竹嶋えくのレビュー一覧
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勝負条件により『ローレライ』のマネージャーになったひまり。これ、ひまりは事態の深刻さとマネージャー就任に拠って生じる不和をもう少し把握したって良いだろうに、全く想像せずむしろやる気に満ちているというのがね……
そういった性格がひまりの良い点と言えるし、依の心をざわつかせる点とも言える
ひまりとしては険悪な関係となっている亜季と志帆の仲を取り持ちたいとの想いが前面に出ているから依の心情が後回しになってしまう。でも依は二人の仲を元に戻したいとの想いは薄いからひまりへの想いが前面に出ようとする
勿論ひまりがマネージャーになる事は一時的な話だから些細なすれ違いで済ませる事は出来るのだけど、一方でこのすれ違いを些細であると捉えるかどうかの違いは案外大きく響いてしまいそうな気もする
だから依はひまりのマネージャー就任を許し難いがその嫌悪感は表に出せない。
また、ここに同性カップルだから他の同性に近づく事を邪魔できないけど、もしかしたらを想像してしまうというのは印象的な心理描写。ここまで考えながらひまりにとって「良い恋人」の姿を維持している依の不安定さは推して知るべしと言ったところか……
そうやって依の心のざわつきが主張されればされるほど、それを他所に普段どおりの可愛さを発揮しつつ志帆と関わり続けるひまりの残酷さが際立ってしまう……
いや、本当にひまりは悪くないし依と過ごす時間を極端に減らしているわけではないから落ち度と言える程でもない。けど、比重がほんの少しでも依ではない人間に向いている状態というのは依をざわつかせてしまうものなんだよね。おまけに恋人として二人だけの時間を過ごそうとしているのに、依を嘲笑うかのように出てくる志帆の名前と『ローレライ』へのひまりの貢献
依が耐えられるなら、それは問題にならない。けれど、耐えられなくなったら……
ただ、最終的に依の嫌悪感を知り真っ先にマネージャーを辞めると宣言できるくらいにひまりは依を最優先に考えている。二人だけを維持できる空間が以前より限られてしまったとしても、ひまりが依を真っ直ぐ見ているのなら大きな問題になる筈がない。二人はきちんと会話を通して和解できる
夜空を花火が彩る中でしっかりと結びつきが生まれた二人。というタイミングで始まるのは依にとって一つの試練ですか
この巻も、そして次の巻も依の心情が激しく揺さぶられるものになっているね(笑)
ひまりが『ローレライ』のマネージャーになった事でより近距離的に描かれる志帆達3人組
これまでは主張の強すぎる志帆やひまりと関わりのあった百々花が中心に描かれてきたけど、こうして3人組として描かれるとSSGIRLSとはまた違った仲の良さが見えてくるね
だからこそひまりが気にしたように、どのようにしてこの3人が集ったのかという点が気になってしまうのだけど
志帆を含むローレライ、そしてここに関わってくるだろうキョウに何が有ったというのか…… -
Posted by ブクログ
亜季を嘲笑うかのように圧倒的な演奏技術を披露した志穂。その誰もが目を向けざるを得ない存在感には物語そのものを彼女中心に回らせる程の力強さが有るね
ただ、他を圧倒し時には亜季を罵倒する志穂も何かしらの痛みを懐き続けているようで。けれど亜季相手にはその痛みを見せないし、既にその痛みを知っているだろうバンドメンバーは改めて言及する事はない
ここで彼女らの因縁を知らず無邪気に関わるひまりの存在が活きてくる構図になっているね
でも、ひまりが彼女らの因縁を知らないという事は亜季は亜季で他人の力を借りずに志穂と向かい合わなければならないわけで
志穂という友達を失った経験が、どうにかして友達としての関係を保てた依と重なってしまう描写は痛ましいね
だからこそ、依の言葉によって志穂との向き合い方に指針が見いだされる展開はなんだか良いな。喧嘩別れしたなら、お互いの意志が擦れ違って終わってしまったなら、ちゃんと話し合ってそれらの絆を取り戻さないといけない
ただ、その為の手法としてバンド対決を申し込んだのは果たして好手だったと言えるのだろうか……?
