芦原妃名子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
社会の流動性の高まりによる恋愛のフラット化をここから感じた。
最初に言わせて頂きたいのは、杏と、大悟はその例から外れるということ。
ここでこの二人を除外するのは「主人公とその次に重要な人物」であるが故の例外性によって顕著な例とは言えないからである。
結局相手は誰でもいいのだ。
あの女がだめなら他の女、
あの男がだめなら他の男、というように、
不都合が生じれば人は次に乗りかえていく。
そして、かつて執着していた対象物などには見向きもしなくなるのである。
こういった理想とは離れた現実的な恋愛がこの漫画のなかにはある。
よくいえば「現実離れしていない」恋愛漫画だが、非日常を求める者が顧客である