吉田奈保子のレビュー一覧

  • 特捜部Q―吊された少女―

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    ひっくり返してきたな〜
    尾美としのりじゃなかったお見事

    ただちょっとだるかったかな〜
    長いんだもん

    新興宗教みたいなんがストーリーの中心にあって、たまたま個人的に二作連続で宗教がらみの物語になっちゃったのでダルく感じたんだと思います
    もったいないことした

    それにしても特捜部Qの3人、いや今回ゴードンも頑張ったので4人にしてあげるか、が仲良しすぎる
    こんな仲良かったっけ?
    もうほんと今回は仲良しアピール回です
    特にカールとアサドの信頼関係がもう揺るぎないのよね
    なんか次回そのあたりが鍵になりそうな気がするな〜

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    2023年09月04日
  • 特捜部Q―檻の中の女―

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    2023.05.12
    読み進めるのに忍耐が必要。丁寧に書き進められていることと、なかなか簡単に解決させないやきもきさせるストーリーのため。
    でもそれは悪い意味ではない。私は評価してます。これを読んで歯のケアは重要だと思った。最近歯科に行けてない。予約せねば。

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    2023年05月12日
  • 特捜部Q―檻の中の女―

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    なかなか疾走感のある作品で作品でおもしろかったです。
    アサドの過去であったり、冒頭にカールが遭遇した事件は解決されていないので、続編以降で取り扱うのかな。シリーズ通して人気のようですので、継続して読み進めようと思いました。

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    2023年04月07日
  • 特捜部Q―檻の中の女―

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    【全欧ベストセラーの警察小説.ᐟ.ᐟ】


    未解決事件の再調査を行う『特捜部Q』
    捜査するのは、はみだし刑事カールと変わり者のシリア人アサド。

    このシリーズ作品は映画で観て面白さは先に知っていたのだが、原作も面白かった。

    北欧ミステリーは初めて読んだのだが、最初は名前に馴染みかなかったので苦戦したものの、テンポがよく一気に読んでしまった。
    ラストのアクションもスリリングで面白い。

    本書で垣間見れる、デンマークの政治や生活様式などが知れるのも新鮮だった。

    カールの過去に自身と相棒2人を重症と亡くした事件が描かれるのだが、こちらも未解決事件であり、今後シリーズにどう関わっていくのか楽しみだ。

    このシリーズは映画も原作通りでいいので、気になる方は是非観てみてほしい。

    北欧の雰囲気を存分に楽しめる1冊だ。


    こんな人におすすめ.ᐟ.ᐟ
    ・海外ミステリーが好きな人
    ・北欧ミステリーが好きな人
    ・警察小説が好きな人
    ・北欧が好きな人
    ・映画化されている作品が好きな人
    ・ホワイダニットものが好きな人

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    2023年01月19日
  • 特捜部Q―アサドの祈り― 下

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    ネタバレ

    ツラい。
    これ以上、アサドを苦しめないで欲しい。
    アサドの過去が明らかになるたびに、ページの進みが遅くなる。
    なんと業の深い人生なのか・・。

    もちろん小説である。
    フィクションである。
    しかし、作者の想像力をインスパイアするような、私の知らない現実世界が中東に、ヨーロッパにあるのだろう。
    そして、その中で繰り広げられる争いや暴力は必ず人の心に深く刻まれる。
    その深く刻まれたところに物語が生まれる。

    次作は再生の物語になるのだろうか。
    アサドの人生はあまりにも困難でツラい。
    でも最後まで見届けたい。

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    2023年01月03日
  • 特捜部Q―檻の中の女―

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    疾走して亡くなったと見られている美貌の女性政治家を巡る過去の事件と、銃撃事件で刑事仲間を失った主人公が追いやられるように配属された特捜部Qで、たった一人の部下と一緒に過去の未解決事件に迫っていく。

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    2022年12月08日
  • 特捜部Q―アサドの祈り― 上

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    アサド謎がついに解き明かされます。

    日本人だと感覚的にわかりにくいですが、アラブ系のデンマーク人っているんですね。だから、こういう設定が成り立つと。

    中東難民問題がヨーロッパを覆っていますが、それを背景にして、上手く物語になっていきます。下巻が楽しみ。

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    2022年10月27日
  • 特捜部Q―檻の中の女―

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    ネタバレ

    素晴らしかった!
     
