スージー鈴木のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
著者のスージー鈴木氏の見解を前面に押し出した邦楽ポップス通史。単なる事実の羅列から離れた、著者自身の音楽体験を基に書かれた文章だけに、同時代の雰囲気を感じ取りながら楽しむことが出来た。
著者の音楽への造詣の深さと、厚みのある論考に思わず唸らせられる。こうした音楽本はしばしば歌詞解釈に終始する“文芸本”に陥りがちであるが、本書ではサウンド面についても噛み砕いて解説しており、音楽評論家としての著者の矜持が窺える。
また、著者の姿勢として、「売れた音楽」に対する高評価が印象的であった。兎角音楽は分かる人に分かれば良いという、スノッブ的な面があることは否めない。しかし、時代性と大衆性の2本軸で書かれた本書は、ポップス初心者に最適のミュージック・ガイドになっている。
一つ内容に触れるならば、本書は日本語ロックの起源ははっぴいえんどであるという論を採用していない。ザ・スパイダースやザ・フォーク・クルセダーズの活躍にも触れた上で、はっぴいえんどを語るあたり、著者の邦楽ポップス通史には厚みがあると言える。 -
Posted by ブクログ
「歌う兼高かおる」「アーバン歌謡」「純粋音楽」…
サンド流に「ちょっと何言ってるか分からない」。
だが、読み進めていくと、なんかストンと腑に落ち、明菜が本当に目指したのかは定かでは無いが、たしかにそれに向かっていたような気がしてきた。
リバーブ(音に残響を加えるエフェクト)つまり、こもって聞き取りにくい音楽のアルバム「不思議」を初めて聴いた時、「なんなんだこのアルバムは!」と憤ったものだが、歌声も楽器の一部という解釈からみれば、なるほどな〜と感心した。好きではないが…
やはり私も「機能音楽」に近い「北ウイング」や「DESIRE」の方が、完成した「純粋音楽」の「水に挿した花」より好きな大衆なんだと感じた。 -
Posted by ブクログ
マキタスポーツさんとされている番組「ザ・カセットテープ・ミュージック」(BS12)をいつも楽しみに見ているので、その番組の特集が詳しい本になったかのような内容、語り口に、たいへん親しみを感じながら読ませてもらった。中森明菜のデビューの頃、私は小学校高学年。「スローモーション」から「DESIRE」あたりまで(この本で言う<出現>から<飛翔>まで)は、その七変化の世界観や衣装をはじめとする曲ごとの演出に魅せられ、夢中で歌番組を見ていた。が、それ以降のアーバン志向強めの曲は、当時の私には大人っぽすぎて、彼女がどんどん遠いところへ行ってしまうようでさみしかった。けれど、いろいろあったのち発表されたこの曲には、雷に打たれたように感動したのを覚えている。「水に挿した花」。なんて美しく儚く脆く寂しい。支えなしでは立てないような不安定だが優しい女性の歌声。憑依というより身の内から絞り出して歌っていた気がする。スージーさんもこの曲を愛しておられることを知り、あのイケイケの音楽が流行っていた1990年には、あまり人に言えなかったこの曲への思慕をやっと口に出せて嬉しい。
-
Posted by ブクログ
ネタバレ著者が選ぶ80年代歌謡曲を代表する名イントロ40。TOKIO、スニぶ、ルビ指、Roma止ま、夏扉、夏ナン。分かるのもあるけど目次を読んだ時点で「んんんーーーなんか合わない気がする」
