濱野智史のレビュー一覧
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AKB48に「マジ」で嵌った4氏が叫ぶ、推し愛と社会学的分析の結晶。
AKB48、ならびに48Projectがこれだけのムーブメントを巻き起こし、他のアイドルとは一線を画している特徴というのは、劇場というホームグラウンドを抱えている点が大きい。
おニャン子クラブであったり、モーニング娘。であったり、過去の大所帯アイドルグループには、このようなホームグラウンドを抱えた例はなく、故にマスメディアとの結びつきがブレイクのうえで必要不可欠であったが、AKB48は劇場という下地を抱えている分だけ地盤がしっかりとしており、マスメディアへの露出は、より間口を拡大するためのあくまでも副次的な要素に過ぎないの -
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「推し」とは何か?
絶対的なものへのコミットメント
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境界線の恣意性
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恣意性からコミットメントへ
(あえてコミットメントする)
宗教からAKBへはこういう一サイクルとなっています。
深いコミットメントを描いたここ最近の作品として
『1Q84』2009年村上春樹
『借りぐらしのアリエッティ』2010年 宮崎駿監督
しかしこの辺の作品が描く他者へのコミットメントとAKBの誰かへのコミットメントは違う気がする。
〈宗教〉としてのAKB48とは何か?
「あえてコミットメントする」から「あえて」がとれて
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「(絶対的?)なものへのコミットメント」
まで1週したということ? -
Posted by ブクログ
SNSやタッチ可能な高性能ゲーム機による社会構造の変化、そしてそれに伴うAKB48の登場は、恋愛というもののシステムを少しずつ揺さぶりつつある。その様相についての対談、およびパネリストによる論考をまとめた本。
これまた、『希望論』という本をきっかけに濱野智史さんに興味を抱き、卒業論文の参考文献探しを兼ねて読んでみた本です。
表紙が女子高生のちょっと扇情的な写真で電車内で読むのが恥ずかしかったです。駅員さん呼ばれたくないです(余談)。
表紙とは裏腹に、けっこうがっつりと2000年代以降の恋愛観がまとめられています。
主に濱野さん目当てで読んだので、そこら辺中心に。
濱野さん自身が猛烈なA -
Posted by ブクログ
理想の時代→虚構の時代ときて、拡張現実の時代にさしかかってる今、新たなサービスや文化がどんどん生まれてきて、そんな中でどのように生活していくのか興味深いと思った。
<いま、ここ>の現実を多重化する、ゲーム化、聖地巡礼など遊びや文化にはハッキリ見られるようになってきたが、その他に社会にどのような変化がうまれてくるか、楽しみ。
また、現代において自己承認が「個人individual」じゃなく、「分人dividual」断片的で確率的なものでしかあり得なくなったというのも興味深い。その時代に合った自分を作ってゆて、悩みすぎず生きやすく生活した方が良いのだなぁと思った。 -
Posted by ブクログ
まず宇野常寛も嫌がっていたとおり、
タイトルは失敗だったと思う。
悪い部分をあげつらうよりも、
良い部分を数えた方が建設的であるのは当然だろう。
しかし、
それを「希望」というワードに閉じ込めた瞬間に、
意味合いがずれてきてしまうように思う。
これでは凡百の「希望」話と同じ読まれ方をされてしまうのではないかな。
要するに、
「あー例の希望話ね。はいはい」という風に、
読者の姿勢を読む前に限定してしまい、
書かれていることをミスリードする危険がある(これ自体がミスリードかもわからんが)。
せっかくいいこと書いてあるんだから勿体ないと思う。
特に日本のITは萌芽の時か