SSGIRLSが悪いバンドだとは思わないが、今の状態で志穂達のバンドに勝てるとも思えないのだけど……
徐々に険悪さを増していく志穂の周囲。そんな状態だからこそ無邪気に志穂を慕うひまりの姿に癒やされてしまう……。これ依が見たらちょっとした嫉妬心を覚えてしまうレベルなんじゃなかろうか?
それ程に純粋なひまりの笑顔によって、亜季の前では難しい表情ばかりの志穂も豊かな表情を見せているね
でも、幾ら何でも激しい対立をいつまでも知らぬ存ぜぬで居られるわけではないからひまりでも知ってしまうわけで
因縁を知らないままに志穂に出逢ったから志穂の良い部分をたくさん知っているし、これまでに関わり有る亜季や依の良い部分を知っている。だから両者を仲直りさせようとしたのだろうけど……
これは余計にこじれてしまった気がするし、ラストの発言は依との関係も危うくなりかねないものだね。果たして志穂は亜季との対決を通してひまりを奪い取る事で何を得ようとしているのだろうか?
中盤では気になる志穂の過去の一端が描かれていたね
過剰なまでにプロにこだわる姿勢は別分野で圧倒的な才能に打ち負けた経験から来るものだったのね。これ、特に親しくもない相手に負けたとかだったら志穂もここまで傷つくことはなかったんだろうけど、当たり前のように自分は世界一になると思い込んでいた状態で下に見ていた相手に完膚無きまで負けてしまったから、余計に心まで負けてしまったのだろうな……
でも、ここで負けたままで終わらない辺り、志穂という人間は激情によって形作られているようで。負けたなら別の分野で勝てばいい。そして志穂にとって勝ちとは世界一になる事なのだろうね
これは確かにSSGIRLSとは目指している分野が違いすぎる
志穂にとってきっと向き合うことすら難しい過去。だからキョウとの関わりも全く無くなっているのだろうなと想像していただけにおまけ漫画には吃驚ですよ……
ほんと、この作品って人間関係が複雑なのな! -
購入済み
まぁまぁかな?
読んでて不快感を覚えないユリユリ。
作品の内容さえしっかりしていれば、基本的にジャンルは問わないし
嫌悪感も抱かない方なので、普通に読める作品。
国語力ってそう云うものだと再確認出来た。 -
ネタバレ 購入済み
抜群の絵力
一旦の区切りを迎えた今巻、雑多なライブハウスで相手しか見えていないという構図の美しさ。ここまでthe 王道の百合恋愛漫画といったストーリーなのでここからどう展開していくかが楽しみ。
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購入済み
嫌味のないユリユリ
普通に面白かった。
どちらかと云うと読まないジャンルの作品ではあったけど、
予想以上に良かった。
構成·ストーリー·設定も、西郷どん飛び抜けておかしな話でも無かった。
さて2巻。 -
ネタバレ 購入済み
甘くやさしい百合短編集
表題作は2話のみですが、絵柄はかなり可愛いです。ヒロインから肉体関係を早々に迫られる割に、その一線は最後まで超えませんけど。
個人的には、後半の話でニートの金髪ヤンキーをキャリアウーマン風のOLが拾って帰る話が好みでした。
肉体関係ある感じなのは前述のヤンキー娘✕OLぐらいで、全般的にマイルドなお話で構成されています。
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Posted by ブクログ
ネタバレ前巻ラスト、依との距離を少しずつ縮めていこうとするひまりに警鐘を鳴らすかのように突然の挑発をしてきた亜季
彼女の参戦に拠ってどれだけ事態は不穏なものになっていくのかと思いきや、随分穏やかなものになったような
亜季としては依を焦らすかのようなひまりの態度に思うところが有ったのは確かなのだろうけど、それ以上に依を大切にしたい、依に幸せになって欲しいとの想いが強いのだろうね
だから、ひまりから依を奪い取ることよりも依がひまりを望むなら依の想いを優先してしまう
こういう優しすぎる人って大抵自分の幸せを後回しにしてしまうものなんだけど……。どうやら亜季は自分なりの幸せを手に入れられたようで。最も欲しい”一番”ではなかったけど、別の”一番”を手に入れた彼女の笑顔は輝いていたね
一方亜季に背を押されたことで『好き』の感情と向き合い始めたひまり
百々花の言葉、依の真っ直ぐな好意、亜季の謝罪。様々なものを受け取りつつ、自分の気持ちを固めようとするひまり。そうやって自分の想いに向き合う時点である程度答えは固まっているようなもの
