長尾高弘のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
よいテーマだと思う。コンピューターまわりの本で、ビジネスでも個別技術解説でもハードウェアその他でもない分野。
記述は平易で、とても基礎的なことから(たとえば累乗の記述まで噛んで含めるように、また拡張子の解説まで)書かれているので、退屈することもあるのだけれど、それで油断しているとRSAの解説で集中を要求されたり。
最後は計算不能性まで解説していてすばらしい!と言いたいのだけれど、ちょっと物足りないかな。
すごく割り切ってもっと簡単にする、というのでない限り、もう少し踏み込んでくれないと中途半端だった気がする。
PCになじみの薄い高校生とか文系大学生(で理系に拒否反応示さない人)とか向けかなあ。ちょっとターゲット読者層がピンとこないかも。 -
Posted by ブクログ
CI、テストコードといった考え方は比較的一般的になってきたと思うが、
SET(Software Engineer in Test)、TE(Test Engineer)、TEM(Test Engineering Manager)といったレベルで専門化までしているのは先進的と感じる。
大手SI企業のエンタープライズ向けシステム構築でここまでやっている企業はあるのだろうか?また、今後このような方向に進めるべきなのだろうか?
ソフトウェアの品質は常に問題にあるトピックであり、具体的にどのように品質を向上させるか(それに伴いどこまでコストがかかるか)は、考え続ける必要がある。
一般向けプロダクトを作る作る仕事をしていないせいか、正直今ひとつピンと来なかったのも事実であり、この感覚が危険なのかもしれない。 -
Posted by ブクログ
ページランク、公開鍵暗号、2フェーズコミットなどIT系の人間にはある程度常識となっている著名なアルゴリズムを平易に解説している本。数式や抽象的な記述を極力排除した平易な解説が特徴なのだが、それが逆に少々まどろっこしいという印象もある。数式嫌いの人にはとても良い本だと思います。
個人的には第十章、決定不能性の章がおもしろかった。存在し得ないプログラム、を具体例を通して解説されておりとてもわかりやすい。全てのプログラムを対象としたクラッシュ検出プログラムというのが実現不能であることを具体例を通じてわかりやすく証明しています。チューリングなどが研究していた内容。要するに、”全てのプログラム”を対象とすると、プログラムには自分自身も含まれ、自己言及が発生するとおかしくなる、というのが肝だと思います。ゲーデルの不完全性定理などと通じるないようですね。ただ筆者も述べているように、”決定不能性がコンピュータの利用に及ぼす実際の影響はない”。あくまでも理論的な限界の追求ですね。なのであまり応用的な面では重要ではないのでしょうが、コンピュータ科学の理論としてはおもしろいと思います。