勿論並んでるのは名イントロだけど聖子2、優1、ジュリー2、トシ1、マッチ1、少年1、由貴1。何?ソニーとサンミュとジャニーズに忖度っていうか弱み握られてる?なんか昔の「歌謡曲ベストヒット!」ってCD見たら全部ナベプロやんけってのを思い出すんだけど。大丈夫かね。君。80年代イントロで「スロモ」「ゆれ湘」「北ウイ」「秋そば」入ってないのはシンプルに謎なんだけど。おニャンコのじゃあねってアンタ。
4曲目。プリプリ「ダイヤモンド」
著者が子供の頃「ベースとドラムがうますぎないか」と驚嘆してから数十年。2013年4月に有名なバックミュージシャンであるベーシストとドラマーが「実は僕たちプリプリで」と影武者発言。
へー初めて聞いた。
10曲終わって70年代のベスト20。
1位恋の弱み。なーるほど。なるほどね。まぁイントロもそうだけどなんせ曲がいい。
2位異邦人。そりゃそう。これは好き嫌いがあっても3位以内は当然。
で。。尾崎キャン百恵ピンク沢田オングetc。
。。。。え?「木綿ハン」「思秋期」は?自身が管楽器偏重があるとは自白してるけどいくら何でもこれ70年代イントロ20のうちに入らないなんてことあります?2曲目(13ページ)冬のオペラグラスを見逃してあげたことを後悔。あそこで逮捕(読むの止める)べきだったか。
12曲目。デカメロン伝説。
11曲目の鈴木雅之「ガラ消え夏」で姿がチラッと見えて、あっあの人では?と思ってたらここで著者のセンスの良さっていうか私との波長が再会。しばらくぶり、元気だった?
「空前絶後の口ギター(ワカチコ)と階名イントロ」
売上も順位もパッとしなかった曲、当の少年隊からしてみれば「デビューまであれだけ引っ張ってデビュー曲めちゃくちゃ良かったのにコレ?」と思っただけろうけどイントロランキングには相応しい曲。同じワーナーの明菜は腹抱えて笑ってたかも知んないけど。
13曲 青珊
ミファミミファソ からの高い歌い出しド
「夏、来るべき恋愛、少女、才能、センス、駆け上がる人気、あれやこれやを全て詰め込んだ6小節(10秒)」 はい。覚えました。使います。
14曲 マイレボ
「デジタルでどこをとっても新しいのに懐かしい」
こちらも覚えました。
それもそのはず、このイントロで使われているコード進行は個性的で複雑、「人混みに流されて変わっていく私を」「君を抱いていいの好きになってもいいの」と同じだそうだ。(私には全く分からないです)つまり「デジタルな音で鳴らすアナログセンチメンタリズム」曲は小室、編曲は大村雅朗。
ゆったりした開始から突如「頬杖ついていた」で階段を転げ落ちるようなスピードとある。
ファンには申し訳ないけどもしこれが渡辺美里以外の人が歌ってたらめちゃくちゃ好きな歌だと思う。名曲。
16曲 じゃあね
おニャン子と侮るなかれ。良質なポップス、ピンモーツァ複雑進行、ミアモ大人のメロディのアンチテーゼ。おニャ9作最高売上。フジパシフックミュージック会長日本音楽界のドン浅妻一郎が好きな歌。
侮っちゃいないけどこれが「イントロベスト40」とは恐れ入る。売上最高は人気うなぎのぼりの中の初の卒業だったからですよね。
17曲 ギザ子守
「シドッドッドッドッミードッ」確かにまぁこれはそう。そこから続く五七調かつ横浜銀蝿虎舞竜的ツッパリ歌詞。コミックソングのような(高杢は芹澤がピアノで弾いた際、小林旭の自動車ショーにしか聞こえず「師匠何やってんの」と思ったと回顧している。)チェック衣装の可愛いメンバー。
全てバラバラがいいと。なるほど。
なるほどなんだけどこの本ってイントロのランキングだよね?
