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“徒”の理想郷 『無何有鏡(ザナドゥ)』 創造を巡り、“祭礼の蛇”の代行体・坂井悠二と、フレイムヘイズ 『炎髪灼眼の討ち手』 シャナが、刃を交えていた。 その渦中、琥珀色の風が吹いた。 吉田一美が、宝具 『ヒラルダ』 へ願った想いを受け、“彩飄”フィレスが戦場に現れる。 一大決戦の舞台となった御崎市は、この転機と共に、激動を経て終幕へと向かう。 フィレスを呼んだ吉田。 生け贄のヘカテー、ほくそ笑むベルペオル、神殿を支えるシュドナイ。 襲来する“徒”を屠るカムシン、神殿上空に舞うヴィルヘルミナ、そこへ向かうマージョリー。 そして、対峙するシャナと悠二。 人間、“徒”、フレイムヘイズ。彼らが向かう先が、今ここで決まる。すべては、悠二とシャナの決着の行方にゆだねられていた──。
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Posted by ブクログ
シリーズ最終巻。最後まで話を広げていって、まとめるのが追いつかなかった、という印象です。
「祭礼の蛇」の「大命宣布」によってフレイムヘイズたちは使命を失うことになりますが、その中でシャナは、自分の立っている足元を見なおし、自分の信じるままに、悠二と対峙することを決意するというのが、前巻のないようでした。そして今巻は、ユートピアを眼前に差し出された“徒”たちが、自分たちの立っている場所を見つめなおし、彼らの思いに創造神が応えるという話になっています。
他方、新世界へと旅立つ「徒」たちの残した「存在の力」によって願いをかなえたリャナンシーは、自分にとって本当に大切なものを、最初から知っていたという対比が張られています。著者の高橋さんが描きたかったのはたぶんこういうことなのかなと、個人的には解釈しています。
最後は、こちらの世界に残ったシャナと悠二、マージョリーとシュドナイが決着をつけることになります。やや厳しい言い方をすれば、カン違いの責任感を抱えて一人決めしてしまった少年が、けっきょくは少女にケツをもたせたという、セカイ系にありがちなストーリーということになるのでしょう。
ちょっと残念だったのは、物語の終盤で池くんが忘れられてしまったこと。最後に、御崎市に残った吉田さんを池がサポートする後日談的なエピソードを足してくれてもよかったのに、という気がします。
Posted by ブクログ
最終巻である。非常に感慨深い。
祭礼の蛇が登場してから最終巻まで、ある意味では、シャナと悠二の凄まじく強大な痴話喧嘩だったといえるのではなかろうか。
紅世の徒たちが、あの結末を是としたのは、ややご都合主義的な何かを感じざるを得ないが、概ね良しと――いや、好しとしよう。個人的に気になるのは、世界に残された者たちと、新世界に旅立った者たちの今後かな。
なお最終的に「彼女」の存在を取り戻させた件については、このライトノベルの始まりがアニメ一期のように「彼女」という個人を読者に刻んでおくことが出来ていれば、より感慨深いものとなっていたかもしれないなと思える。
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