    北欧デンマークを舞台とした警察小説。
     
    犯罪者から銃撃を受け、同僚の一人は死亡、もう一人は寝たきり状態。
    ただ一人軽傷ですんだカール警部補は、復職したてで新設された未解決重大事件を捜査する「特捜部Q」に配属されます。
    最初に手掛けるのは、女性議員失踪事件。
     
    ブグログレビューで高評価を受けていたことから購入。
    読む前はドラマの「コールドケース」みたいな感じの短編集なのかな、と思っていました。
    が、600ページ近くある長編。
    本格的な警察小説でした。
    中盤過ぎくらいで犯人や動機がなんとなく予想でき、その段階では、☆3評価だったのですが、後半のスピードで手に汗握らされ、美しいラストにウルウルさせられて、5に近い☆4です。
     
    主人公カール警部補の助手を務めるのはシリアから亡命?してきたアサド。
    なぜか身分は警察官ではないのに警部補のアシストを任命されます。
    これがまた飄々と有能。
    特に後半は推理にアクションにと大活躍。いい。
     
    しかし海外ミステリーって、この手のパターン、監禁された女性被害者を救えっ! みたいなの多いですねー。
    間に合うか‼間に合えー! ってドキドキハラハラさせようって手です。
    おもしろいんですけどね。
     
    長いわりにほぼ一気に読めたなー。
    難を言えば、名前がわかりずらい。
    英米ならまだしもデンマークですからねー。
    パッと出た名前の性別の区別すらできないわ。
     
    次作もよもうかなー。

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    2022年02月05日
  • 特捜部Q―檻の中の女―

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    被害者側と警察側の話が交互に進む、よく有るパターン。
    折角、話が盛り上がり頁を捲る手に勢いが付きそうなところで、章が変わり、話が別側に移る。
    それこそ先が気になって読み続けるのだろうけど、僕は逆にそこで、読む気力を失う(笑)
    一旦流れを止められると、読む手も完全に休止するので、次の章を読み始めるのに時間が掛かる。
    苦手な構成だ。

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    2021年08月25日
  • 特捜部Q―吊された少女―

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    最新作アサドの祈りを読む前にシリーズの最初から読み返しているところ、ようやく6まで到達、ここまでは3回読んだことになるのだが、細かいところは忘れているので多数ひかれた伏線を確認するためにはやはり必要なことだろう。

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    2021年04月23日
  • 特捜部Q―自撮りする女たち―

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    ローセの過去をからめた事件。
    親子のトラウマや抜け穴のある社会福祉制度など(フィクションとはいえ)幸福の国デンマークでも問題を抱えていることを感じる。
    最後のシーンはいつもより明るくて、ずっと読んでるファンとしては胸が熱くなった

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    2021年01月21日
  • 特捜部Q―自撮りする女たち―

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    今回はカールの例の過去の事件についての言及がなかったな。
    北欧諸国が高福祉の人権重視社会というのは幻想じゃないかと、北欧ミステリを読むたび思う。
    そしてヨーロッパは絶対ナチスの罪を忘れない。

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    2020年08月14日
  • 特捜部Q―吊された少女―

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    デンマーク・コペンハーゲン警察内にある、未解決事件を扱う〈特捜部Q〉のメンバーの活躍を描くシリーズ第六作。

    今回捜査するのは17年前に起きた、少女が車に撥ね飛ばされ木に逆さ吊りになったまま絶命した凄惨な事件。
    この事件を生涯をかけて個人的に捜査していた警察官ハーバーザートが、自らの退官式で拳銃自殺したことをきっかけに〈特捜部Q〉が後を引き継ぐことになる。