20曲 Roma止ま
「ミッミッミッミッミドドラッレッソミー」
編曲は船山基紀。大先輩筒美京平初対面「僕のこと嫌いでしょ?」と言われて始まった関係。
レコーディングでは筒美京平もその弟の渡辺忠孝Dもこのイントロが気に入らないらしい。「やっぱこういうのは船山君じゃないな」「こういうのは大村君が上手いんだよ」船山本人の後ろで話す。船山も「変えましょうか」と。筒美「うん、変えて」
そこで亡くなった笠ちゃんとベースのナベが「僕たちこれがいい」と言う。筒美「あそう?じゃあこれで」 結果は50万枚越。レコード大賞編曲賞。
良かったね船山さん。
21曲 抱きTonight
筒美船山。「Roma止ま」から「仮面舞踏」「ツイノっ」「WAKU」「ABC」ときてコレ。筆者曰くRoma止まあたりのピコピコデジタルはなりを潜めデジタルプラットホームにアナログホーンが乗ってるとのこと。アナログホーンは筒美京平の第一次全盛期(ブルヨコ、また逢う)であり、一周回って80年代に持ってきてると。
で。イントロ。
後半TellMeのところでコードに歌詞を乗っけてる。その音は「シーラッシラッラシーラ」でありイントロのホーンは「ファーミッファミッミファーミ」4つ高くハモってる。
またこの曲に関してはいつも馬鹿にされるトシちゃんの歌唱力が全く気にならない、つまりキー設定や音列に工夫が重ねられてるのだとも。
なんだよ、いい本だなこれ。
25曲 卒業
39万枚を超えた菊池桃子、26万枚の斉藤由貴。当時の売上は桃子の圧勝。でも現在に残るのは斉藤由貴の方。
あんまり意識したことなかったけどこのイントロは「春」「卒業」「儚さ」「無垢」だけではなく斉藤由貴自身を彷彿とさせるものですよね。うん。
編曲者とレコード会社担当はかなり綿密に「この学校はどんな学校か」を話し合ったらしく、レコ担は自身の出身校、長崎の地方公立を事細かに説明したらしい。
筆者曰く「桃子は都会の私立校、由貴は地方公立。今広く支持されるのは心象風景の共感なのかも。」
で話変わって。
斉藤由貴のデビューに際し吹き込んだデモ。
悪女、時かけ、夏扉、スイメモ、待つわ。
異色なのは悪女と夏扉か。にしても悪女を歌わせるあたり、デビュー前に斉藤由貴の本性に気づいた奴がいるな。
90年代。んー。どれもなぁ。
納得はズルい女くらいかな。
てか曲がどれも小粒。
33曲 夏ナン
バンド「四人囃子」の茂木が早見優を、佐久間がキョンキョン(真っ赤な女の子)を。(作曲はともに筒美京平)イントロの出来上がりは夏色ナンシーが勝ち。佐久間は負けを認めプロデューサーとして開花していく。
真っ赤な女の子の歌詞は康珍化と秋元康コンペ。負けて秋元はB面に。秋元は負けを認めそこから開花していく。
出来すぎてない?話 でも事実ってこんなもんかもね。
36曲 ワインレッド
「湿り気」「ニューミュージックの顔をしながら地方場末のスナックにも似つかわしい(翌年の桃色吐息も同じく)」わーかーるー。2曲ともサウンドは都会的、なのにメロディはスナックの起毛が完全に寝てしまったベルベット椅子の感触がする。うっすら濡れてる?え?気のせい?前の客の汗?
