林昌宏のレビュー一覧
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経済学=希少なモノの生産、所有、交換、管理の学問 未来に役に立たない
偽りのノーベル賞=経済学賞 経済学≠「世界の取扱説明書」
世界を形成するのは 慣行(常識)と歴史
11世紀~ 帝国秩序から商秩序へ 9の「形態」と「心臓」
1.ブルッヘ 1250‐
すべての「心臓」(中心都市)は欠乏の産物である
2.ヴェネツィア 1348-
権力を確約してくれる軍隊を維持する資金を工面できなくなると心臓は疲弊する
3.アントウェルペン 1453-
心臓はエネルギー、コミュニケーションのイノベーションで権力を把握する
4.ジェノヴァ 1550-
心臓になるには金融 -
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利他主義の定義が日本ではややこしいことになってきた(中島岳志の参入で)ので、アタリのいう「合理的利他主義」をきちんと知っておこうと本書を購入。少し前の出版なので書店で探した。
斎藤幸平の「人新生の資本論」を読んでからというもの、気候変動がそこまで深刻なのか、社会の仕組み自体を変革しなければいけないのか、と、近未来を予想した本を何冊か立て続けに読んだ。
ここに書かれているものとほぼ変わらない。というか、2016年にフランスで出版され、しかもアタリの著書なので、これが元本といっていいのかもしれない。
で、希望は無い。
しかも、2016年に書かれた予想が、ことごとく当たっていることもまた、希望を -
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フランスの思想家で、サルコジ大統領の諮問委員会通称「アタリ政策委員会」の委員長を務め、オランド大統領への政策提言や、何よりアタリ政策委員会を通してフランス政治に大きな影響を持つジャック・アタリ。本書は、世の中への警鐘を鳴らすために、最近としては珍しく世界に対して悲観的な近未来予測をたらふく書いている。
原題の”Vivement après-demain”は、「明後日が待ち遠しい」といった意味なのだが、それは、きれいごとも含めてこの本の最後にフランスおよび世界に対して提言を行っていて、われわれならできるとこの本は締められているからだ。2016年にフランスで出版されているので、およそそこから15年 -
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2016年にフランスで出版され翌年日本で出版、2020年に読み始めたため、内容に少しギャップを感じるところもあったが、文中に幾度もウイルスによる世界的ダメージが発生する可能性を示唆しており、それが正に進行している中で読み進めていたため、驚かされることとなった。
この書籍は「父が娘に語る 美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話。」で書かれていたように、様々な数値を元に書かれていることと合わせて、人それぞれ、民族それぞれがもちあわせる、それぞれの歴史的な流れなどからどのように思考すし、どのように判断が行われるかが書かれている。
よって、今後の世界情勢については楽観視ではなく、か -
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ジャック・アタリさんは新しいウィルスによるパンデミックを警告し続けてきた。そこへ今年2020年のコロナ・パンデミックが到来し、未曾有の社会的混乱が引き起こされた。
本書は都市封鎖による自宅待機のあいだに書かれ、6月にフランスで出版されたものに、恐らく7月に加筆されたものを和訳し、10月にプレジデント社から出版されたものである。まさに風雲急を告げる渦中に執筆されたわけで、世界中でのパンデミックの事態はその後も刻々と変化してきているため、こんな早期にコロナ禍に関する著書を出してしまってよいものかどうか、アタリさんも迷ったようだが、すぐにでも公開したいメッセージがあったと思われる。
世界各国に -
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欧州最高峰の知性などと呼ばれている作者のことは恥ずかしながら名前だけ聞いたことがある、程度だったのだけど凄い人なんですな…「政治・経済・文化に精通することから、ソ連の崩壊、金融危機の勃発やテロの脅威などを予測し、2016年の米大統領選挙におけるトランプの勝利など的中させた」んだそうで欧州のエリートって桁違いだったりするしね。そんな人が語る食の歴史はいかなるものか、という興味だったのだけど…確かに食の歴史、については語っているがそれは前置きに過ぎず極論すればいろんな歴史家の言ってることをサマライズしただけであって本当に作者が言いたいことは後半の三分の一くらいにある。つまりこのままでは人類の食は保
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《アタリはアタる》
というのが、以前から私がなんとなく感じていたことだった。
以前に読んだ本には、近い将来世界的なパンデミックが起こるとあったが(『危機とサバイバル』)、すでに新型ウィルスが世界を席巻したのは周知の事実である。
そんなこともあり、2030年まであと10年となった今、ジャック・アタリはこれからの10年をどのように見るだろうかというのは興味のあるところであった。
本書の後半へ読み進むにつれて暗雲垂れ込め、第三章に至って愕然とした。
えええええ!!!、、、世界はそんなことになっちゃうの!?
という話が次々出てきて圧倒されたからだ。にわかに信じがたいストーリーを前に、こんなものは