スージー鈴木のレビュー一覧
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カセットテープミュージックのスージー鈴木氏による初期サザン評論。
はっぴいえんど史観に対するキャロル、サザン史観という訳ではないが、自分も「LONG VACATION という名盤の後追い(当時はカセットの「Beach Time Long」を聴いてた)と、中学時代のAll Together Nowでのはっぴいえんど再結成をラジオで聴いて、なんだかはっぴいえんどって凄いらしいと刷り込まれていた。
一方のサザンと言えば、テレビで三宅裕司とコント番組をやっていたり、聞き取れない日本語のような歌を歌っていたりと、思春期真っ只中の中学生にとってはあまりその格好良さが理解できていなかった。
それでもチ -
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サザン(桑田さん)の(自分にとっての)ど真ん中ストライクは84年の「人気者で行こう」から94年の「祭りのあと」まで。リアルタイムは最後の3年位だが。
この本で取り上げられている26曲の内、ベスト5を挙げると、
1位 スキップ・ビート(ミュージックビデオも、superfly
のカバーも素晴らしい)
2位 夕方 Hold On Me(「人気者で行こう」と「世に万葉の花が咲くなり」は甲乙付けがたい)
3位 いとしのエリー(23歳でこの詞を書けるのが稀有)
4位 勝手にシンドバット(2018年紅白のユーミンとのツーショットは一年分の受信料の価値がありました。どうせなら正隆さんと原坊も抱き合って欲し -
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サザンがデビューした1978年当時、Char・世良公則&ツイスト・原田真二がロック御三家と呼ばれ『ロックがブレイク、お茶の間に進出!』なんて言葉が踊った。
〈お茶の間〉なんて今や死語だけど、当時はテレビが複数台ある家って少なかったし、78年の紅白歌合戦の視聴率って何と72%⁈カウントダウンライブなんてまだ存在しない時代は、大晦日の晩は茶の間に集まり紅白観賞してたんですな。
そんな『ジャパニーズロック』が台頭してくるまでの歌謡界を概観すると、1967年にブルーコメッツがGSの最終ランナーとして、骨と牙を抜かれ、すっかり歌謡曲化した ♫ブルーシャトー でレコ大受賞。それはGSブームという宴の終 -
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桑田佳祐さんが作った幾多の名曲から選りすぐった26曲、それぞれに込められた歌詞の内容を、著者の今まで培ってきた知識や過去の桑田さんの発言などからかなり深く掘り下げて考察していく内容
私自身、サザン、そして桑田さんの歌を四半世紀近く聴いて来たこともあり、個人的にとても興味があり手に取りました
なんでこんな歌詞なんだろう?と長い間感じていた曲が厳選されていてとても面白かったです
著者としても、意味がよくわからない、と分析していながらも、でもこういうことですよね、と考察してくださっていて、内容を頭に入れた上で、改めてサザン、桑田さんの曲を聴き返してみたくなりました
デビューから現在まで、歌詞 -
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<目次>
はじめに EPICソニーから遠く離れて
第1章 EPICソニーの「音楽」
第2章 EPICソニーの「時代」
第3章 EPICソニーの「人」
<内容>
レーベルにはこだわらず、音楽を聴いていた70~80年代。自分が「佐野元春」にハマったのは大学生の頃か?音楽そのものにはあまり詳しくなかったので、完全に感覚だけで、「都会っぽさ」や「外国っぽさ」を読み取っていた。さらに一風堂やラッツ&スター、渡辺美里、大江千里、LOOK、TM NETWORK…。自分のツボもここだったのか、思った。後半には、プロデューサーの小坂洋二氏、そして佐野元春のインタビューも載っている。このレーベルは -
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BS12「ザ・カセットテープ・ミュージック」楽しみにしています。著者の80年代音楽についての鋭い分析&軽妙なトークで知っているようで知らない名曲検索したり、全く知らない音楽用語知ったりして日曜夜の必見番組になっちゃいました。そこで自分で宣伝されていた初めての小説集。小説ですが主人公ラジヲ=スージー鈴木、を文中でも公言しているので青春プレイバックなエッセイ、いやメモワールかな。青春プレイバックを青春プレイリストで語る、というありそうでなさそうな仕立てが秀逸。A面、東大阪のアリス(1978khz)大阪上本町のクィーン(1983khz)早稲田のレベッカ(1986khz)川崎溝ノ口のロッキング・オン(
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音楽評論家である著者の自伝的小説。
自身の音楽体験と当時のエピソードを絡める形で、小学生から大人になり、結婚して子供をもうけ、やがて死んでいく未来までを描いている。
取り上げられているアーティストは。アリス、クイーン、レベッカ、吉川晃司、サザンオールスターズ、小沢健二、RCサクセション、加藤和彦、山下達郎、細野晴臣、そしてビートルズ。
著者のことはBS12トゥエルビの番組「ザ・カセットテープ・ミュージック」で初めて知った。
同番組で相方MCのマキタスポーツとともに披露される、曲の分析に鋭いものを感じていたが、そのバックグラウンドがわかる内容となっていて、これからの番組視聴がより楽しめる。 -
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YouTube必携!沢田研二《TOKIO》の「♪ジャッ・ジャラ・ッチャ・ッチャ・ッチャ・ッチャ・ジャラ・ラ〜」から大滝詠一《君は天然色》の「♪ジャカジャ・ジャカジャ・ジャカジャ・ジャカジャ・ジャカジャ・ジャカジャ・ジャカジャ・ジャカジャ」×4回繰り返し、まで、イントロで蘇る80年代音楽の高揚感、80年代時代の雰囲気。あの時、作者は若かった、そして自分も若かった…ということで甘く切なく、しかも浮かれていて、さらに本格的な「音楽評論」です。(作者も「音楽ジャーナル」とは違う!と宣言しています。)アーティスト論や歌手論、また作曲者論、作詞家論はありましたがイントロ論は初めてです。必然的にイントロ論は