まぁいいけど。
ニューミュージックの作家陣を引き連れて歌謡曲を歌う聖子。ニューミュージックに席を置きながらコントまでやる桑田佳祐。どんどん曖昧になり融合していく中のこの歌。なるほどね。
40曲 君天然
「音の洪水」
大瀧詠一はあんまり知らないけれど、短いエピソードで十分に惹かれてしまった。サインのくだりとこの曲を最後に持ってきてるのがいい。私のような老人にはこういう分かりやすい「人の情」が刺さりやすいしね。でも好きな痛み。安い感傷に浸って何が悪いんですか?こちとらもう視界に入るのは過去しかないんですから。キリッ。
思秋期を木綿のハンカチーフをスローモーションをゆれて湘南を北ウィングを秋からもそばにいてをpickup しなかったことを許そう。(但し2回はないぞ
ここで終わりたかったんだけどJ-POPの「翼広げすぎ、瞳閉じすぎ、君の名を呼びすぎ、会いたくて会えなさ過ぎ、桜舞いすぎ」85年以降の「翼、扉、桜、夢、季節、奇跡、永遠、言葉、宝物、エール、強がり、弱虫、大丈夫、受け止める、ありがとう、歩き出そう、大切な日々」は草。
てか「絆」はないのね。 -
Posted by ブクログ
ネタバレサザンの26曲をとりあげ、分析している。スージー鈴木さんならではの鋭さと軽妙さで面白い。
『78年8月31日夜。演奏が終わった瞬間、日本のロックが一段上に跳ね上がった。見えてきたものは江ノ島と、新しい日本のロックのありようだ。』
『ルイ16世「女呼んでもんで抱いてとか、おっぱいとか、これは暴動か?」
リアンクール公「いいえ、陛下、暴動ではございません。革命でございます。」』
『《いとしのエリー》たった一曲の中にも「誘い涙」「みぞりまじり」「泣かせ文句」という強烈な桑田語が並んでいた。これらは、言ってみれば、日本語ロックにおける「言語革命」の痕跡である。』
『ぜひ一度、歌っていただきたい ♪芥川龍之介がスライを聴いて、"お歌が上手"とほざいたと言う。」
私にとってこのフレーズは、声に出して歌いたい日本語の最高峰である。』
といった感じ。ミーハーでいて評論家。
あとがきで退職したことを書いている。退職して初めての著作で、職業人の制約から離れて少しだけ自由に書いたとのこと。仕事から離れることで評論家としての活動が進むのかもしれない。
調べると博報堂にいたんですね。
文中で紹介していた「Jポップにありがちな歌詞」が懐かしくて面白かった。 -
Posted by ブクログ
明菜ちゃん1982-1991の音楽評論本。
元々曲選びやレコーディング、作詞家作曲家編曲家演奏家などとの交流エピソードが希薄な明菜ちゃんなので、部外者が書いても当時の内部者とほぼ同じ感じに仕上がる。まぁまぁの内容。
気になった点をいくつか。
デビュー候補4曲のくだり。筆者の感覚(スロモダントツ、銀河まぁまぁ、あなポよし、Tサン古過ぎはまさに私の感想と同じ。私の友人のアイドル基地外(1968生まれ。本人は聖子世代と言い張るけどどう考えてもキャンピンク宏美裕美世代。要はジジィ。)も似たような感じ。銀河安い条件でも?とのこと。てか本の感想に戻っていい?
少女Aについてのやりすぎギター。百恵の3曲(プレ絶対ロックン)を「矢島x百恵」、曼珠沙華を「これはもう百恵VS矢島」と評したのもさすが。
スロモ、もう逢えないかも、セシルを「80年代3大影歌謡」とまとめるのもGood
スタ誕での曲選びや初期の真っ直ぐボーカルから、「ひょっとしたら岩崎宏美や大橋純子路線になる可能性があったのでは」としているが、これはどうでしょうね。明菜ちゃんはそりゃ歌うまいです。上手いですけども。上記2人はミュージカルでもいけそうなほどのマジの発声歌唱でしょ?対して明菜ちゃんは色、手触り、匂い、感情の揺れというか「テクスチャー」を伝える人。
前者は「歌うために生きてる人」明菜ちゃんは「生きるために歌う人」似て非なるもんだと思うんだけど。セカラブが純子用だったってことも併せてこう書いてるのかもね。