おまけに依と亜季がくっつく姿に苦しさを感じられたひまりはもう半分以上『好き』の答えを見つけているように思えた
そこで最後のダメ押しをするかのようなデート風景が良いね
第1巻で描かれたデートの時とは全く意味が異なる「はりきったおしゃれ」、そして褒められた際のリアクション
これらの描写の違いは『好き』が判らなかったあの時とはひまりは明確に異なる感情を持っているのだと察せられる描写だったね
そして始まるライブ。ひまりと出会ったことで依の中に生まれた感情を携えて演奏されるそのライブは再びひまりを一目惚れさせるもの
ひまりへの『好き』を歌いきった依、『好き』を見つけて依に見つけられる場所まで走り寄ったひまり。最初は微妙にずれていた『一目惚れ』の意味がこうして正しい意味に昇華される展開は美しいね
そして二人は結ばれて……
って、ここで新キャラ投入?依とひまりがくっついたことである程度話は終わったように思うのだけど、ここからどう展開していくのだろうか? -
Posted by ブクログ
第1巻の表紙では向かい合っていた二人が背中合わせに…!
この表紙が示すようにこの巻におけるひまりと依は近くに居たいのだけど、見ているものが決定的に違うというものだったように思う
依の告白をきっかけにギクシャクした空気と成ってしまった二人。ここで意外だったのはひまりが『好き』という感情をよく理解していなかったことか
憧れから一目惚れした依からの突然の告白。でもひまりは『好き』がピンとこない。だから戸惑いが勝ってしまう
でも、友達感覚の『好き』と恋愛としての『好き』。その境界が判らないなら、何も『好き』の正解にこだわらなくても良い
ミキはいいアドバイスをしていたね
こうして元の関係に戻った二人。けれど、周囲からしたらそれはどこか引っかかるものを感じてしまう関係でも有る
第1巻では依の背中を押すような発言をしていた亜季が依の行動に微妙な顔を見せるとは思わなかったよ
また、ひまりと依の関係が元に戻ったように見えたと言ってもやはり全てが以前のようには行かないわけで
無邪気に依と接することは出来ても以前のように何も考えない『好き』を言えなくなってしまったひまり。
これは百合漫画的には本当の『好き』が始まるきっかけとも見えるけど、別の視点としては二人の関係が危ういバランスで成り立っているようにも見えてしまう
ひまりと依の関係はいわば『好き』を保留しているから成り立っている。
でも依はひまりにもっと『好き』になって欲しいからバンドを頑張る
ひまりは依への『好き』で満たされていた放課後を別の『好き』で満たすために料理研究部へ
一目惚れの段階からすれ違っていた二人がまたもやすれ違ってしまう展開には少し空恐ろしい気持ちになってしまうね
ひまりを独占したい依とまだそこまでの感情は持っていないひまり
どう見たって依が空回りしているようにしか見えない関係。それに警鐘を鳴らすかのように想いを詳らかにした亜季
依とひまりの一目惚れから始まった物語が様々な人物の想いを絡めていくように複雑さを増していく展開から目を離せないね -
Posted by ブクログ
以前ニコニコ百合姫で配信されており、2月から再開する「大室家」の付録冊子化を目当てに購入した。ちょっとだけということで8・9・3話(掲載順)の3話分がまとまっている。3話だけなのでやはり今後の単行本化を期待したいが、3話分のチョイスが「大室家内」・「花子の通う小学校」・「撫子の通う高校」と場面の違う話を載せているのでバリエーション豊かな魅力とともに、再開から読み始める新規読者の構えも作れそうなラインナップなので、そういった人にはお勧めしたい付録である。
2013年初刊とあって編集長らによる座談会が掲載されているのも面白い。3人が選ぶ昨年の百合作品ベスト5もいいが、百合姫がどういう雑誌なのか、これからどういう方向性を目指すのかについても触れられているので興味はあるけれども買うか迷っている人がここを読んで考えるのも良いかもしれない。私は初購読だが、個人的にはバリエーションの豊かさを魅力に感じている。
読切が7作もあるので定期購読ではなく買ってもなかなか満足度が高い。「ジュリエット×2」が特に気に入った。「ないしょのかいじゅうちゃん」の他の作品と少々違う感じも面白い。 -
Posted by ブクログ
美希と彩花の関係はまだ恋人感で満たされているわけではないけれど、これはこれで二人らしいお付き合いが出来ていると言えるんじゃなかろうか?
