霧舎巧のレビュー一覧

  • 霧舎 巧 傑作短編集

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    ネタバレ

    一つ一つの短編のレベルが非常に高い。
    長編だと少し盛り込みすぎな部分があったり、推理やトリックの説明が分かりにくかったりすることがあったが、短編ではそれらの短所は見られない。

    トリック、ロジック、伏線回収。
    作品自体が伏線となり、「クリスマスの約束」で全てが一つに繋がるさまは見事。
    《あかずの扉》研究会の面々の物語でもあり、シリーズ4作を読んでいるからこそ楽しめる、驚けるものもある。

    「クリスマスの約束」は除き、単体として特に面白かった短編は以下の二編。

    「手首を持ち歩く男」
    猟奇的に見せかけることによるミスディレクション、静岡駅通過のアリバイトリックやコーヒーカップのアリバイトリックな

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    2021年11月13日
  • 名探偵はもういない

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    ネタバレ

    《あかずの扉研究会》シリーズの4作よりも明らかに進化している。霧舎巧らしさが良い方向に発揮されている。
    起こる事件は、雪の山荘での殺人。王道なのだが、どこか王道とは違った雰囲気を感じさせる。

    解決編はやや分かりにくい部分はあるものの、謎がしっかり整理されているところも良い。
    世界的名探偵の登場はかなり驚いたが、物語として見ると、このキャラクターがいるかいないかはかなり違うだろう。

    木岬とさゆみのラブシーンには最初は少々閉口したくもなったが、まさかあぁいう形で絡んでくるとは思わなかった。
    相変わらず伏線回収は見事。

    しかし、心躍る挑戦状はついているものの、読者が全てを当てるのはかなり難しい

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    2021年10月17日
  • カレイドスコープ島 《あかずの扉》研究会竹取島へ

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    面白い!!なんでこの本がこんなに評価低いのかが全く分からない。

    前作でも感じたが、あの新聞、ドラえもん、はちすか、ピーポくんのハサミ、「六人で来て」、そしてタンバリンなどの伏線が本当に見事。

    そして前作では冗長かつ分かりにくく感じた解決編も、今作では一つずつ論理を組み立てていき、丁寧に一つずつ謎を解いており、とても好印象。

    駐在が剣次郎を殺した動機であったり、幻斎が望遠鏡を海に捨てた理由、真珠子がサラシを巻き、面をつけて島に来た理由などや、そしてその他朝日奈や金本などの個人の思惑が絡み合ったり。

    犯人に偽殺害現場を作らせるための脅迫状、"アリバイ作りのために殺す"、

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    2021年07月19日
  • ドッペルゲンガー宮 《あかずの扉》研究会流氷館へ

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    メフィスト賞受賞作。ライトな語り口だが、内容はしっかりと本格ミステリ。大掛かりなトリックも良く、伏線の張り方にも唸らされる。面白かった。

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    2021年04月11日
  • 名探偵はどこにいる

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    『名探偵はもういない』の続編。前作もそうだったけど、すごく面白い。なんだろう、この面白さ。とても好感が持てるナチュラルな感じ。良い読後感。

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    2020年12月19日
  • 名探偵はもういない

    購入済み

    「えっ」と驚く展開がありますね。まったく想像できないストーリーで、たいへん面白く読みました。こういうお話大好きです。素晴らしい!!

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    2020年12月19日
  • ラグナロク洞 《あかずの扉》研究会影郎沼へ

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    お屋敷、孤島ときて洞窟。ダイイングメッセージにミッシングリンクとくればミステリ好きにはお腹一杯。でもまだ食べたい。
    トリックとしてはこれまでのものに比べるとかなり分かりやすい。ダイイングメッセージ講座も、ダイイングメッセージ部分だけでなく、他の謎解き部分のヒントにもなっているのでさすがだと思った。実際にダイイングメッセージが残ってること何てあるのだろうか。

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    2017年05月24日
  • カレイドスコープ島 《あかずの扉》研究会竹取島へ

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    あかずの扉研究会シリーズにどはまりした。トリックは相変わらず飛び抜けているが、辻褄はあっているし、キャラクターがたっている。書評を書いている漫画家さんのいうとおり、漫画のように読みやすい。後動さんやユイの過去も思わせ振りに出てくるが、今後明らかになるのだろうか。

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    2017年05月23日
  • 名探偵はもういない

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    『言葉で自分の気持ちを伝えることは難しい。それが微妙で複雑な感情であった場合、難易度は何十倍にも増す。

    それでも、人は人に気持ちを伝えることが出来る。必ず出来る。その気持ちが本物で、どうしても相手に伝えたいと思って発すれば、どんな言葉の中にも気持ちは込められるし、誰にだってその込められた思いを推し量ることが出来るのだ。

    それは時間や空間に左右されたり、薄められたりはしない。』

    読者への挑戦付きのミステリはやっぱいいなぁ〜(@ ̄ρ ̄@)
    すごく良かった。

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    2015年02月15日
  • 霧舎 巧 傑作短編集

