あらすじ
ウェブを筆頭に社会の新たなインフラが発展・定着したことで恋愛事情も激変した。2010年と11年の公開シンポジウム録と充実の書き下ろし論考から恋愛の生態系をとらえ、恋愛のアーキテクチャをデザインすることの可能性を探る。
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Posted by ブクログ
SNSやタッチ可能な高性能ゲーム機による社会構造の変化、そしてそれに伴うAKB48の登場は、恋愛というもののシステムを少しずつ揺さぶりつつある。その様相についての対談、およびパネリストによる論考をまとめた本。
これまた、『希望論』という本をきっかけに濱野智史さんに興味を抱き、卒業論文の参考文献探しを兼ねて読んでみた本です。
表紙が女子高生のちょっと扇情的な写真で電車内で読むのが恥ずかしかったです。駅員さん呼ばれたくないです(余談)。
表紙とは裏腹に、けっこうがっつりと2000年代以降の恋愛観がまとめられています。
主に濱野さん目当てで読んだので、そこら辺中心に。
濱野さん自身が猛烈なAKBファンで、なおかつサブカルチャーにも造詣が深いこともあってか、「擬似恋愛」としてのAKB48が詳細かつ客観的に分析されています。
AKB48やラブプラスにはそこまで詳しくないからこそ、「バーチャルな恋愛という成就手段」という観点で各現象を分析する、という姿勢に感心させていただいたように感じます。
卒論で2000年代のネット社会と文化についてやろうと思っているので、論考を補強する上での材料にしていきたいところです。どういう使い方したらいいかわからない、というネックこそございますが…。