西淑のレビュー一覧
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なにかを書く(発表する)、また本を読むことが好きなひとびとに特にページを捲って欲しいエッセイ集。
どこからでも、ランダムに読めるし、わたしもそのような方法で読書した。
言葉の生命力と人が生きることの関係性について著名な作家や作品を交えて、作者若松英輔さんの真摯な視点から述べられている文章が多く、全体的にわたしは読んでいてホームのような安心感もあり師匠のような叱咤激励も感じられる稀有な本だった。
好きなエッセイ。(特に、共感と新しい知見を教えてくれた文章)
永瀬清子「第三の眼」 老いて増す能力
九鬼周造の思索 偶然と運命について
C・S・ルイス『悲しみをみつめて』 人生の問い
石垣りんの詩 -
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眠れない夜は・・・で始まる十の短編集
千早茜さんらしい、静かで繊細で神秘的な描写が印象的だった。夜の闇にある静かな孤独が描かれているのに心が落ち着く不思議な物語。
西淑さんによる色彩をおさえた挿絵もピッタリで、丁寧で独特な雰囲気の美しいイラストにも魅せられた。
どのお話も、短い夜は必ず明けるから、孤独でも、
一人じゃないと教えてくれるような余韻に包まれる。
数ページしかない短編なのに、こんなに味わい深い余韻があるなんて凄い。
日中にも読んだが、やはり夜に読む方がスーッと頭に入ってくる気がした。ゆっくりと丁寧に、一話ずつ、静かな夜に読むのがオススメ。
第一夜 空洞
第二夜 森をさまよう
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日本経済新聞に2023年4月から2024年3月まで、「言葉のちから」として連載されたものから27篇を選び一冊の本にしたもの。
〝言葉〟の持つちから、面白さが詰まっていて、何度でも手に取りたくなる本でした。
一篇はどれも「誰かの言葉を引用した作品」になっており、例えば…
武者小路実篤『沈黙の世界』より引用
──言葉の世界に住んでいると、沈黙の世界がなつかしくなる
など、作家や哲学者の言葉が多く取り上げられている。
他に面白いと思ったのは、
『念い(おもい)を深める』
の一篇で「おもい」を表現する漢字が沢山あるということ。
思い、想い、意い、憶い、惟い、顧い、懐い、忖い、恋い…
それらを熟 -
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今の自分に必要だと思うところから読み始めていいのだ、とはじめに断りがあった。そして、願うならば読み終わらないこと。私という読み手はそういうことができずに、順番に読み、あっという間に読み終えてしまった。
若松英輔さんの本を読んでいると、その時その時で気になる人が出てくる。今は神谷美恵子さんがその人のようだ。若松英輔さん月間と決めたが、神谷美恵子さんの本を、言葉を欲しているなぁと思いながら読み進める。来月は神谷美恵子さん月間かな。
私の読書は興味の趣くままに、なのであちらこちらに飛んでしまう。だから、じっくり読むということが苦手。それで1人の作家にじっくり向き合うことを目的に今月は若松英輔さんと決 -
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優しい…自分の子育ての一瞬一瞬をこんなに優しく、温かい言葉で切り取れてすごいと思った。挿絵も良く、本として素晴らしい。理系の研究者ならではの、斬新な視点というか、私の知識としてないものが多いので、切り口としてすごく新しい。研究者だけど、科学や数学の切り口を絶対とするでなく、そこからはみ出るものを切り取っているのが特によい。例えば、
柔軟な分数があっても良い、という話。ピザ8枚を4人で分けると、もいちいち厳密に計測するでなく楽しく喜びを分かち合う方が大事ということ。
時間や数の概念をもたないこどもの、時間の流れの感覚の違いを優しく大切にしている姿。
同じように数量感覚をもたないこどもの、味見 -
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名言たくさんでガンガンメモりました!!引用されていた本がどれも読んだことのない本ばかりで、ただただ無知の知を感じさせられた…人生生涯勉強だなぁ。
p.36 知を蓄える。すると人は無意識に知において貧しい人を軽んじるようになる、とメーテルリンクは警告する。知だけではないのかもしれない。私たちは何かを必要以上に蓄え始めるとそれを持たざるものを軽んじるようになるのかもしれない。
メーテルリンクは、知に優れた人だった。それゆえに知の危険を深く自覚してもいた。彼はこの言葉を、他者に向けて書く前に、自らの胸に突きつけている。そうした姿勢が、この本を、世紀をこえて力あるものにしている。同じ作品で彼は、何