魚住孝至のレビュー一覧

  • 宮本武蔵 「兵法の道」を生きる

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    実践に基づいた、理が示されており、形にとらわれることの誤りなど、汎ゆる道に通ずる道理が提示される。一道をゆくことで諸芸に通ずが、理解できるような説明が敷衍され、普遍的な理、万理一空が感じられる。

    本書は、一次資料を中心に、各種資料を比較検証することで、実像を浮かび上がらせており、科学的研究アプローチが取られていることが特色。
    更に、時代の変遷、当時の社会情勢として戦がなくなりつつあった時代で、外交上の芸としての指南役が求められていたこと等、武士の位置づけなど、武蔵を取り巻く環境との関係の中で武蔵の立ち位置や思想の成立の背景にまで触れているのは、秀逸だった。

    さて、改めて学び、如何に自分の日

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    2026年02月28日
  • NHK「100分de名著」ブックス 宮本武蔵 五輪書 わが道を生きる

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    中学時代に読んだ、吉川英治の宮本武蔵は、愛読書で、その後何度も読み直している人生のバイブル。
    その関係で、高校時代に講談社学術文庫の五輪書も読み、独行道を生徒手帳に書き写していた。
    そんな自分ですが、改めてこの書を読み、自分の理解はこれっぽっちも進んでなかったことを思い知る。
    そして、常に兵法の道を外れずなども、肩に力を常に入れると言う意識だけを得ていたように思える。

    歳を重ね、吉岡流などない等の数多の俗説を読み、虚像とおもっていたが、稲葉稔のさらば武蔵を読んでまた、万理一空をしり、自分のなかで武蔵熱が再燃。そこから、この書に出会って、窮屈な力むだけではない、合理的かつ自在な道を行く武蔵像を

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    2026年02月21日
  • 新訳 弓と禅 付・「武士道的な弓道」講演録 ビギナーズ 日本の思想

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    新訳版なので幾分か読みやすい印象で、『日本の弓術』もよりも具体的なやりとりが記されているが、何度読んでも暗闇の道場での逸話は震える。

    「師から何度も繰り返される答え、「質問なんかしないで、稽古しなさい」という以外に聞かせてもらえないことに納得していたからである。それ故に、私は問うことを止めた。」

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    2025年04月17日
  • NHK「100分de名著」ブックス 宮本武蔵 五輪書 わが道を生きる

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    『五輪書』はすごい本だった、ということが、ポイントが絞られてよく伝わってくる。『五輪書』の原文を読むかどうかはさておき、武道をやっている人間は、その内容について、一読の価値はあると思う。

    大前提として、『五輪書』が、特に剣術での実践を中心とした武術書であることが、当たり前と言えば当たり前だけれども、意外だった。現代では、その精神論が強調されて、ビジネス書の文脈などで読まれることもあるが、この本を読むと、あくまで武蔵が実践で戦った剣術家であり、その中心は武術書であることがよく分かる。
    「地・水・火・風・空」の五巻からなる『五輪書』は、その大部分「水・火・風」の三巻が、剣術の鍛錬法と兵法、各流派

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    2024年12月27日
  • 新訳 弓と禅 付・「武士道的な弓道」講演録 ビギナーズ 日本の思想

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    戦前に禅を知るために弓道を学び始めたドイツ人哲学者の回想で、むしろヘリゲル側になってしまった現代日本人にとっても学ぶところが大きいのではないか。弓道は禅よりも神道や儒教の影響が色濃いが、戦後に阿波が開いた大射教道が全日本弓道連盟に合流し、禅的な考え方も包摂されたと言えるかもしれない。

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    2023年05月23日
  • 宮本武蔵「五輪書」 ビギナーズ 日本の思想

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    以前からちょこちょこ読んでたやつ。ようやく読み終わったが最初の方はもうだいぶ忘れてる。兵法書だが、その道の人以外にも感じるところはやはりあって、面白い。五輪書の原文・訳と、前後に宮本武蔵の実像についてや、五輪書の現代における位置付けなんかも入っていて、宮本武蔵入門的なところもある。五輪書は完訳ではないが、大部分入っている感じかな。実際に比較したわけではないが、類書の中でもよくまとまっている部類ではないかと感じる。強いていうなら、訳が、原文を尊重するせいかかなり直訳な感じなのは好き好きかも。

