと開拓団として渡る。
一方、リトアニアに生まれたポーランド人・ブロニスワス・ピウスツキは、政治犯として、サハリンへと送られる…
ヤヨマネスクは、日本人として、山辺安之助の戸籍を得るが、亡き妻への想いと一人息子・八代吉とともに、樺太へと戻る。
故郷を日本とロシアにないがしろにされたアイヌ・ヤヨマネスク。
自国をロシアにうばわれた政治犯の囚人となったブロニスワフ。
自分たちは何者なのかと問いかけ続ける2人。
それが彼らの生きる源、『熱源』。
弱肉強食の世界に、なんとか自らのアイデ -
Posted by ブクログ
日本に約3000基ある灯台の役割や多様な価値について知ってもらおうという趣旨で進められている「海と灯台プロジェクト」。主体は一般社団法人・海洋文化創造フォーラムで共催が日本財団と海上保安庁である。そのプロジェクトの一環として企画されたのが、灯台が果たしてきた地域固有の役割や機能、存在価値を物語化して知らしめようという取り組み。本書はそれに基づき19基の灯台を6人の著名な作家が分担して現地取材し、紀行文集として取りまとめたもの。
灯台の建築技術や歴史、地域との関わりについて様々な観点から語られ、読み進めるうちに少しずつ灯台への関心が高まってくる。
しかし、門外漢の私には歴史作家や描写力のある作家 -
Posted by ブクログ
国父と呼ばれる孫文、こんなになんというか正直パッとしない、始まる前からオワコン感の強い人物だったのか、、、(フィクション部分あるとはいえ)と結構ふふっとしながら読みました。
同作者の『熱源』、また小川哲さんの『地図と拳』あたりを読んで、高校世界史の図説タペストリーを読み読み中国の近代革命については少々勉強してあたので、さらに学びにもなりました。
歴史の教科書だけではどうしても袁世凱がトップに立ったあたりとか??なんでそうなる?と思った記憶がありますが、当事者に近しい梅屋庄吉も“ぽかんと口をあけた”という反応になること、とても納得して歴史が文字だけでなくストンと落ちました。
梅屋庄吉が主人