    このシリーズの魅力の一つは〈特捜部Q〉のメンバーたちのキャラクター。
    リーダーのカールは基本的に面倒を嫌う質だが、なんだかんだで引き摺られていく。
    アサドはその名前通りイスラム圏の人間らしく、デンマークの慣習や社会からすると浮世離れ的な言動が目立つ。
    一番エキセントリックなのがローセで、カールやアサドの尻を叩いて自らも猛烈に仕事に取り組む一方で、ロマンスにも猛烈。
    さらにゴードンという新たなメンバーも加わるが、彼は一番常識的、だがこのメンバーの中では一番軟弱だ。
    カール、アサド、ローセ共に秘密を抱えていて、それが明かされそうで明かされない。

    本編の構成は過去の事件の話と現在の捜査状況とが交互に描かれる中で、過去の事件パートは徐々に時間が進み、やがて現在と交差する。この交差がどのような重要場面となるのか、交差後にどうやって〈特捜部Q〉と対決するのか、お楽しみだ。

    シリーズとしては、カールが〈特捜部Q〉に配属されるきっかけとなった、『釘打ち事件』の真実が気になる。『釘打ち事件』後にカールはトラウマにより記憶が曖昧になっているので、一体カールは何を記憶の底に閉じ込め、何が明らかになるのか、それが暗いものでないことを祈るばかりだ。
    さらに前作あたりから従兄弟からカールが伯父殺しに加担したという爆弾発言まで飛び出し、それが今作では親戚中に暴露されている。カール自身は全く身に覚えがないようだが、カールの記憶力の曖昧さが読者を不安にもさせる。
    こちらの結末も気になるところだ。

    肝心の本編の事件だが、何とも虚しくなるような話だった。こういう、無意識に周囲を惑わし傷付け、それでいてそのことに当人はまるで無関心で自分が一番純粋なままという人間が一番始末が悪い。周囲を振り回すだけ振り回しておいて、自分が一番の被害者だと本気で思っている。
    ハーバーザートが何故家庭を壊してまで、最終的には自殺してまで少女の事件に拘ったのか、それが分かっても逆に虚しさしかなかった。
    事件の関係者たち、ハーバーザートを含め、ここまでやったのに結局彼らは何を得て何を守ったのか。
    こういう虚無感を徹底的に突き付けるのは北欧ミステリーの特徴だろうか。


    本筋とは外れるが、デンマークでは本名すら明らかではない人物を警察で雇えるのか、離婚しても契約で元妻や義母や義理な息子にまで縛られるのかとか、日本では考えられないようなことが分かって興味深い。またLGBTに最も理解のありそうな国だが、身内のこととなると話は別というのも興味深い。

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    2020年09月17日
  • 特捜部Q―自撮りする女たち―

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    ネタバレ

    特捜部Qシリーズ第七作。

    特捜部Qのメンバー、ローラの過去が明らかになる作品。
    長年、父親から精神的虐待を受けていたが、
    その父親は圧延工場で事故死した。
    すぐそばにいたローラは犯人なのか。

    ガンに罹患してしまった社会福祉事務所の女性が、
    自分の担当の生活保護を受けている女性たちを殺していく話も強烈で、
    過去の女性教師殺人事件と現在の老女撲殺事件の関連性について捜査しているはずなのに、
    どうも印象が薄れがち。

    ゴードンがどんどん使える奴になっているのが、楽しい。
    モーナとカールの関係は好転するのか。
    とにかくローラが助かって良かった。

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    2018年10月25日
  • 特捜部Q―自撮りする女たち―

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    シリーズを読み重ねてないと何のことやらさっぱりわからないと思います。事件よりも主人公たちにまつわるエピソードの比重が大きい。ちょっとやり過ぎと思わなくもないがシリーズのファンとしては非常に楽しめました。

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    2018年04月01日
  • 特捜部Q―自撮りする女たち―