改めて気づいた細野晴臣の1983-4天キッス、1983-8ガラ林、1983-9禁区。この辺当時の島田氏はどう思ってたんだろか。作詞家、編曲家が違うとはいえ聖子のシングルが2枚続いてんのにね。
十戒、売野の前にユーミン作詞verがすでについてたなんて知らなんだ。「ガードレールに腰掛けてポニーテールをほどいた」これはこれでいいじゃんね。アルバムに入れて欲しかったなぁ。
(ワーナーの人、聞こえますか。今発売してもええんやで。。。)
飾りじゃ。「ダイヤと違うの涙は」が前年の聖子への当て擦りとの意見も。まぁ本当にそうならオモロイけど。さすがに当初はアルバム用だったし、歌詞で真珠とダイヤを並べてるから違うでしょ。
でもファンとしてはわざとであって欲しい。
同時期に発売してADHD黒柳に指摘して欲しかった。
赤逃げ、ミアモのくだりで「ハイヌーンは熱くを裸足の季節に変えた若松」ってのがあるがこういうのがプロデューサー、ディレクターの腕の見せどころですよね。ハイヌーンは熱くは流石に1978-1979っていうか、石川ひとみ倉田まりこなんよ。
80年後半の明菜ちゃんを「アーバン歌謡」と評するのも納得。
クリムゾン。山下発言を21世紀の竹内発言でチャラとするのも納得。(山下君はジャニーズに楽曲提供してますからね。仕方ないんですよ。誰だって我が身が一番かわいいのだから。)
難破船。「男は塔、女は孤高の木」「ひばりやみゆきと同様」とする加藤登紀子の明菜評も納得。
Stock 「いいんだけど、何をやってるのか分かってしまうアルバム」っていう評価にのけぞり。
全く声が聞こえないアルバムや全編英語アルバムに対してなんじゃこりゃという意見は数あれど、Stockのようなはっきりとコンセプトを打ち出した統一感ありありのアルバムに「分かってしまう」。
何をしでかすか分からない、いつ壊れるか分からない、割れるぞ割れるぞといいながらガラスのボールでバレーボールみたいな?明菜の魅力のワンカラーを的確に表現してる。好き。
最後の二人静。ここでは「明菜=3通り歌います」「松本=どれもいいけど桜吹雪の中だと思ってやってみて」のプロ同士の殴り合いを評しているが、吃驚なのはレコーディング現場に作詞家松本隆が同席してること。これはワーナー時代明菜に楽曲提供した人達が「授賞式でちらっと挨拶した」とか言ってるのと対照的。松本隆だから同席を許したのか、事件後に明菜の心境変化があったのか。
筆者が言うように2023年になってから聴き始めたのだから何も1991でやめる必要はなく少なくともDIVAくらいまでは曲評論やればいいのに。なんでワーナー時代でやめるんかね。権利関係?お金?
で。最後に最初の話を。
執筆にあたり「明菜より聖子、みゆきよりユーミン、ていうか洋楽を聴いてきた自分。TV明菜の振り返りとなると少女A、デビューでスロモ、変わり種で飾り、王道でミアモにデザ。選曲狭くね?ソリとかFinとかライとかあんだろ?」っていうのがモチベの始まりのように書いている。まぁ嘘じゃないでしょうし想定する読み手(この本を読むことくらいしか金と時間の使い道のない高齢者明菜ファン。きゃっ。呼んだ?)に向けてのちょっとした迎合というか、「そうそう!そうなんだよね!」っていう扉を用意して次を読みやすくしてる。
分かるんだけど。
TVってのは私のようなパッパラパーのオッパラピーを想定して作ってるでしょ?過払金だのボートレースだのCMがバンバン流れてくる時点でどんな人間が観てると思われてるかはっきりしてるわけよ。電通の有名な言葉の通り「バカが理解出来るものを作らなきゃダメだ。」と。だから百恵といえばプレバだし、亜紀ちゃんでも舟に雨、あってなみ恋にもう逢いに愛終着駅か。紅白でもさゆりの津軽超え(もしくは天城海峡)無限ループじゃん。そのうち1曲にマッシュアップしてくんじゃないかな、あの女。