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    2023年05月05日
  • 新訳 弓と禅 付・「武士道的な弓道」講演録 ビギナーズ 日本の思想

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    ネタバレ

    ・剣の達人の逸話
    →他の道でも極めることが出来る。技術の問題ではない。茶道、華道、絵画、禅とのつながり。

    ・子どものごとくあること
    →長年の道の訓練で自己を忘れること(無心)が回復される。人は考えるが考えない。
    →剣の達人は初心者のように何も囚われていない、稽古の初めに失われた「囚われない心」を再び獲得する。
    →違いは、達人は恐怖に近づけなくなる。自ら離れていく。

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    2022年12月25日
  • 新訳 弓と禅 付・「武士道的な弓道」講演録 ビギナーズ 日本の思想

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    日本思想とはいったいどんなものなのか、1人の外国人が物事を習得していく過程の中でわかりやすく教えくれる素晴らしい本。的を狙っているうちは的を正確に射ることはできず、的と一体化した時、周りと一体化した時に的を正確に射ることができる。

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    2022年05月05日
  • NHK「100分de名著」ブックス 宮本武蔵 五輪書 わが道を生きる

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    剣の道という指南書ではなく、生きる上での究極の教えだと思います。今年こそは吉川英二の武蔵に挑戦してみたい!

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    2022年01月14日
  • 新訳 弓と禅 付・「武士道的な弓道」講演録 ビギナーズ 日本の思想

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    ドイツ人哲学者であるオイゲン・へリエルによって、東洋において語られる「無心」がどのようなものかを著している。
    著者の実体験によって、無心の境地である「禅」がどのようにして体験したのかを、段階的に解説しているため、丁寧で読みやすい。
    前半部にある「武士道的な弓道」は、本編である「弓と禅」の概略の様な体を取っているため、全体の流れを知りたい方は取り敢えず「武士道的な弓道」を読むことをオススメする。

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    2021年09月01日
  • 新訳 弓と禅 付・「武士道的な弓道」講演録 ビギナーズ 日本の思想

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    翻訳家の魚住氏の美しい日本語訳を本の内容を一層際立たせる感じでした。
    目標は小手先の技だけでも達成できるかもしれないし、ある程度のレベルまで行けるかもしれない。しかし、稽古を重ねてきちんと会得した技であれば、何にでも活用できる。
    短期間で達成できるかもしれないし、長期にわたるかもしれない。とにかく日々、精進するのみ。

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    2019年10月19日
  • 新訳 弓と禅 付・「武士道的な弓道」講演録 ビギナーズ 日本の思想

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    神秘体験に関心のあった一人のドイツ人哲学者が日本に来て弓道を学んだ体験記で、短い本なのだが、これほど強く感銘を受けたと感じたのは久しぶり。日本の武道とそれが志す精神性が、はっきりと浮かび上がってきてとても感動した。日本文化に馴染みのない外国人だったからこそ、ここまで丁寧に浮かび上がらせることができたのだと思う。ここに記されている伝統的な日本の精神は、現代では薄まりつつ確かに残ってもいて、そういう中途半端な時代を生きる日本人にとってはすごく読む価値のある本だと思う。
    これを読むと、禅や武道の修行というのは「無我」を目指すものだということがよく分かる。そして、そういうものを目指して修練してきた人が

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    2017年01月28日
  • 新訳 弓と禅 付・「武士道的な弓道」講演録 ビギナーズ 日本の思想

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    2016年64冊目。

    西洋哲学の研究者であった著者が、日本滞在中に学んだ弓道の中に禅の思想を見出していく。
    的を狙ってはいけない。射ようと思って射てはいけない。
    「無心」の為せる技。術なき術。
    満を持した時に自然と放たれる矢は、「私」ではなく「それ」によって放たれているという。
    自己に集中しているようで、自我を手放している。
    マインドフルネスに関心が高まっている中、この本はとても面白い。

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    2016年11月20日
  • 新訳 弓と禅 付・「武士道的な弓道」講演録 ビギナーズ 日本の思想

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    講演録と「弓と禅」を一冊に収め、新たに訳したもので、充実した解説も付されて、オイゲン・ヘリゲルが経験したことがより深く理解できるようになっています。何度読み返しても感動します。

