高橋弥七郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレどれだけ続いてローマ数字のⅩの連続で巻数がどこまで可読性を失うのか……と見守る変な楽しみ方もあったシリーズ、ついに最終巻です。
最終巻だけあり今まで出てきたキャラ総出演で大暴れで終幕を迎えるので思い入れがある人は楽しめるでしょう。
ただ今までのキャラを出しまくっているので、全巻読んでいた人でも途中で「この人だれだっけな……?」と思い出すので手が止まってしまうことも多いです。愛着は良いと思いますが、覚えてなくても読み飛ばせるような描写だと親切だったかなとは思います。
リャナンシーの満願成就は遠かったね……とかちょっと感慨深かったです。
次のシリーズも楽しみにしております。
またAB出して -
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Posted by ブクログ
作者はとにかくこの話(戦争)が書きたかった一心だったんだろうなあと思う。
十七巻かけてここまでの流れを作ってきたわけか……とんでもねえドMじゃなかった、辛抱強さだぜ!
技術面から言えることはやはりこういう大規模戦闘の描き方ですね。
・戦闘全部をひとつひとつ描写するわけにはいかない(全部やったら広辞苑になる)から、全体を俯瞰できる人物(この場合デカラビア)を配置して、その視点で個々の戦場を描写する。
・もちろんそれら戦場を描写するときにも、特定の人物(この場合紅世の王とか大物フレイムヘイズ)にスポットを当てて、輪郭ではなく特定のシーンごとを描くことで全体像を浮かび上がらせる。
この二点は特に見習 -
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Posted by ブクログ
異次元の世界のもの同志の争いに巻き込まれた
人間から「根源的なエネルギー“存在の力”」を奪う“紅世の徒”(ぐぜのともがら)
それを討滅するフレイムへイズ(主人公 シャナ)
もう一人の主人公坂井悠二は“存在の力”が少量だけ残されたトーチという残滓の存在
トーチの中には、宝具(=特殊能力を持つ道具)を宿すものがある=ミステス
坂井悠二はミステスでもある
高校生として、先生の教え方の欠点を次々とあげつらう膨大な知識量を誇る(痛快です)
一方、シャナは人間でないので、幼子の様に世間知らずな面がある
ソレが可愛い表情をするんですねぇ
見ていて「ニマっ」となります(*^_^*) -
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Posted by ブクログ
<内容>
[仮装舞踏会]の盟主<祭礼の蛇>との戦いに敗れ、星黎殿に幽閉されたシャナ。
ベルペオルの宝具「タルタロス」によって異能を封じられ、神器「コキュートス」すら奪われた……
<感想>
うほい。弥七郎先生神ぃぃぃ〜
何がすごいって、構成力がすごいと思う。
世界観だとかよりもまず初めに僕はこれが出る。
なぜかっていうと………普通のラノベだとか小説だとかは伏線→回収→伏線→回収の繰り返しなのに対し、シャナは今までの巻全てが。全ての登場人物が。全ての事件が。といっても過言ではないほどに16巻以降の伏線となってると思う訳ですよ。
今回の巻では螺旋の風琴まで持ち出して来ましたし。
それと次に論理性 -
Posted by ブクログ
短編を5本収めています。
第1章「ソロー」は、ヨーロッパによる新大陸への侵略を食い止めるために立ち上がった「大地の四神」と、人類への干渉を止めようとする旧大陸のフレイムヘイズとの戦いを舞台に、フレイムヘイズによって故郷の村を焼かれた少年ビリー・ホーキンと、彼の復讐に協力して新たな宝具を作り出そうと目論むフリアグネの物語がえがかれます。個人的には、状況説明が多くて、物語に入り込めないように感じてしまいました。
第2章「ノーマッド」は、シャナとアラストールによってフリアグネが討滅された直後の物語。猫の姿をした燐子ニーナが、悠二たちに襲いかかります。悠二をめぐるシャナと吉田さんのラブコメ的なやり -
Posted by ブクログ
シリーズ最終巻。最後まで話を広げていって、まとめるのが追いつかなかった、という印象です。
「祭礼の蛇」の「大命宣布」によってフレイムヘイズたちは使命を失うことになりますが、その中でシャナは、自分の立っている足元を見なおし、自分の信じるままに、悠二と対峙することを決意するというのが、前巻のないようでした。そして今巻は、ユートピアを眼前に差し出された“徒”たちが、自分たちの立っている場所を見つめなおし、彼らの思いに創造神が応えるという話になっています。
他方、新世界へと旅立つ「徒」たちの残した「存在の力」によって願いをかなえたリャナンシーは、自分にとって本当に大切なものを、最初から知っていたと