ダライ・ラマ14世のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
2013年11月24日、京都精華大学創立45周年記念事業として行われたダライ・ラマ法王による講演会二日目に、よしもとばななさんの朗読がありました。先日、この動画をYouTubeで観たのですが「小さないじわる」という言葉と説明にドキッとさせられました。私自身がこの「小さないじわる」に身に覚えがあったからです。小さないじわる、とても的を得ていて自省を促す言葉です。
「小さないじわる」について、ばななさんはもっと詳しく著書に書いてないだろうか?と探し当てたのが本書です。結果的に本書は、あくまで講演録だったのですが、この「小さないじわる」を自制するためのアイテムとして、有効に活用していこうと思い -
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ダライ・ラマについて知りたくて読書。
仏教に祈るべき「神」はいない(p24~)
あ、そうなんだと氣づかされる。
この点が、一神教である、キリスト教、イスラム教、ユダヤ教との違いなんだろう。
地域宗教であるヒンドゥー教と世界宗教となった仏教との違いも興味深い。
多くの日本人の日本人は無宗教だと思い込んでいるが、実は神道であり、文化的には仏教の影響を大きく受けている。現実的には、神道と仏教が融合しちゃっているのかも。そんな上手な融合を許すのも仏教の特性と言える。
確かに帰国して思うのは、日本って仏閣が多いな。そして、今の中国を見ていると日本人は、神社にしても定期的に皆で一緒に行く場所があ -
Posted by ブクログ
チベットの最高指導者ダライ・ラマ14世からの、文字通りに、東日本大震災で傷ついた日本人に向けたメッセージ。仏教観に彩られた「宗教を学ぶことは、自分の人生を見定めることなのです。」や「記憶や遺志を受け継ぐ者として「生きる決意」を強くし、前向きに生きていく」といった、慈愛に満ちた言の葉が綴られていきます。それにしても、密教の信仰が継承されているのが「チベット仏教」と「日本仏教」の二か所だけとは意外でした、大切にしたい「絆」ですね。
さて、そんな仏教ベースの人生訓のような本書ですが、後半では「科学する宗教」なんて観点もあって、知的好奇心への刺激もなかなかに、、やはり「文化としての宗教」は興味深 -
Posted by ブクログ
タイトルは今ひとつかもしれませんが、とても良い本でした。
仏教には祈るべき「神」がいない。
キリスト教やイスラム教では、神の存在を疑ったり反抗してはならないのに対し、仏教は、経典を学んだり修行しながら、幸せや真実を自分で見つけるものであり、釈尊も、「疑問を抱いたり、おかしいと思えば私に従う必要はない」と言っていたことは、実は恥ずかしながら知りませんでした。
また、仏教と科学が似ている(宗教と科学は対立するものではない)ということも目からウロコでした。
仏教に対する新しい発見と、改めてダライラマの偉大さを認識することができました。
そして、高野山い行ってみたいと思わせてくれる本でもありました。 -
Posted by ブクログ
生き仏とも言われている、ダライ・ラマ14世猊下が、高野山訪問において行った講演内容。東日本大震災に関する慰霊と法話であるが、内容は非常に多岐にわたり、日常生活や人生を考える上で非常に重要な事を示唆している。
先日、村上和雄先生の科学者に関する本を読んだ時に、猊下は非常に科学に関心を寄せていると書かれていたが、まさに自らも科学者であるという印象を受けた。高校の授業で、「仏教は宗教ではなく、哲学である」と説いた先生がおられたが、実際、仏教は個人の感性と知識の積み重ねにより、悟りを得るのが主眼とされているので、欧米の一神教などとはかなり異なったものである。仏教と科学は共通の目的を持っており、アプロー