彩花が美希へと暴走気味に突っ込んで、美希がいなしつつ彩花を受け止める。一応の帰結点としては申し分ないように思えますよ
美希と彩花に対して先輩カップルと言えるひまりと依、今度は依の両親へ挨拶に行く流れとなりますか
直前に依がひまりの母親とは違うタイプと前ふりしていたから厳しいタイプなのかな?と予想しただけに、開幕土下座には大笑してしまったよ!あと、厳しいと言うより娘に愛情を持っているからこそ心配が先に来てしまうタイプか
学生バンドをしている作品だと珍しくない、バンドを仕事にしていくのか、その方針を親は許してくれるのかという問題点
依の家の場合は父親が元バンドマンだけど、それで苦労した姿を知っているだけに母親は安易にバンドマンへの道に進む事を許せないといった感じか。ここでのお笑いポイントは依にはバンドマンに成る気が皆無だった点。あの擦れ違い感は間が抜けすぎててちょっと面白かったな
ただ、それは別の見方をすれば、依の音楽を聴いた者は当然にバンドの道に進むのだろうと思える程のクオリティを有していたとも言えるんだよね
今はまだ依もひまりも将来の進路なんてぼんやりしている。今回の挨拶は依にいずれ天啓と成り得るのかもしれないね
そして、依に進路としてのバンドマンという道が示唆されたなら、依より前からプロを意識していた志帆に同様の示唆が無いわけがなくて
ローレライって真っ当にライブハウスでの実績を重ねてプロへの道を進んでいくのかと思っていたら、まさかのバズりからのメジャー契約ですか
なんかトントン拍子どころか一足飛び過ぎて、本当の話か?なんて疑いそうに成る……
けど、プロを志していた志帆としてはこんな美味い話を受けない理由がないし、志帆が受けるなら百々花や始だって受ける
ローレライは進み続ける。そんな邁進の中で独り物思いに耽るのが始とは…
彼女ってあのキョウの妹という割に感じさせるものが少ないというか、オーラが足りない印象があったというか…。いや、フルートやドラムの才能が有ったのだから間違いなく音楽に愛される1人なのだろうけど、キョウと比べると…という認識が拭えなかった
そうした感覚は始自身も抱いていたようで。キョウが示唆した道を意識無意識を問わず歩む彼女にとってキョウという存在は未だ重く伸し掛かっている。おまけに想い人の百々花は今もキョウを愛しているのだから遣る瀬無いよなぁ…
キョウは百々花を愛していたし、今も百々花はキョウの遺志に応えるように愛を返し続けている。それは彩花に促されても変えられない構図と思われていた
それだけに隠されていた手紙は変わらない筈の構図を変えてしまうのだろうか…
あと気になるのはキョウが始にバンドを勧めた背景かな…
始はキョウの言葉を魔法の一環として受け止めているようだけど、「始とか向いてそうだよね」という言葉はむしろ自分には手に入らない憧れを諦めようとしているとも感じさせるんだけどな…… -
匿名
ネタバレ 購入済み次巻には期待
一度読んで正直800円出す程ではなかったと思いました。
前巻の引きが良かったためその後の展開に期待をしていましたが、肝となる人物が動いたのはこの巻の終盤であり進展が少なく、4巻のラストから引き伸ばしが長いと感じました。
また最近はとりあえず風呂とキスのノルマをこなしているように思えますし、ラノベなのでそんなものかもしれませんが、れな子のモノローグが文字数多いけれども中身が薄めで冗長に感じることが多かったです。
展開が大きく進むことがあまりないことについては作者があとがきで指摘していることと、まだこの巻は前編であり後編で2章が終結するそうなので後編の展開に期待しています。 -
