ダライ・ラマ14世のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
チベット仏教の法王、ダライ・ラマ14世が
日本の高野山を訪れて講演された記録を書籍化したもの。
昨年の4月に発刊されています。
東日本大震災を受けて、傷ついた日本人の心のために、
仏教の解説を交えながら、その苦しみを解くような
法話がされています。
現代の科学に明るいダライ・ラマさんがとく話は興味深く、
だからこそ、現代の科学の知識と照らし合わせて読んだりもできます。
たとえば、バタフライ効果ってのがありますけれど、
個人個人の利己主義のバタフライ効果みたいなのが国家間の戦争なのかもしれない、
といったような。
利己主義に関しては、
物質的なものだとか快楽的なものだとかを、
外部に求める -
Posted by ブクログ
最後のページのダライラマの微笑んだ写真を見た途端にこっちも微笑んでしまった。温かみのある表情そのままの文章の書きっぷりで、それだけで読む人は癒されるのではないだろうか。仏教を学んでみたいと思い始めた今日この頃、書店でたまたま見つけたこの本を思わず購入した。宗教と科学の接近や現代文明の反省など、的確かつ分かりやすく解説していた。原発という、人間の手に負えない、ある意味神聖なものへのぞんざいな対応からすると、我々日本人がこれから第一に取り戻すべきは宗教心なのではないだろうか。ダライラマに見捨てられるような日本になったら、正真正銘この国はジ・エンドだと思う。
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Posted by ブクログ
ダライラマ14世の講演録が新書になったもの。すぐに読めてしまう。仏教の因果応報や一切衆生などの基本的な考え方や、人生論、幸福論などが平易に語られている。特に、「空」の話しや「今」の話しが面白かった。
ぜひ、実際の講演も聴いてみたい。
気になった部分を列挙すると
・人間として正しくあろうとする倫理こそ宗教の代わりとなり得る
・幸せは快感による身体反応にすぎない
・あらゆるものごとに実体が無いという空の考え方
・逆境は成長できるチャンス
・苦しみにも実体が無い
・叱るときは心の動機を考える
・時間にも実体は無い
・刹那滅、全ては一瞬一瞬で変化している -
Posted by ブクログ
ネタバレ2013年11月24日に行われた、
チベット仏教最高指導者のダライ・ラマ14世と、
作家のよしもとばななさんの対談講演を書籍化したものです。
小さないじわるを消していくという
小さな一歩から習慣、そして意識を変えていくことで、
世の中の生きにくさはすこしずつ解消されていくのではないか、と
よしもとばななさんは語ります。
小さないじわるとは、自分は自分、他人は他人と考えて、
慈悲の心をもたないこと。
知人が失恋をして、ちょっと話を聞いてほしそうにしていても、
面倒くさいだとか、自分には関係がないからだとかで、
知らんぷりをしたり邪険な反応をしたり、
そういうのが、小さないじわるなのです。