スージー鈴木のレビュー一覧
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今いちばん気に入っている音楽番組がBS12で放送中の『ザ・カセットテープ・ミュージック』です。周囲に観ている人は誰もいないし、存続していけるのだろうかと心配していたら、衛星放送協会オリジナル番組アワードでバラエティ番組部門の最優秀賞を受賞したのだそうで、なんと嬉しいこと。その番組を丸ごと書き起こしたのが本作です。
マキタスポーツとスージー鈴木、ともにアラフィフのふたりが、カセットテープに入れるとしたらという前提で80年代の曲を中心に3曲ずつ選びます。ほとんど邦楽だけど、ごくたまに洋楽が入ってくるのも面白い。
「肉じゃがに急にパクチー放り込んだみたいな感じ」とか「フレディ・マーキュリーがレオ -
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サザンオールスターズはなぜ国民的バンドとなり得たのか。彼らの1978年デビューから初めての長期活動休止となる1985年までの初期サザンを分析する。
まずはデビュー曲「勝手にシンドバッド」で世間に衝撃を与える。何を言っているのかわからない桑田節とホントに意味がわからない「胸さわぎの腰つき」。このツカミで世間の関心をガッチリつかんだサザンは、テレビから距離をおいていた当時のミュージシャンとは一線を画し、テレビ業界を中心に活躍する。まさに「Workin' for TV」バンド。
紅白歌合戦や桑田・原の結婚式中継など、テレビで消費されるが、これぞというヒット曲は生まれず。しかし、桑田佳祐 -
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「ひよっこ」って初めて録画をしてまで見た朝ドラでしたが、テーマソングの桑田佳祐の声が高度経済成長期の多幸感を包み込んでいて、まさに「国民的歌手」という存在感を発揮してたと思います。だけど初めてサザンをテレビで見た時、彼はジムショーツで舞台を駆けまわっていて、そのインパクトは「勝手にシンドバット」という楽曲に負けず劣らず強大で「特異なもの」を見たということを覚えています。そんな「特異点」がなぜ「国民的」になったのかを、まるでビッグバンから宇宙の基本構造が出来るまでの「最初の1秒」を解説するかのように1985年までの初期のアルバムを詳細に論評し、しかも筆者のライフヒストリーと重ね合わせていく、とい
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デビュー曲「勝手にシンドバッド」から
アルバム「KAMAKURA」までの"初期サザン"が、
日本の音楽史に与えた影響と、
サザンの軌跡を年代ごとに分析しまとめた本。
私はサザンのデビューを見た世代ではないし、
本書で挙げられているアルバムや名曲たちをリアルタイムで聴いてきたわけではないが、
だからこそ、この本を読むことで当時の時代の波というか、熱を感じることができた。
流行り廃りが目まぐるしいなかで、40年近く経った今も色褪せない「勝手にシンドバッド」は、本当に、すばらしいという言葉では足りない、言い尽くせないほどの名曲だなぁと。
著者の評価には共感するところも、うーん -
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ネタバレ<目次>
はじめに~こんなもん、ただの歌詞じゃないよ
第1章 胸騒ぎの腰つき(1978~1985)
第2章 米国は僕のヒーロー(1986~2010)
第3章 20世紀で懲りたはずでしょう?(2011~2022)
終章 桑田佳祐と戦後民主主義(1945~2022)
<内容>
桑田佳祐の(サザンオールスターズ)の歌詞を元に、彼に生き様や時代背景などを(類推しながら)解いていった本。まあ、著者の言うとおり、当初は意味のなさげな(ありげな)和洋折衷の歌詞を曲につけて、やがて確信犯的に自分の気持ち(日本や世界の良くない政治の流れ)を歌詞にぶち込んでいるんだろう。そう思う。 -
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『アンジェリーナ』、『そして僕は途方に暮れる』、『My Revolution』、BARBEE BOYS、ドリームズ・カム・トルゥーなど、80年代のキラキッラな音楽を生み出してきたEPICソニー。
名曲の分析、レーベルの歴史、プロデューサー小坂洋二、佐野元春インタビューを収録。
冒頭でそれぞれの曲を最初に聴いたときの思い出が書かれているんですが、これよくわかる。最初に聴いたときを覚えているくらいEPICソニーの曲というのは新鮮で衝撃的でした。
私の場合、『そして僕は途方に暮れる』は校内放送。クラスで一番かわいい女の子を捕まえて「これ誰の曲?」とたずねました。特別仲が良かったわけでもないのにな -
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1978年にCBSソニー内に設立されたレコード会社、EPICソニーは佐野元春、大江千里、渡辺美里、大沢誉志幸、BARBEE BOYS、岡村靖幸、DREAMS COME TRUEなど、80年代~90年代序盤の日本の音楽シーンを彩る多数のアーティストを輩出した。まさに80年代という時代を代表するといってもよいEPICソニーというレコード会社が、ここまで目を見張るような成果を出せたのはなぜかを、個々のアーティスト・作品の分析と合わせて、関係者らのインタビューから解き明かした一冊。
本書の半分くらいは、EPICソニーから生まれた数々のヒット曲の分析となっているが、こちらについてはさほどの面白みはない -
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このところずっと日曜日の夜9時は、BS12と決まってました。マキタ・スポーツとスージー鈴木の日本ポップス(J-POP以前も含む)を巡る奔放でエッジが効いていて、しかもディープなおしゃべりが、さあ、明日から月曜日!という週末の最終コーナーのリラックスタイムでした。元アイドリングの女の子がおじさん二人のマニアックトークにチンプンカンプンな感じも、可愛いいのです。語る素材はまさに自分にとってもドはまりミュージックなのですが、ずっと聴いていなかった曲、すっかり忘れていた曲や、まったく知らない曲もあるので見た後はYouTube三昧のベッドタイムに突入でした。自分が視聴し始めたのは一昨年ぐらい。2017年