吉岡友治のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ議論といっても、
いわゆるディベートのように、
話し合いでの言葉の使い方のテクニックを紹介というよりか、
しゃべりの基本となるであろう、
文章をやりとりする議論についてのもの、
といった性格のほうが強い、議論の指南書です。
新聞記事や、著名な作家や著述家の文章、
大学入試の小論文問題などから例を使い、
いろいろとそれらを解析して、
欠陥や不手際のあるところをつついていく。
そうして、議論と言うものの構造として、
それにかなう論理としてはこうだよ、と
教えてくれるようになっています。
いかに僕らが日常に使ったり目にしたりしている日本語の構造が
ふわふわしたものかというのが実感される。
それど -
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試し読み
Posted by ブクログ
文体を論理的主張型、物語などストーリー型、エッセイなどの直観型の3つの類型に分け詳説。実用に活かせるのが論理的主張型。名詞前の修飾語のカット、「そして」の追放、述語のシンプル化、口語表現との手切れ、分かっていることの排除などが、ポイントごとに整理されている。いずれにも具体的文例が示されている。出題形式のものも結構あり、考えながら能動的な学びができるのも嬉しい。本書は書くテクニックを教えるとともに読むテクニックも教えてくれる。問題→解決→根拠の構成は裏を返せば、時間がないときは、問題→解決だけを読んでもそれなりに理解はできるということである。ハハ。
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Posted by ブクログ
【まとめ】
●正解がないのが議論の始まり
●誰にでも正しく思えるマジック・ワードは解決を先送りする
●議論の本質は、自律的な内面を確保し、対立に耐えること
●マジック・ワードのイメージでは議論を決着させるのは間違いだ
●プラスのマジック・ワードはマイナスとしばしば裏側で通じている
●言葉の正確な意味とその限界を知らないと、危険なことになる
●データは客観的に理解する
●現象の原因・背景を説明する解釈を考える
●批評・提案はその解釈から出てくる範囲に限るべき
●通念に合わせて、データを捻じ曲げる議論は多い
●データを捻じ曲げる議論は、細部が矛盾する
●非難しても反論されない権力構造が妄説を生む
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試し読み
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Posted by ブクログ
うーん、個人的にはイマイチ・・・かなぁ。
もうちょっと方法論を期待していたけど、どちらかというと精神論にウエイトがあるような印象。
議論の無効化に関する話は、納得。
みんなちがってみんないいと育てられて来た私は(←ゆとり世代だし)議論が苦手。やっぱり場の空気を壊したくないし、何事もそういう考え方もあるんだなぁと受け止めるようにしています。
でも、違う意見ならいいです、ってシャットダウンすることは確かに生産的ではないですね。
ただ、日常生活レベルなら、「みんなちがってみんないい」で構わないとも思います。
「統計データを正確に読み解く」の章は、有用だと思います。学生の小論文対策とか、大学生のレ -
Posted by ブクログ
自分の論理能力、読解能力はまだまだだと感じた。しかし、本書を読んだくらいでは、それが向上するはずがない。でも、いろいろ考えさせられる。ポイントは以下のとおり。
議論に差し障りのない対立軸のない意見は不要。
言葉の正確な意味と限界を知れ。
フレームアップ→データの一部で自分に都合の良いところだけを抜き取る。
データは客観的に理解する。
減少の原因や閉経を説明する解釈を考える。
批判、提案はその解釈から出てくる範囲に限るべき。
目盛りの感覚を変え、あえて違った印象のグラフを作ることもある。→だまされるな。
人の主観的なものこそ、調査で調べないとわからない。
ビジュアルも形式に則り語ることが出来る。