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    5- 

    時期も媒体もバラバラに発表された短編を取りまとめた短編集。と、気を抜いていると最後の仕掛けに驚かされる。本短編集のみならず、「あかずの扉」の長編ともリンクして(「霧舎学園」ともちょっぴりリンクして)あまりにも見事な数多くの伏線の回収(こじつけ)に、今まで少しあまく見ていた著者を見直さざるを得ない。シリーズ・キャラクターたちの意外なエピソードも興味深く、ある意味「あかずの扉」シリーズの5作目とも受け取れる。と言うか、両シリーズ長編を読んでいないことには感動も感慨も感心も大したことないかもしれない。
    収録作をバラにするとそれほどでもないけれど、全体としては傑作と言う名に恥じない出来。

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    2014年04月23日
  • 名探偵はどこにいる

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    すでに読んだ作品(だと思う。。。)なのに、非常に良かった。最後は涙腺にかなりきたね。すべてにおいて、最高。非常におもしろかった。最初から様々な伏線、引っかけ、感動のための伏線、伏線に気づかせないための餌、ばらまき方が絶妙。

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    2010年09月16日
  • ドッペルゲンガー宮 《あかずの扉》研究会流氷館へ

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    これはいい。青春するミステリー好き学生にはたまらないのではないか。
    ただ、読後かなり時間のたった今となっていくつかご都合主義的な要素が見えてきてしまったのが残念。
    名探偵が気づかない要素とか。
    それでもとても面白かった。

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    2010年08月30日
  • 霧舎 巧 傑作短編集

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    『手首を持ち歩く男』
     後動悟の乗る列車で起きた殺人事件。手首を持ち歩く男の謎。かつての過激派3人の運命。

    『紫陽花物語』
     振袖を着る老婆の謎。子供たちの神隠し。運び出されるベビーベッド。

    『動物園の密室』
     動物園で起きた殺人事件。御手洗潔の推理。小さな騎士の物語。

    『まだらの紐、再び』
     消えた覚せい剤。殺害された薬物中毒の女子大生の秘密。争うキャリア警察官と上司。「沼毒蛇事件」の真相。

    『月の光の輝く夜に』
     ジョーと月子の物語。

    『クリスマスの約束』
     開かずの扉研究会のクリスマス。14年前動物園での約束。

     2009年10月26日再読

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    2009年10月27日
  • マリオネット園 《あかずの扉》研究会首吊塔へ

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    開かずの扉研究会シリーズ

    小説を出版することになったカケルが連れてきた女性編集者。部室に現れた野々原涼子のの手紙を持つ女子高生。犯人からのゲーム。閉鎖された遊園地に立つ首つり塔に監禁された後動と咲。自殺するマリオネットの秘密。

     2009年10月25日再読

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    2009年10月25日
  • ラグナロク洞 《あかずの扉》研究会影郎沼へ

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    開かずの扉研究会シリーズ
     
     後動あての手紙を受け取り調査に赴く鳴海、カケルのコンビ。嵐の村で洞窟に閉じ込められ連続殺人へ。被害者の残すダイングメッセージと鳴海のダイングメッセージ講義。村に住む人間の名前に隠された秘密。

     2009年10月20日再読

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    2009年10月20日
  • カレイドスコープ島 《あかずの扉》研究会竹取島へ

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    開かずの扉研究会シリーズ

     ユイの友人の招きで月島を訪れた開かずの扉研究会。そこで逮捕されるカケル。月島幻斎襲名の儀式と候補者たち、島に侵入した女性たちの連続殺人事件。「犯人はドラえもん」の謎。

     2009年10月18日再読

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    2009年10月18日
  • ドッペルゲンガー宮 《あかずの扉》研究会流氷館へ

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    開かずの扉研究会シリーズ
     
     教師の遠峯からの依頼で流氷館に忍び込んだ名探偵・鳴海。野々原涼子、氷室涼香、李岡ちさと、名前の似た女子高生たちのイジメ。流氷館から消えた人々。もう一つの流氷館の秘密。

     2009年10月17日再読

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    2009年10月17日
  • ラグナロク洞 《あかずの扉》研究会影郎沼へ

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    開かずの扉シリーズ第三弾。


    前作にて「館もの」・「孤島もの」で楽しませてくれたシリーズ第三弾は「嵐の山荘もの」。

    登場人物に二人の名探偵がいるこのシリーズ。

    後半の掛け合いが堪りません。

    開かない鍵は無いジョーマエダさんの意外な活躍に注目w

    意味深な●●(ネタバレしちゃうので伏字)にやられた感もバッチリです。

    ミステリ好きには堪らない「ダイイングメッセージ講座」も収められており、大満足の一冊です。

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    2009年10月04日
  • ドッペルゲンガー宮 《あかずの扉》研究会流氷館へ

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     個性的な面々が集まった『《あかずの扉》研究会』の面々が奇妙な館『流氷館』で起きた連続殺人を解明するメフィスト賞受賞作の新本格ミステリーで、軽妙な文体と反比例した驚愕のトリックが『そして誰もいなくなった』を踏襲するような構成と相まって面白かった。

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    2025年11月02日
  • 名探偵はもういない

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    ネタバレ

    ミステリーが読みたくて購入しました。作中、いきなり恋愛モノになり、5年越しの恋が実ったという事で感動していたら、実は既婚者が騙していたようでガッカリ…
    と思いきや、回答編でとても良い方向にまとまっていました。残念ながら本人はもう亡くなってしまいましたが、真実を告げられたさゆみさんは、恋愛にトラウマを抱えずに前を向いて生きていけると思います。いい恋愛小説でした…(違う)

    全部を当てるのは大変ですが、推理自体の難易度はそんなに難しくないと感じました。

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    2024年01月13日