要は明菜紹介すんのにいきなりFinとかブロンドとか流すバカはいないって分かってて書いてるでしょ?あなた。あとFinとかライとかってなんでそこで今夜流れ星とかDaysとか書けないかね。(これにはまぁお金とかお金とかお金とかの事情があんのかな)最低でも月華とか。そこがちょっとだけイラっとした。まぁちょっとね。
長々書いちゃったけど好きよ、この本。
-
Posted by ブクログ
カセットテープミュージックのスージー鈴木氏による初期サザン評論。
はっぴいえんど史観に対するキャロル、サザン史観という訳ではないが、自分も「LONG VACATION という名盤の後追い(当時はカセットの「Beach Time Long」を聴いてた)と、中学時代のAll Together Nowでのはっぴいえんど再結成をラジオで聴いて、なんだかはっぴいえんどって凄いらしいと刷り込まれていた。
一方のサザンと言えば、テレビで三宅裕司とコント番組をやっていたり、聞き取れない日本語のような歌を歌っていたりと、思春期真っ只中の中学生にとってはあまりその格好良さが理解できていなかった。
それでもチャコやBYE BYE MY LOVE、メロディは大好きだったし、ふぞろいも大人の世界を覗くようでドキドキしながら観ていた。
そんな当時のことがいろいろと蘇ってきた。
-
Posted by ブクログ
サザン(桑田さん)の(自分にとっての)ど真ん中ストライクは84年の「人気者で行こう」から94年の「祭りのあと」まで。リアルタイムは最後の3年位だが。
この本で取り上げられている26曲の内、ベスト5を挙げると、
1位 スキップ・ビート(ミュージックビデオも、superfly
のカバーも素晴らしい)
2位 夕方 Hold On Me(「人気者で行こう」と「世に万葉の花が咲くなり」は甲乙付けがたい)
3位 いとしのエリー(23歳でこの詞を書けるのが稀有)
4位 勝手にシンドバット(2018年紅白のユーミンとのツーショットは一年分の受信料の価値がありました。どうせなら正隆さんと原坊も抱き合って欲しがった)
5位 月光の聖者達(21世紀の桑田さんはこの路線だと思うのだが)
著者が出ていた番組「カセットテープミュージック」のサザン特集、といった感じ。マキタさんとうめ子さんが帯を書けば良かったのに。番組再開希望。
ジュンク堂書店大阪本店にて購入。 -
Posted by ブクログ
サザンがデビューした1978年当時、Char・世良公則&ツイスト・原田真二がロック御三家と呼ばれ『ロックがブレイク、お茶の間に進出!』なんて言葉が踊った。
〈お茶の間〉なんて今や死語だけど、当時はテレビが複数台ある家って少なかったし、78年の紅白歌合戦の視聴率って何と72%⁈カウントダウンライブなんてまだ存在しない時代は、大晦日の晩は茶の間に集まり紅白観賞してたんですな。
そんな『ジャパニーズロック』が台頭してくるまでの歌謡界を概観すると、1967年にブルーコメッツがGSの最終ランナーとして、骨と牙を抜かれ、すっかり歌謡曲化した ♫ブルーシャトー でレコ大受賞。それはGSブームという宴の終わりを告げ、代わって天地真理・郷ひろみ・山口百恵らのアイドルが歌謡界を席巻、方や拓郎・陽水・かぐや姫らのフォークが時代を斬り、世俗を反映した歌を次々に歌った。
そんな中で異彩を放ったのが、1970年にデビューした『はっぴいえんど』。日本語ロックに対する疑念と羞恥を敢えて逆手に取り、活動するも1973年に解散。
はっぴいえんど伝説なるものは残すも、ミュージックシーンに新しい風を吹かせたのがユーミン。75年に ♫ あの日に帰りたい がヒット。オシャレさと憂いをまとったシティミュージックの出現。〈スノッブ×都会性〉という価値観の萌芽が、長らく続いた『四畳半フォークをそんな時代もありましたね』的存在に追いやった。