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    このシリーズがもう7作目になるとは!
    とは言え読んでいく内に登場人物の事情をだんだん思い出して行くという体たらく。北欧ミステリはスウェーデンもデンマークも何でこんなにボリュームが多いの?
    そして主人公たるカールがあまり好きになれないのが困る。こいつは物分かりが悪いし勘が鈍いしイライラする!その倍アサド頑張れと肩入れしたくなる。
    後味は悪い。犯罪があまりにも簡単に運び都合よく片づいていく。バタバタと死んでくれる。
    ミステリとしての評価は星3つがいいところ。
    ローサの謎が解けたことに追加した星である。
    今回は彼女が主役と言っても良い。ローサが回復するのを心から願って次作を待ちたい。

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    2018年02月11日
  • 特捜部Q―吊された少女―

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    特捜部Qシリーズ第六作。きっかけはボーンホルム島に勤務する警官からカールにかかってきた一本の電話だった。退職を前に心残りの事件の再捜査を依頼するものだったが、相変わらずやる気のないカールはすげなくあしらう。翌日、定年退職を祝うパーティーの席上で、電話の相手ハーバーザートが拳銃自殺してしまう。むげに拒否したことが引鉄を引かせたのだろうか。カールは重い腰を上げるしかなかった。

    事件は十七年前に自動車事故として処理されていた。ハーバーザートは、そのために家族を失ってまでも、なぜかその事件について長年独自の捜査を続けてきた。主を失った家には捜査資料が山のように残されていた。ローセはそれを署に持ち帰り、捜査を開始。前作から殺人課の課長になったビャアンの肝いりで、ゴードンという新人が仲間に加わる。即戦力とはいえないものの要員だけは着実に増えている。

    アルバーテという少女は、男の子の間で人気者だったが、早朝自転車で走っているところを轢き逃げされ、木に逆さ吊りになって発見された。車体の屋根に曲線の一部が見えるワーゲンのバスの写真が残され、その傍に男の姿が写っている。どうやらハーバーザートは、この男が犯人だと考えていたらしく、捜査はその線でなされたようだが、懸命な捜査にも関わらず車も男も見つからなかった。

    今回の主題は、スピリチュアルやヒーリングといったもので、この作家には珍しく太陽信仰と世界各地の宗教との関係に関する詳しい解説が開陳され、ぺダンティックな要素が盛り込まれている。いつもながら何か新味を持ち込むことで、マンネリ化を避ける工夫がなされている。複数視点で描かれるのはいつも通りだが、殺人の実行犯とカールたちの捜査との間に置かれた時間差は前作『知りすぎたマルコ』に続いて、ほとんどない。

    きっかけは十七年前に轢き逃げ事件にあるのだが、殺人は現実に今起きているのだ。<人と自然の超越的統合センター>の導師アトゥは、近づく人を魅了するカリスマ的な力を持っていた。その右腕であるピルヨは、アトゥを愛していたが、アトゥは彼女以外の女性と次々関係を持っていた。嫉妬の鬼と化したピルヨはアトゥに近づいた女を次々と消していく。果たして、アルバーテもまたピルヨの手にかけられたのだろうか。

    いつものことながら、事件解決の手がかりを見つけてくるのは、ローセたちチームのメンバーで、今回はなんと車椅子に乗れるようにまで回復したハーディが、すごい手助けをしてくれる。もっとも、カールやハーディを襲った例の事件についても、ハーディは記憶に残る手がかりをもとに事件の捜査をするように迫るが、カールは煮え切らない。カールにとってこれが最重要な事件だというのに、何がカールに一歩踏み出すことを躊躇させているのか、興味は募るばかりだ。

    今一つ、伯父殺しの共犯だと言いふらしていたロニーが死に、葬儀の席で遺言が披露される。それには、あらためて伯父殺しを自白し、カールがその間よそ見をしていてくれたことに感謝し、遺産を半分遺すと記されていた。死者の口から出た言葉は重く、カールは身に覚えのない罪を背負わされたことに驚く。ロニーの狙いは何だったのか。相変わらず、始終パニック発作に襲われ、離婚の条件だった義母への面会を前妻に請求され、カールは多事多難。

