スージー鈴木のレビュー一覧
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<目次>
はじめに EPICソニーから遠く離れて
第1章 EPICソニーの「音楽」
第2章 EPICソニーの「時代」
第3章 EPICソニーの「人」
<内容>
レーベルにはこだわらず、音楽を聴いていた70~80年代。自分が「佐野元春」にハマったのは大学生の頃か?音楽そのものにはあまり詳しくなかったので、完全に感覚だけで、「都会っぽさ」や「外国っぽさ」を読み取っていた。さらに一風堂やラッツ&スター、渡辺美里、大江千里、LOOK、TM NETWORK…。自分のツボもここだったのか、思った。後半には、プロデューサーの小坂洋二氏、そして佐野元春のインタビューも載っている。このレーベルは佐野元春が起こしたような感じだったことも知った。 -
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BS12「ザ・カセットテープ・ミュージック」楽しみにしています。著者の80年代音楽についての鋭い分析&軽妙なトークで知っているようで知らない名曲検索したり、全く知らない音楽用語知ったりして日曜夜の必見番組になっちゃいました。そこで自分で宣伝されていた初めての小説集。小説ですが主人公ラジヲ=スージー鈴木、を文中でも公言しているので青春プレイバックなエッセイ、いやメモワールかな。青春プレイバックを青春プレイリストで語る、というありそうでなさそうな仕立てが秀逸。A面、東大阪のアリス(1978khz)大阪上本町のクィーン(1983khz)早稲田のレベッカ(1986khz)川崎溝ノ口のロッキング・オン(1988khz)半蔵門の吉川晃司(1989khz)武蔵小金井の真島昌利(1992khz)B面、阿佐ヶ谷のサザン・オールスターズ(1993khz)原宿の小沢健二(1994khz)みなとみらいのRCサクセション(1998khz)川崎駅前の加藤和彦(2005khz)ふたたびの早稲田と山下達郎(2018khz)ふたたびの東大阪と細野晴臣(2019khz)…違う人生ながらあの時代の空気がよみがえり、鼻の奥がツンとしました。その中で、加藤和彦、山下達郎、細野晴臣についての終わり3章がノスタルジーとは一線を画して、中年、さらには初老を迎えての音楽の向き合い方の著者の想いになっていて心動きます。特に、細野晴臣と加藤和彦の対比については日本の音楽を語るうえで避けられないテーマでもあると思うのです。ここは軽妙モードではなくマジモードで、その深堀をお願いしたく。ラジヲ、いやスージー鈴木の「音楽評論出版計画」で取り上げてください。渋谷陽一、いとうせいこうとは違う道で。
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音楽評論家である著者の自伝的小説。
自身の音楽体験と当時のエピソードを絡める形で、小学生から大人になり、結婚して子供をもうけ、やがて死んでいく未来までを描いている。
取り上げられているアーティストは。アリス、クイーン、レベッカ、吉川晃司、サザンオールスターズ、小沢健二、RCサクセション、加藤和彦、山下達郎、細野晴臣、そしてビートルズ。
著者のことはBS12トゥエルビの番組「ザ・カセットテープ・ミュージック」で初めて知った。
同番組で相方MCのマキタスポーツとともに披露される、曲の分析に鋭いものを感じていたが、そのバックグラウンドがわかる内容となっていて、これからの番組視聴がより楽しめる。
同番組を観ている人は必読!
あと、本書を読んで羨ましいと思ったのが、当時早大生であった著者が生でレベッカの伝説の早稲田祭ライブを観た、というエピソード。しかも、当時著者はレベッカのファンだったわけではなく、むしろレベッカを「ロックでない」(笑)という理由で認めてなかったくらいで、たまたま友人に誘われて早稲田祭に顔を出したらライブが観れたという、当時レベッカが大好きであった私からしたら噴飯ものレベルの贅沢さである。 -
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YouTube必携!沢田研二《TOKIO》の「♪ジャッ・ジャラ・ッチャ・ッチャ・ッチャ・ッチャ・ジャラ・ラ〜」から大滝詠一《君は天然色》の「♪ジャカジャ・ジャカジャ・ジャカジャ・ジャカジャ・ジャカジャ・ジャカジャ・ジャカジャ・ジャカジャ」×4回繰り返し、まで、イントロで蘇る80年代音楽の高揚感、80年代時代の雰囲気。あの時、作者は若かった、そして自分も若かった…ということで甘く切なく、しかも浮かれていて、さらに本格的な「音楽評論」です。(作者も「音楽ジャーナル」とは違う!と宣言しています。)アーティスト論や歌手論、また作曲者論、作詞家論はありましたがイントロ論は初めてです。必然的にイントロ論はアレンジャー論になっていて、80年代アレンジャー・スーパースター列伝の趣です。意識したことのない領域でしたが、松任谷正隆はともかく、今回ディスカバーの大村雅朗、ホッピー神山、馬飼野康司、井上鑑、船山基紀…彼らの作った時代の空気を知らず知らずに思い切り吸い込んでいたんですね。ポスト歌謡曲、プレJ-POP、ほんとに80年代は日本のヒットチャートのシームレスの豊穣の海だったのかもしれません。個人的になんかうれしかったのは本書が、小林信彦の影響下にある感じ。特にあとがきとか、すごくシンクロ感じます。そういえば、今週の文春、小林信彦、大滝詠一の話を書いていたな…