そして和製ロック御三家の登場。そこにしばらくしてサザンも加わり、4組は年齢も近いことからライバル視されるようになる。
ただ、サザンの場合、デビューが派手なジョギングパンツというチープかつインパクトすぎる格好で登場したのが当時国民的番組の〈ザ・ベストテン〉。早口でシャウトする歌のタイトルが『勝手にシンドバッド』。世間はそら、キテレツなコミックバンドとして見ますわ。
そんなキワモノ扱いされたバンドが一曲にして世間の評価が一変どころか激変。シングル3曲目の ♫ いとしのエリー。
僕はこの曲をテレビで初披露した時のことを鮮明に覚えている。フジテレビの『スターどっきりマル秘報告』。司会の三波伸介が『サザンオールスターズの新曲を今夜この番組で初披露です!』と紹介し、スタジオで歌った。
おっさん特有の長広舌の懐メロ噺はさておき本書。
著者は昭和歌謡にフォーク、ニューミュージックに最新ヒット曲まで広範な守備範囲をほこる〈J-POP無双 スージー鈴木氏〉。
サザン/桑田佳祐がビッグになり過ぎ、今や〈メガ・サザン〉になり、日本語を洋楽風に歌う桑田佳祐の最大の特徴もあり、詞・言葉がサウンドの付随物となった感を憂う著者。
そこで桑田チルドレンを名乗る著者はペンを執る。味わうべき考えるべき桑田佳祐の歌詞に着目してほしいと、サザン・ソロ含め1,000曲から26曲を厳選。一曲一曲手を替え品を替えの徹底分析。自身の偏愛ぶりは振りかざさず、音楽評論の醍醐味を味わえる一冊となっている。
お花畑と思われながらもポジティブで楽天的なメッセージソングもあれば、お下劣エロに、おフザケのコミックソング、涙ちょちょ切れるラブソング、ノリノリのロックンロール、意味から解き放たれたナンセンスソング…と広大な面積の歌詞の世界を自由きままに飛び回る桑田ワールド。
では、桑田佳祐ははたしてどんな詞の作り方しているかが気になるところ…。
その桑田佳祐の作詞法については…
桑田佳祐著『ただの歌詞じゃねえか、こんなもん』より〉引用されている。
歌詞はメロディが浮かぶと同時に、デタラメ言葉
ーまぁ、英語が多いんだけどーで浮かんでくるわ
け。日本語の歌詞は絶対に浮かんでこない。浮か
んだ言葉とメロディをごにょごにょ歌ってくとコ
ード進行がピーンとわかる。今度はギターを持っ
て、言葉はデタラメのまま、何度も何度も歌うん
だよね。それは僕ひとりでもやるし、バンドと一
緒にもやる。そのうちに何となく、そのデタラメ
言葉にピッタリとくる日本語が何ヶ所か出てくる
わけ。
それが…
砂まじりの茅ヶ崎に
誘い涙の日が落ちる
女呼んで もんで 抱いて いい気持ち
たまにゃ Makin’ love そうでなきゃ Hand job
生まれく叙事詩(せりふ)とは 蒼き星の挿話
夏の旋律(しらべ)とは 愛の言霊
友は政治と酒におぼれて声を枯らし
20世紀で懲りたはずでしょう?
デビューから最近までの楽曲を順に取り上げた26曲。さぁ、深くて広い胸騒ぎ必至の『桑田語の世界』にどっぷり浸かっちゃってください。 -
Posted by ブクログ
桑田佳祐さんが作った幾多の名曲から選りすぐった26曲、それぞれに込められた歌詞の内容を、著者の今まで培ってきた知識や過去の桑田さんの発言などからかなり深く掘り下げて考察していく内容
私自身、サザン、そして桑田さんの歌を四半世紀近く聴いて来たこともあり、個人的にとても興味があり手に取りました
なんでこんな歌詞なんだろう?と長い間感じていた曲が厳選されていてとても面白かったです
著者としても、意味がよくわからない、と分析していながらも、でもこういうことですよね、と考察してくださっていて、内容を頭に入れた上で、改めてサザン、桑田さんの曲を聴き返してみたくなりました
デビューから現在まで、歌詞に込められた共通的な考え方と、前半、後半て違った部分と、本当に興味深い内容でした
曲がある程度イメージできないと、少し読み進めるのが難しいかもしれません