禅之助のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
中学生の頃に二度開いたときは、散りばめられた伏線の美しさや怒涛のストーリー展開に純粋に心を踊らせていました。展開を知っているからこそ、物語の結末や仕掛けは頭の中に残っていたはずなのに、実際に不登校を経験した今の自分がもう1度読み返すと前とは違った印象を持ちました。
特に第一章で描かれる、家の中で息を潜めて過ごす日々の空気感や孤独感の描写は、かつてその渦中にいた自分にとって胸が締め付けられるほど切実なものでした。「不登校のときのあの気持ちは、まさにこれだった」と頷くと同時に、少し読むのが苦しくなるほどの解像度の高さに、著者が描く人間の心の深さを思わずにはいられません。
絶妙な人数で描かれる登場人物たちの距離感も心地よく、多すぎないからこそ一人ひとりの孤独や不器用な優しさがまっすぐに胸へと届きます。過去の自分と今の自分が重なり合い、物語を通して自分の歩んできた時間をそっと包み込んでもらえたような、静かで温かな再読のひとときでした。 -
匿名
人を呪わば穴二つじゃ済まない?
阿泉先生のファンなので購入。連作短編集ということでなかなかのボリュームだったが、話のテンポ感が良くスラスラ読み進められた。
ホラーに全振りしつつも、しっかりとミステリーの要素が詰まっていた大満足。 -
購入済み
古代の日本をイメージさせる世界観。日奈の体験を通して中央集権国家を目標にしている勢力とそれに排除される勢力との主張の隔たりを知り、こちらも日奈と一緒に悩むことになりました。難点は、異花王の過酷な生い立ちと清廉な人柄に対してヒーロー朱鷺王の殿様気質と自分の主張だけを通して歩み寄らない傲慢さが最後まで変わらないところかな。ヒーローの味方になりたい気持ちがわきづらかったので。