鍋倉夫のレビュー一覧
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購入済み
それぞれの生き方
どんな世界でもプロで飯が食える(それも長く)のはほんの一握り。負け惜しみではなく、今の仕事に誇りを持ちながら将棋を楽しむ小川さんは、かっこいい。
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Posted by ブクログ
『路傍のフジイ』第5巻を読み終えて、あらためて思うのは、この作品が描くのは派手な事件や劇的な運命ではなく、静かに揺らぐ人生の断片だということだ。今回もまた大きな変化が訪れるわけではない。むしろ「変わらないフジイ」と「変わろうとする周囲の人々」との対比が鮮やかに浮かび上がり、そこに強い余韻が残る巻だった。
たとえば田中くんが転職を考え、石川さんが恋に揺れ動く。誰もが人生のどこかで直面する「選択」や「変化」が描かれるのだが、その一方でフジイは恒星のように変わらずそこにいる。その姿は単に停滞や無関心なのではなく、むしろ「不変の力」の象徴として輝いて見える。読者の多くが「変わらない人がいるから、変わる人の物語が際立つ」と感じたのはまさにこの点だろう。
特に印象的だったのは石川さんの恋のエピソードだ。派手な展開はない。ただ距離感の遠さや微妙な間合いが丁寧に描かれていて、その“静けさ”がかえって胸を打つ。多くの読者が「切なくもわかる」と共感したのは、ここに自分自身の記憶や感情を重ねられるからだろう。恋愛を大声で語らないからこそ、心に深く刺さる。
また、新キャラクターの鈴木さんの登場も、物語に新しい風を吹き込んだ。これまでの緩やかな関係に微かな緊張感を与え、人間模様を立体的にしている。違和感を覚えた読者もいたようだが、それは「日常に外部からのノイズが入ることで作品が生きる」証拠でもある。静かに流れる川に石を投げ入れたときの波紋のように、物語に奥行きを加えていた。
この第5巻が投げかけているのは「変化とは何か」という問いだ。変わることは前進であり、同時に痛みを伴う。変わらないことは停滞ではなく、実は支えや安心でもある。両者は対立するのではなく、互いを必要とする関係なのだと、この巻を通して感じさせられた。フジイという“不動点”があるからこそ、周囲の小さな変化がこんなにも鮮やかに映るのである。
読後の余韻は静かだが確かに深い。何も大事件が起きないのに、人生の本質をえぐられるような読書体験。第5巻はそんな「静謐の力」を改めて教えてくれる巻だった。 -
購入済み
やっぱり嫌われる人
話す事全てがどこかの受け売りで薄っぺらいから、女性に嫌われる、男性には疎まれる。そして職場では孤立する。そんな人にも藤井さんは、懸命に語りかける。鈴木さんは、フジイサークルに入れると良いけど。
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Posted by ブクログ
最初の三話のみ鑑賞。
主人公は藤井さんという、40歳非正規社員独身男性。見た目から独創性溢れている。
この話は、斬新な日常系漫画といえるかもしれない。なにせ、なにか突出した個性を持っているわけでなく、特に正確に難があるわけでもない人が主人公であるから。
構成として変わっているのが、彼を取り巻く人が藤井さんを解説したり感じている点から展開されている。藤井さん自身は寡黙だし、ある意味何を考えているかわからないキャラを立たせるための手法であるかもしれない。
他の作品にない主人公と話の展開、でも肩肘張らず読めるのが良かった。なによりも、なんかわかる。
※YouTubeチャンネル『ウラ漫 ー漫画の裏側密着ー【小学館マンガワン】』で紹介されていたので、無料分を読んでみた。 -
匿名
購入済みめずらしいストーリー
普段漫画はあまり読まないのですが、無料枠を読んだら気になってしまって購入しました。ちょっと仕事に疲れていたのですが、この漫画を読んで少しだけスッとしました。1巻2巻でストーリーにかわりばえがないので、3巻を読んでそれ以降の購入を検討しようと思います。
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購入済み
一見日常系漫画だが
一見日常系漫画だが、その裏に現代日本社会への批判や恨みつらみが込められているような作品である。解決策やカタルシスが明確に描き出されているわけではないので、この作品をどのように読むかは、読み手次第でどのようにでもなる作品であろう。絵柄はしっかりとしている。主人公(?)のフジイさんのみがちょっと浮いたような人物造形をされているのが気になる。