あらすじ
今、そこは間違いなく、世界の中心だった。 御崎市全域を覆う巨大な封絶。中天に輪を描く、創造神の黒い蛇身。その背に降り立った、緋色の凱甲と黒い竜尾で装う少年── 創造神“祭礼の蛇”の代行体・坂井悠二。 彼は、正面で向き合う少女に笑いかけた。紅蓮の瞳と髪を靡かせる、天罰神の契約者たるフレイムヘイズに。 「悠二」 「シャナ」 二人は、それだけを言い、それだけを返す。フレイムヘイズ兵団は敗れ、“紅世の徒”らが勝利し、彼らの楽園 『無何有鏡』 の創造が始まろうとする中、相容れない二人は、互いのかける、次の言葉を待っていた。 少女の手には、身の丈ほどもある大太刀が握られ、少年の手には、片手持ちで幅広の大剣が握られる。 図らず、計らず、声が重なる。 「 「──決着を──」 」
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Posted by ブクログ
やっぱシャナ面白い。悠二の創造神化は驚いたけど、あの展開でミステリー小説みたいに終わらせないとこがやっぱいい。
今までの小説では恋人が敵になって悩んであやふやになりなって終わり、みたいになるから書きにくいんだよね。その点高橋さんは持論を曲げないで最後まで書いてるのはすごいと思う。
まあこれも長く書ける人気ライトノベルの恩恵だな。というか、もはやライトではない気が…。
Posted by ブクログ
前の巻の感想通り、徒の大半が蛮族過ぎる結果大命後の安全が担保できないの本当痛い。 そして、久々の悠二クソボケ、手紙の記憶を故意か知らんが投げ捨てるのはそらそうなるわ。 あと地味に他二人と違ってシュドナイは坂井悠二を気に入ってる感じ良い。よく考えたら初っ端口八丁で一杯食わされたり、撤退戦の際のエゲツナイ策を見たりしたら戦い好きそうなシュドナイは気に入るわな。
Posted by ブクログ
創造神の目的が明らかに。しかし、坂井悠二には別の目的もあるらしい。日本に集まる大勢の紅世の徒に対する、大地の四神とシャナたちの全面対決に燃える展開。やっぱり吉田一美のもつフィレスの宝具が最後に大きな影響を与えそう。
Posted by ブクログ
新たな世界の創造をめざす「祭礼の蛇」坂井悠二は、御崎市に帰ってきて吉田さんと再会します。他方、「大地の四神」の協力を仰いだシャナたちは、「フレイムヘイズの使命」にも劣らないほど大事な、自分たちの信念にしたがって、悠二に最後の一撃を加えるための戦いへと踏み出します。
吉田さんの手許にある「ヒラルダ」に込められたフィレスとヨーハンの想いや、「屍拾い」ラミーがめざしたものなど、これまでの伏線の回収に物語が動きはじめて、いよいよクライマックスに近づいてきたという感じがします。ロフォカレだけは今のところ何者なのかよくわからないのですが、きっと最終巻で明かされるのでしょう。続きを楽しみにしたいと思います。