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今いちばん気に入っている音楽番組がBS12で放送中の『ザ・カセットテープ・ミュージック』です。周囲に観ている人は誰もいないし、存続していけるのだろうかと心配していたら、衛星放送協会オリジナル番組アワードでバラエティ番組部門の最優秀賞を受賞したのだそうで、なんと嬉しいこと。その番組を丸ごと書き起こしたのが本作です。
マキタスポーツとスージー鈴木、ともにアラフィフのふたりが、カセットテープに入れるとしたらという前提で80年代の曲を中心に3曲ずつ選びます。ほとんど邦楽だけど、ごくたまに洋楽が入ってくるのも面白い。
「肉じゃがに急にパクチー放り込んだみたいな感じ」とか「フレディ・マーキュリーがレオタードで歌っているみたいな感じ」とか、例えもめちゃめちゃ楽しく、今は小学校で歌われている曲についても、子どもがこの歌を聞いてわかるのかという話になり、「焼酎を喉が潰れるぐらい飲んでからじゃないとわからんだろう」に爆笑。
毎回ギター片手にコード進行の妙についても説明してくれます。コードの話はまったくわからない私なので、あくまで番組を観たあとにあの楽しさを思い出したくて読む本。番組未見の人がこれを読んで楽しめるかどうかはわかりませんが、時代的にハマる人ならまず一度観てください、そしてこの本を読んで思い出し笑いしてください。
音楽好きのオッサンの解放区という触れ込みですが、オバハンだって楽しい。 -
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サザンオールスターズはなぜ国民的バンドとなり得たのか。彼らの1978年デビューから初めての長期活動休止となる1985年までの初期サザンを分析する。
まずはデビュー曲「勝手にシンドバッド」で世間に衝撃を与える。何を言っているのかわからない桑田節とホントに意味がわからない「胸さわぎの腰つき」。このツカミで世間の関心をガッチリつかんだサザンは、テレビから距離をおいていた当時のミュージシャンとは一線を画し、テレビ業界を中心に活躍する。まさに「Workin' for TV」バンド。
紅白歌合戦や桑田・原の結婚式中継など、テレビで消費されるが、これぞというヒット曲は生まれず。しかし、桑田佳祐とサザンの進化は止まることがない。そして、名曲「メロディ」で初期サザンはピークを迎える。ここまでデビューして8年。ビートルズなら解散した年数だが、サザンは再び復活する。
1978年から1985年はサザンにとって国民的バンドになるための助走期間だった。 -
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「ひよっこ」って初めて録画をしてまで見た朝ドラでしたが、テーマソングの桑田佳祐の声が高度経済成長期の多幸感を包み込んでいて、まさに「国民的歌手」という存在感を発揮してたと思います。だけど初めてサザンをテレビで見た時、彼はジムショーツで舞台を駆けまわっていて、そのインパクトは「勝手にシンドバット」という楽曲に負けず劣らず強大で「特異なもの」を見たということを覚えています。そんな「特異点」がなぜ「国民的」になったのかを、まるでビッグバンから宇宙の基本構造が出来るまでの「最初の1秒」を解説するかのように1985年までの初期のアルバムを詳細に論評し、しかも筆者のライフヒストリーと重ね合わせていく、という「思い入れ」と「なるほど」がたっぷりの本です。今まで歌謡曲というジャンルが崩壊していく流れの中でニューミュージックが生まれJ-POPに乗り替わられていく、という漠然とした音楽歴史観を持っていたのですが、そういう構造を超えたロックの土着化みたいな作業がサザンの作業だったのか、としみじみ。そういう意味では山下達郎と桑田佳祐は違うコース同じ目標で走り続けている?と思いました。
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デビュー曲「勝手にシンドバッド」から
アルバム「KAMAKURA」までの"初期サザン"が、
日本の音楽史に与えた影響と、
サザンの軌跡を年代ごとに分析しまとめた本。
私はサザンのデビューを見た世代ではないし、
本書で挙げられているアルバムや名曲たちをリアルタイムで聴いてきたわけではないが、
だからこそ、この本を読むことで当時の時代の波というか、熱を感じることができた。
流行り廃りが目まぐるしいなかで、40年近く経った今も色褪せない「勝手にシンドバッド」は、本当に、すばらしいという言葉では足りない、言い尽くせないほどの名曲だなぁと。
著者の評価には共感するところも、うーんと思うところもありますが、読んでいて面白かったです。こういう見方(聴き方)があるんだ、と思いました。
桑田さんの歌詞のすごさについての考察がとくによかった。
本書で出てきた曲で個人的にベストテン作るなら、「勝手にシンドバッド」「いとしのエリー」「思い過ごしも恋のうち」「ラチエン通りのシスター」「C調言葉に御用心」「海」「シャ・ラ・ラ」「私はピアノ」「夏をあきらめて」「Bye Bye My Love」かなぁ。