鈴木忠平のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
『嫌われた監督』の著者による羽生善治ルポ。
『嫌われた監督』がすごく良かったので、こちらも読んでみた。とても読みやすく、一気に読んでしまった。
本人よりも周囲の人物を描くことで、結果的に主題となる人物を浮き上がらせる手法は、『嫌われた監督』と同じ。ただし、今回その手法が成功しているかというと、微妙な気がする。
理由はいくつかあって、
・『嫌われた監督』が良すぎて、どうしても比較してしまう。
・羽生さんは比較的オープンな人で、考え方や人柄が知られているので、驚きが少ない。(個人的に元から将棋や棋士にそれなりに関心があって、予備知識があるからという要素はある。)
みたいな感じ。
どちらかとい -
Posted by ブクログ
しがらみや馴れ合いを嫌い、あくまで個人主義を貫く落合の姿を、落合の周囲の人々の視点から炙り出そうとする意欲作。
チームのために戦うな、それぞれが「自分の仕事」をするだけだ。という落合のスタンスは、常識はずれで冷徹すぎるようにも思えるが、「どんなことがあろうと常に自分の仕事を遂行する」のがプロであり、プロの監督の仕事は、自らの差配によって「各選手が与えられた役割を全うすれば勝てる」状態を作り出すことである、という合理的な考え方が根底にあったということが分かる。
スポーツの世界だけでなくビジネスの世界にも通じるリーダー論が満載で、今後何か仕事で理不尽な目にあったときに、心に落合の精神を宿して自分が -
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スポーツ物のノンフィクションを書かせたら著者に敵う人を私は知りません。
今回もかなりの大作でした。
ノンフィクションという特性上、大どんでん返しや痛快な言い回しなどがあるわけではないのですが、登場人物がとても丁寧に描かれています。
誘致に負けた結果となった巨大都市札幌のことも悪く描かず、損する人を作らないこともノンフィクションを描く人にとっては大切なことなのでしょう。
この本を読んだ札幌市の人も悪い気がしないはずです。
勉強になります。
物語の描き方や話の天丼表現がとても巧みです。
万が一自分が文章を書くことがあれば、鈴木忠平さんの本を読み返すことは間違いないと思います。 -
購入済み
良かった
日ハムの移転理由や、北広島の選定理由、地元のしがらみ、もちろん日ハム本社でのネゴシエーションそして自治体との折衝、色々知りたいことが知れた内容でした。
ありがとうございます。 -
Posted by ブクログ
この鈴木さんという人の本は、以前の同じ清原の告白だったり、落合の本にしてもそうだけど、なんかスッキリしない。読んでて面白いから次へ次へとページをめくるのだけれど、読み終わっても本当にスッキリしない。この本のあとがきに、回収されないエピソードが一つあるとして、清原から桑田に返してくれと預かったグローブをいつまでも返せずにいたら、結局のところ清原がまた自分に返してくれと言ってきて返したんだという話が載っているのだが、そもそも読み終わっても何かが回収できたという気がしない。
題名からして読み始めるときにハッピーエンドではないだろうなと少し思ったことは当たっていたのだが、簡単な収束などしないのが人の世 -
Posted by ブクログ
この作者の本にはハズレがない。
今回も序盤から引き込んでくれた。
しかし、中盤から終盤にかけては少し失速してしまった印章。
オチから作った作品でないから起承転結がうまくいかなくてもそれがノンフィクションなのだが、清原和博について筆者が書くのはきっともう終わりなのだろう。
そりゃあ、事実をどれだけ肉付けしたところで大幅に変えるわけにはいかないから難しいよな。
なおかつ、相手は覚醒剤の誘惑と毎日戦っているのだ。
そんなに変わったことなんて起こりようがない。
変わらない毎日を送ることで精一杯のはずだ。
清原和博だけでなく、落合博満を書いても面白かった筆者なので別の対象を書いた作品も期待したい。