三川みりのレビュー一覧
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今更ながら、すみません。合本で初めて読みました。10年以上前の作品なんですね。余りにも長編大作なので、最後まで飽きずに完読できるか自信がなかったのです。読んでいくと直ぐに取り越し苦労だと分かりました。すっかりシュガーアップルの世界にハマったのですから。
アンやシャル、ミスリル・リッド・ポッド他、登...続きを読む -
存在を観葉に認めると口にしながらも、自分たちとはけして交わらないように徹底的に区別したいのだ。彼にとって彼女たちが、忌まわしいから。自分とは別の存在としたいのだ。
生まれ持った特性だけのために受ける理不尽について、考えさせられた。その「区別」になんの正当性があるのか。区別される側の身になって考える...続きを読むPosted by ブクログ -
2人の関係がとてもよい。日織と悠花、いい感じに2人の時はくだけている。かといって2人の時に男女の感じが真逆になるわけでもなく、良き夫婦として成り立っている。
そして新キャラもとても良い。意地悪な敵かと思いきや信念のある人だった。
所謂即位の儀、にミソをつけられ、犯人探し、裏切り、正体不明の敵、なか...続きを読むPosted by ブクログ -
面白かった!
一見ややこしい設定が活かされた物語。
謎もその解決も最後は見事な一本道に。
この夫婦が今後どうなっていくのかとても楽しみ。
2022.4.3
53Posted by ブクログ -
胸が熱くなる。期待に違わぬおもしろさでした。
降りかかる困難を前に、どう立ち向かっていくか。
時には謀りごとも必要であろうに、目的のために手段を選ばないことが本当によいことなのか迷い悩む。
前例のないことに挑むとき、
誰かを信じるとき、絶対という確証がない中で選択するそれは震える程怖いし、ましてそ...続きを読むPosted by ブクログ -
神の眷属、龍が住まう龍ノ原。
そこで皇族の女性は生まれながらに龍の声を聴く。
その能力を持たぬものは異端とされ、排除される。
その運命に抗う者の、命を賭した物語。
ものすごくおもしろくて、一気に読んでしまいました。
中華風な、古来日本風な、それでいて幻想的な世界観も素敵だし、登場人物の見た目も、人...続きを読むPosted by ブクログ -
良かった!
ハラハラする展開で続きが気になって仕方なかった。
有間の登場もハラハラさせられたけど、素晴らしい人物だった。
呼笛を龍に返す日織は本当に優しい。
最後は泣いてしまった。
いずれ自身の本当の姿を民たちに知らせないと、本当の意味での皇尊になれないのでは?と思ってたし、シリーズの終盤で明かすの...続きを読むPosted by ブクログ -
表紙の美女は……
人は皆、見たいものを見、信じたいものを信じる。
そんな言葉が読後に浮かびました。
目の前にある事実すら、己の信じているものと乖離していれば信じることは難しい。
力技でなく信頼をもって龍と縁を結び、名実ともに皇尊となり令を廃した日織。大願成就である。
悠花の問題はまだ解決していな...続きを読むPosted by ブクログ -
龍の棲まう地、龍ノ原。
そこに住む人々のうち、皇の一族に連なる女性は龍の声を聞くことができる特性を持つ。
声を聞くことができない女性は遊子(ゆうし)と呼ばれる。翻って男性で声を聞く者は禍皇子(まがつみこ)として、いずれも闇に葬られる定め。
生まれ持った特性で命を決められることの理不尽を打ち砕くため、...続きを読むPosted by ブクログ -
龍(神か)と人、人と人との信頼を歌い上げた素晴らしい物語だ。人間の根本にある差別の心、固定概念への挑戦でもある。男女逆転のファンタジーであるがゆえに、するっと心に染みてくるのかもしれない。
新しい皇尊の宣儀の場で、龍を呼ぶ笛がすり替えられていることが分かり、日織は窮地に陥る。それを解決するために、力...続きを読むPosted by ブクログ -
三川みり作品、男女逆転、ファンタジー……私の好きな要素が詰め込まれた作品でどうして2巻出るまで存在を知らなかったのか悔やまれます…Posted by ブクログ
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海に囲まれた央大地は、一原八州からなり、その中心の龍が住む一原の龍の原の物語。皇尊が亡くなり、次の座を狙う日織には秘密があった。皇族の女子は龍の声を聞くことができ、聞けない女子は遊子と呼ばれ忌む存在であり、隔離され適齢になれば他国に嫁に出される。が、その実は殺されるのであった。日織の姉も遊子として殺...続きを読むPosted by ブクログ
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復讐仇討ちモノという点だけでは他にも作品は多くありますが、龍ノ国幻想ではこれに加えて独特な世界観から生まれる様々な要素(例えば性別、神の声など)を組み合わせて主人公に狭い制限を課しており、読者を飽きさせないドキドキ感を生んでいます。
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無事皇尊の位に日織が着いたはいいけど、そこからまた遊子の法を排するための道がとにかく前途多難すぎる…
これ大丈夫?
そうそうに失脚してしまうのでは…
と言う焦りに加えてまさかの龍を呼ぶ儀式の失敗に他の国が無茶難題を押し付けてきたり悠花が龍に攫われたりと…色々大変な事態に陥るけど、最後がとても綺麗に全...続きを読むPosted by ブクログ -
待望の続巻。
念願の皇尊となった日織。入道を果たしたが、肝心の宣儀で龍をよぶことが出来なかった。
それは龍を呼ぶ笛が偽物と取り換えられてしまったからだった。
誰が笛を偽物と交換したのか、調べ始める日織。
そんな時に反封洲の国主の長子が龍ノ原へとやってくる。
皇尊になっても、経緯が経緯だけに日...続きを読むPosted by ブクログ -
続きが出ていないことに驚く。すごく面白かった……!
最後の最後にようやく舞台が明らかになって世界が広がって、ここを舞台に成長していく主人公の話もまた読みたいなあと思う。ので続き希望。Posted by ブクログ -
造り込まれたファンタジーの上に、ひとつの能力を以って異端と言えるのか?異端だったとして、排除されても仕方がないのか?という問いが重なって、濃厚で面白かった。
女性ながら妻を二人娶り、しかも年下の愛らしい娘とミステリアス美女という贅沢な取り合わせで、ヅカファン的にも楽しかった。過酷な運命なれど……
こ...続きを読むPosted by ブクログ -
表紙がヒロインとは思わなかったぜ……。凛々しすぎか。いや、ヒロインであってヒロインではないわけだが。
古代日本風ファンタジー。龍とタイトルにある割にはあまり出て来なかったので、次以降に持ち越しかな?
宝塚が似合うと思った。Posted by ブクログ -
古代日本の雰囲気漂う、龍のいる国、龍ノ原。
龍ノ原を支配する皇尊の一族に生まれた日織皇子には、幼さの残る愛らしい月白と病弱だが大変美しい悠花という2人の妻がいる。
日織は次期皇位を目指して妻たちを伴い皇尊選定の場・龍稜に入るが、この3人にはそれぞれ決して人に知られてはならない秘密があった。
久しぶ...続きを読むPosted by ブクログ