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    2016年05月26日
  • 新訳 弓と禅 付・「武士道的な弓道」講演録 ビギナーズ 日本の思想

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    2部構成で、1部はドイツでの講演会。
    岩波は、仙台での講演会。

    わかりやすいのは、岩波。

    福村のはむずかしいので、
    あんちょこで、これ。

    でも、読んでよかったわ。
    人生の問題の9割がたのところまで来た。

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    2016年05月13日
  • 宮本武蔵 「兵法の道」を生きる

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    ネタバレ

    [ 内容 ]
    誰もが知る存在でありながら、じつは信用できる史料がきわめて少ない武蔵。
    小説や伝説に隠されてきた実像はいかなるものだったか。
    すべての勝負に勝ってなお生涯追求し続けた、「兵法の道」とは何か?
    新史料も用いながら生涯を追うとともに、きわめて合理的かつ具体的に書かれたその思想を、『五輪書』を核に精細に読みとく。

    [ 目次 ]
    序章 「巌流島の決闘」の虚実
    1 「宮本武蔵」の誕生―「天下一」の武芸者へ(武蔵の生い立ち 少年期の武蔵 関ヶ原の戦いと廻国武者修行―実践の中で生まれた感覚 『兵道鏡』を記す―円明流の樹立)
    2 「ふかき道理」を求めて―幕藩体制確立期の社会で(大坂夏の陣とその

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    2011年04月26日
  • 新訳 弓と禅 付・「武士道的な弓道」講演録 ビギナーズ 日本の思想

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    ドイツ人ヘリゲルが弓の達人阿波研造に師事するが、なかなか到達しえないその苦悩を赤裸々につづられていて興味深い。
    たまたま中島敦の「名人伝」を対面朗読する機会があったが、中島の諧謔と合わせてこの本を味わうと味変になってこれもよい。

    P62 彼ら(日本の弓の達人たち)にとって対決は、射手が自己自身を狙い、また自己自身を狙わない。それによって自己自身を射中て、また射中てない。したがって、的を中てる者と的との、射中てる者と中てられるものとが一つである点にあるからである。

    P83 師はあるときに言われた。
    「息を吸うことは結び、結び付ける。息を保つ間に、すべて正しいことが生じ、息をはいて、あらゆる制

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    2026年02月08日
  • 新訳 弓と禅 付・「武士道的な弓道」講演録 ビギナーズ 日本の思想

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    ほんのれんラジオきっかけで気になっていたら、お気に入りの本屋さんで見つけたので連れて帰った。

    ドイツの哲学者、オイゲン・ヘリゲルが、日本の禅に興味をもち、そのことから東北帝国大学講師として来日した際、「不立文字」の禅を西洋人、しかも哲学者が理解するのは難易度が高すぎるから、とりあえず弓道からどうか、というアドバイスに従って「弓禅一味」を信条とする弓聖、阿波研造を師として習い始める。

    来日中の数年をかけて、無心になって的を射るその本髄を獲得していく過程が作者の素直な文章で描かれている。

    言葉も通じない師とのやりとりもドラマチックで面白いが、やはり、日本の「道」が、禅に通じているという解釈、

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    2025年06月30日
  • 新訳 弓と禅 付・「武士道的な弓道」講演録 ビギナーズ 日本の思想

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    禅についての理解が薄かったのだが、弓道と結びつけたこちらの書により理解が深まった。
    まるで漫画の登場人物のような弓道の師匠。
    日本古来からある「◯◯道」というのは、今ではスポーツの印象だが、本来はその名の通り、道。人としてより洗練されるために自分自身と向き合う崇高なもの。
    「道」はどの世界にもあると僕は思った。
    僕はなんの道を極めていけばいいのか、改めて考えてみようと思った。

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    2025年03月08日
  • 新訳 弓と禅 付・「武士道的な弓道」講演録 ビギナーズ 日本の思想

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    これでもやはり禅の世界の理解は難解に感じる。的に当てることが弓道の目的ではなく、自己と世界を一体化させることに理想の境地がある。呼吸や姿勢を整えて擦り切れるほど自分の心を鍛錬すればいずれは道を極めらるのだろうか。

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    2025年03月08日