吉田奈保子のレビュー一覧
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ネタバレデンマークの作家、ユッシ・エーズラ・オールスンの特捜部Qシリーズ第一弾。そろそろシリーズもひと段落しそうなため十数年ぶりに再読。
銃撃事件により同僚を亡くしたカール。折よく組織再編の流れで、未詳事件だけを取り扱う特命部署、特捜部Qの立ち上げを任される。奇妙なシリア人助手アサドと共に、まずは5年前の女性政治家失踪事件を調べるのだが。。。
監禁シーンが非常に息苦しく辛いが、事件を追うカールとアサドのキャラも立っており、再読でも全く問題なく面白い。
シリーズ全体の謎もありつつ、課長をはじめ魅力的なサブキャラたちも多い。完結までには追いつけるよう、ゆっくりと読み進めたい。 -
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▼オモシロい、という評判だったので買ってみた一冊。はじめちょっと読みづらいかと思いましたが、のって来たらナルホド、よくできたミステリでした。パチパチ。このシリーズ、しばらく読んでみようと思います。
▼デンマークなんです。北欧の。いわゆる北欧ミステリですね。それでもって、バリバリ現代です。スマホです。主人公は現場たたき上げの腕っこき刑事マークです。仲間の刑事が撃たれる現場に居合わせたりして、心に癒やされぬ傷を負っているし、妻とは離婚済み。仕事にもやる気がむらがある。ここまではよくある刑事物設定です。
このシリーズはバディものなんです。このバディが、アサドという名前の、中東系の男性なんです。こ -
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「俺たち三人で見つけたんだ」
はいQチーム(あ!)の物語は今回も面白かった!
使い古されたストーリー展開なんですが、ベタ展開好きなので問題ないです
いわゆる読者には見えてるけど登場人物には見えてないという奴です
核心のすぐ近くを行ったり来たりする主人公たち、でも気付かない
もうめっちゃやきもきするやつ
アサド!錯覚じゃないよ踏み込んじゃって!
カール!その扉開けるんだってば!
志村!後ろ後ろ!って奴よね
いや志村出てなかったわ
志村はチームQじゃなくてチームDだったわ
そしてボンクラ野郎だったゴードンがなんだか急成長
ちょっとうれしい
結局さー、惚れた女にいいとこ見せたいってのが男を一 -
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さあ、デンマークのコペンハーゲンで、ドラマが始まります。
「特捜部Q」は「ミレニアム」とともに北欧ミステリーの代表ともいえるシリーズ
ともに映像化され、北欧の深い森と霧、過酷で静寂な自然とは相反する壮絶な事件の物語。
『檻の中の女』はその第一作
荒削りなストーリーで突っ込みどころ満載でも、こんなにオモシロイと感じるのは、やはり主人公となるカールやその相棒、その他の登場人物の魅力に尽きる。
事件は2007年と2002年の出来事が並行して語られて、徐々に一つの点へ進んでいく……とてもドラマティックな演出で、読み進めるとどんどん映像化が進んでいく。
シリーズを通して主な登場人物となる刑事カー -
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ネタバレ読んだ。
泣いた。
アサド・・・
良かった・・・
読み始めから、不安要素が多すぎて心臓に悪くて
なんか動悸してんじゃないかってくらいドキドキしながら読んだわよ。
どこまで行っても心配で心配で・・・
アサドとカールの信頼関係。
モーナの具合が悪くなってカールがデンマーク帰っちゃう時は、どうすんのよ!どうなんのよ!って思いましたが、お陰でラストがものすごい盛り上がり。
マークスがくれた時計、役に立ったね!
なに?マークス、何か、予測してたの!?