    頭よりは足を使うタイプのカールとアサドは、次々と関係者を訪ねては質問をし、相手の反応を見ていく。アサドによる強引な質問による揺さぶりや、厳しくねめつけるような凝視は、相手の告白を引き出す絶好の手段。このコンビの息がぴったり合ってきたことをうかがわせる。カールが自分の葬式で悲しむ人物としてアサドを一番に挙げるほどに。今回も相手にこっぴどくやっつけられ、太陽光発電によって感電死させられそうになる二人だが、絶体絶命の時、互いに相手を思いやるところがぐっとくる。

    それにしても、最後は二人揃って痛い目に遭わされるのがこのシリーズのお約束であることは重々承知だが、妊婦が屈強な刑事二人相手に争って、最後はロープで縛りあげるというのはいくらなんでも無理があるのではないだろうか。細かなことを言い出すときりがないが、これまで何度も難敵を相手にしてきたアサドにしてはちょっと無様すぎる。自分の親指をアース代わりに使うことで、カールを助けようとするアサドの犠牲的精神を描くために、この窮地が必須だったことは分かるとしても、だ。

    十七年前の事件の真犯人は誰か、というのが最後まで残された謎。犯人として考えられた人物が、二転三転した後で、やはり今回もどんでん返しに遭う。最近、エンディングに凝るようになってきたことは読者としてはうれしいのだが、正直なところ、愛する男のために次々と殺人を犯してゆく女の姿を、ハラハラドキドキして追ってきた読者にしてみれば、これが真相だったのか、という解決は、すとんと腑に落ちる展開とは言えない。一人の少女の存在が多くの人の死を招くことになった。そのアイロニカルな結末に苦い味が残る。

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    2017年04月02日
  • 特捜部Q―吊された少女―

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    特捜部Qのこのシリーズは、第6作を迎える。
    不思議なことに、回を重ねるごとに読後の余韻が深くなる。中毒症状かもしれない・・・。
    犯罪者は捕まるまで同様の犯罪を繰り返すという作者のメッセージで成り立つ特捜部Qが扱う事件の内容も面白いが、助手アサドの来歴がどう明かされていくのかが楽しみで仕方がない。過去に拘束・拷問を受けたことがあることを匂わせるような語り、ローセの心の闇を蒸し返すような多重人格の登場に、次回作が待ち遠しくて仕方がない。

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    2017年03月05日
  • 特捜部Q―吊された少女―

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    デンマークの人気ミステリ、特捜部Qのシリーズも6作目。
    個性的な特捜部の面々は、またしても思わぬ成り行きに巻き込まれる。

    17年前の事件をとりつかれたように捜査していた刑事が、退官式で自殺してしまう。
    ボーンホルム島で、少女がひき逃げされた事件だった。
    後を託されたと張り切る助手のローサらに、しぶしぶ重い腰を上げるカール・マーク警部補。

    一方、あるスピリチュアル系の団体があり、指導者アトゥは神々しいような長身の美形で、人を惹きつけるカリスマ性があった。
    その片腕の女性ピルヨは、実務面を受け持ち信頼も厚いが、アトゥに近づきすぎる女性はひそかに遠ざけてきた。
    ピルヨの視点での重いストーリーが交互に語られ、いつもと一味違う雰囲気に。
    はらはらと事件解決を願う半面、いずれは追い詰められていくだろうピルヨが何だか気の毒なような。

    誤解や偶然の重なり合う意外な展開で、読ませます。
    愚かさと哀しさと。
    謎の過去を持つカールの部下アサドは、危機に際して、何ともたくましい。移民で、警察官ですらないただの助手なんだけど、教養もある人物。
    警部補のカールは刑事としては有能だが、世渡り下手で組織でははみ出す傾向があるタイプ。
    特捜部に飛ばされ、周りに振り回されているのをいつも面白おかしく描かれていますが、実は寛容なところもある?
    孤独がちなカールが感じるアサドとの友情が一抹の救いで、胸打たれます。

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    2017年01月20日
  • 特捜部Q―吊された少女―

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    カールとアサドとローセ、特捜部Qの個性的で有能な仲間。17年前の少女轢き逃げ事件を捜査していく。今回は特にカールとアサドの友情が胸熱である。

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    2016年11月02日