Posted by ブクログ
百合作品で友情が描けるわけないじゃん、ムリムリ!(※ムリじゃなかった!?)という感じの作品。
実際には百合作品で友情が描かれることは多いので、、、たとえばマリみてとか、友情をテーマになっていることはとても多いのだけれど。
前作の「女同士とかありえないでしょと言い張る女の子を、百日間で徹底的に落とす百合のお話」では、一巻で恋愛関係になり、それ以降、ずっと恋愛関係の話を描き続けてきて、それなりにリアリティはあったけれど、今回のれな子は、3巻に至っても落とされない。
落とされない代わりに、ラブコメ的主人公的な鈍感さだったり、男子高校生的な拗らせ方をしたりとか、また、ヒロインとなる真唯が漫画的なスパダリになったりとか代償はあるものの、それなりに面白い。(あと、恋愛関係が描かれず、性愛関係にも入らないので、不自然なほど、一緒にお風呂に入るシーンが毎回出てくる)
今回は恋愛関係に陥らず、どうやって友情関係を構築していくか、ということが描かれている。
今回は、グループ内の癒しキャラ、紫陽花と旅行に行くお話。紫陽花さんは紫陽花さんで良い子であろうともがいている。
今作はどうも評価が難しく、なんとなく、キャラクターの内面に到達するまでのわちゃわちゃが長く、核心に辿りつくまで、冗長に感じてしまう部分はある。核心に辿り着けばちゃんと面白いので、読めてはいるけれど。
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紫陽花は、今にも癇癪を起こして駄々をこねてしまいそうになる自分の心を、丁寧にあやす。七五三の頃のワガママだった小さな女の子は、額縁に閉じ込められて、もうどこにもいない。
ここに立つのは、周りの人の幸せを第一に考えることのできる、高校一年生の立派な少女。
大人のお姉さんを目指す、明るくて、前向きで。
みんなから『天使』と呼んでもらえる——いい子なのだから。
うん。
ひとりぼっちの部屋から出ることができたのは、わたし自身がドアを開いたからだ。
外の世界では、いろんな人が手を貸してくれて、助けてくれて、居場所を作ってくれた。それでわたしは本当に救われたんだけど。
でも、最初のきっかけはやっぱり、他でもない、自分がドアを押し開けられるかどうか。それだけなんだ。
でもね、新しいなにかを手にしたいと一度でも願ってしまったら、それはもう呪いのようなものなんだ。どうにかするためには、自分から一歩を踏み出すしかないんだよ。君になら、わかるだろう?
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Posted by ブクログ
著者描きたいことがなんとなくだけど分かってきた。
百合の文法を使って、友情を描きたいのだなと。
前作の「ありおと」では、恋愛の極北を描ききったので、今回は、双璧を為す、友情について書いていこうと決意したのではないかと。
そう考えると、漫画的なスパダリ設定(少女漫画的な嘘)といい、れな子の強いツッコミ設定の説明がつく。真正面から友情を描くと少々照れが出るというか、道徳の教科書みたいになってしまうので、敢えてリアリティレベルを一段下げてフィクションに寄せることで、物語として受け入れられやすい形にしているのだろう、と。
今回は真唯の幼馴染の琴紗月とれな子が二週間限定で恋人になる話。え?と思う引っ掛かりがないわけではなかったけれど、感情を昇華するにはあのやり方しかなかったと思うし、結末が良かったので、まあまあ良かったかも。