ガーリブたちの計画が決行になって、アサドの家族は危機一髪で、カールはデンマークだし、もう、どうなんのってハラハラしてた。
アサドはやっぱり、優秀なん -
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ネタバレ今まで、濁されてきたアサドの事が明らかになる。
ある程度の予想はしてたけど、それ以上に壮絶で。
どうして、同じ人間同士で、あんな事が出来るのか。
救いようがないほどに愚かなのが人間なのか。
ラースとアサドの関係も
サミルとアサドの関係も
アサドがこっそりスカイプで会話していた相手も
東欧にコネがある理由も
アサド・・・
なんというものを背負っていたのでしょう・・・
辛い過去を持つもの同士のローセによりアサドの過去がつまびらかになる。そして、特捜部Qのチームで共有し、アサドの家族を取り戻す為動きだす
モーナの次女が亡くなっていたり
ラースが突然心臓発作で亡くなったり
ラースの兄まで -
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鬼★5 数年前に発生した女性政治家の失踪、厄介者刑事が再捜査を始めると… #特捜部Q #檻の中の女
■きっと読みたくなるレビュー
強烈な警察小説、これは面白い★5
名作シリーズとは知ってましたが、控えめに言ってやっぱり凄かった。
まずプロットが出来すぎ。
鬱屈とした事件だし、全編通して暗く寒いイメージで物語が展開していく。しかも刑事同志の醜い争いや、政治の駆け引き描写も多く、まぁ読んでてストレスがたまるんですよ。
しかしながら、少しずつ事件のほころびが見えてきたり、敵を言い負かしたり、犯人に近づいていく展開がたまらなすぎ! 特に後半の怒涛の展開は、マジで徹夜で読むことになりかねない。
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この『特捜部Q』シリーズは、どこかしらオカルトというか、猟奇的というか、そういう雰囲気を漂わせていた印象があるんですが、この作品においては、その印象は一掃されています。
この作品では、謎だったアサドの過去が明らかになるというのが大きなテーマ。なるほどね。そういう過去があるのならば、これまでのアサドの活躍も頷けます。
それともう一つ。欧州を悩ませている中東難民問題が、この作品でも描かれています。日本では、もう、あまり報道されることもなくなりましたが、中東難民問題はいま、どうなっているんですかね?
『特捜部Q』シリーズは、10作で予定されているそうで、本作品はそのうちの第8作目。残りはあと2 -
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「ユッシ・エーズラ・オールスン」の長篇ミステリー作品『特捜部Q ―檻の中の女― (原題:Kvinden i buret、英題:The Keeper of Lost Causes)』を読みました。
「サラ・ブレーデル」に続きデンマークの作家… 北欧ミステリが続いています。
-----story-------------
捜査への情熱をすっかり失っていたコペンハーゲン警察のはみ出し刑事「カール・マーク」は新設部署の統率を命じられた。
とはいってもオフィスは窓もない地下室、部下はシリア系の変人「アサド」の一人だけだったが。
未解決の重大事件を専門に扱う「特捜部Q」は、こうして誕生した。
まずは自 -
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Posted by ブクログ
大好きな北欧ミステリ映画の原作を遂に。好きな世界です。面白かった。。
カール!ア、アサド…!?
1番驚いたのがバディの凸凹です。得体の知れない、過去を抱えつつ陽気なシリア人アサドが自由にやってしまうのを寧ろカールがフォローしているだと…?それにアサドは警官じゃなくて、カールが頼んでた人にどうしても仕事が欲しいと付き纏ってた人だったとは。
でもフォローの鬼で有能な片鱗はうかがえます。優しいし。謎パイが気になります。
カールもあまり朴念仁じゃない。有能すぎるのと言葉を選ばないとで敵は多いけど、カールが有能なのはコペンハーゲン警察もよくわかってる…だからこそムカつく、みたいなんかも。カールの皮肉の語 -
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スウェーデンを中心とする北欧ミステリだが、デンマーク発のミステリと言えば、このシリーズだろう。第3作までは映画化されたものをWOWOWで観ているが、第四作『カルテ番号64』は今年になっての上映。映画化されたものに比べて、作品はカール・マークの独白による描写が多く、リズミカルでコミカルで明るいイメージが強い。息詰まるような暗い犯罪を解決する捜査官としては、このくらい明るくなくてはやってられない、ような気がする。
そして、特捜部Qシリーズも、いよいよその第七作に突入。全10作で完結するという本シリーズ。宿題もいっぱい抱えている。第一作の最初に起こった事件の捜査途上で、当時、銃撃され生死が危ぶ -
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「特捜部Q」もシリーズ7作目。
デンマークの大人気ミステリです。
地下の特捜部に追いやられているカール・マーク警部。
部下はほぼ警官ですらないメンバーで回しているが、事件の解決率はかなりのもの。
今回は秘書のローセに焦点が当てられています。
福祉国家として知られる北欧のデンマーク。
福祉事務所には給付を望む市民が詰めかけ、中には働く意志がなくなんとか言い訳してお金だけは貰おうという根性の人間も。
相手をする係員もストレスを抱えているのでした。
そんな状況で出会った気まぐれな若い娘たちが意気投合、思わぬことから犯罪に‥?
背景には、歴史を背負って破綻した家族たちの重いものも含まれるのですが。