霧舎巧のレビュー一覧

  • マリオネット園 《あかずの扉》研究会首吊塔へ

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    ネタバレ

    本格ガジェット盛りだくさんのミステリ。
    キャラであったり、割とコアなミステリ暗号は面白いし、その他にも面白いポイントはいくつかある。
    例えば、風船を使ったトリックだったり、自分が鴻巣に行ってないのを隠すために沢入に人形を壊させるといったところ。

    だが、地下があるという館自体の仕掛けはやや分かりやすく、自分も「3階」と言われているところが本当は「3階」ではなかったりするのでは?とも思っていた。
    それに、研究会の面々が巻き込まれた理由が全く納得できない。霧舎巧の本を読んでいるわけだし、わざわざ名探偵の後動さんを呼ぶってどういうことだ?

    全体としての構成も、解説にあるように本格的な推理をしている

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    2021年10月01日
  • ラグナロク洞 《あかずの扉》研究会影郎沼へ

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    ネタバレ

    面白いけど、、という感じ。

    探偵が推理してひっくり返されての繰り返しが少しくどい。説明も分かりにくい。

    だが、ダイイングメッセージ講義は他に類を見ないほど細かく、あの見取り図2枚の仕掛けも上手い。
    そして何よりあの"名前に込められた謎"が圧巻で、名前に仕掛けを、というのはよく見るが、その中でもトップクラス。
    ユーモアがあるというよりもはやネタのような文章(褒めてる)、散りばめられたミステリ小ネタも健在。

    でも結局それ以外は...という感じで、期待が高かっただけに、面白かったのだが少々期待外れだったかもしれない。

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    2021年08月08日
  • ドッペルゲンガー宮 《あかずの扉》研究会流氷館へ

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    ネタバレ

    600ページ越えの読み応えがある作品ではあるのだが、マンガのような登場人物や、軽めの文章のおかげで非常に読みやすい。

    熊が首を捻ったり、地下室の壁に名前が書いてあったり、窓の外にユイがいなかったり...
    伏線の仕込み方がとても巧い。

    館の仕掛けも面白かったが、全体的に解決編が長い割に分かりにくいという感じだったので、もう少し分かりやすくまとめてくれると良かったかな。

    続編も楽しみ。

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    2021年07月13日
  • ドッペルゲンガー宮 《あかずの扉》研究会流氷館へ

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    圧巻の600ページ超えですが、すごく読みやすいので肩が凝りません
    新本格館ものであり、お約束ぎっしりの雰囲気しっかりでわくわくします
    さまざまな伏線もどんどん回収され、収束するラストとキャラ立ちするメンバーが気に入って、続編シリーズ手に取りそうです

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    2019年03月13日
  • 名探偵はもういない

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    10ページくらい読んで気づいた。
    「あ、これ、読んだことある」
    そしてにわかに思い出す、最後の方のちょっとしたオチ。
    うわー、しまったなあと思ったけれど、その最後のオチ以外はまったく覚えていなくて、ほとんど初読のようにハラハラドキドキ楽しませてもらった。
    著者の筆力と、僕の記憶力(のなさ)に感謝!!

    最後はちょっと甘すぎる感じがするけれど、実にしっかりと作りこまれた本格。堪能させてもらいました。

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    2017年06月19日
  • ラグナロク洞 《あかずの扉》研究会影郎沼へ

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    どんでん返しに継ぐどんでん返し! みたいなのが好きな人ならいいかも。
    人がいっぱい死ぬわりには暗さもなくて、さくさく読める。
    終わり方が少々あっさりすぎな感じ。

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    2016年02月13日
  • 名探偵はもういない

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    面白かった。え、あの人死んじゃうの!!ってびっくりした。謎解き的には分かりやすい感じでした。設定などは『王道』だけど、いろいろと『王道』ではない感じ。

    霧舎さんの他のも読んでみたくなりました。シリーズものもあるらしいので読んでみよう。

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    2015年08月13日
  • ドッペルゲンガー宮 《あかずの扉》研究会流氷館へ

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    新本格の見本のような作品。
    クローズドサークルでの連続殺人、作中の至るところにある論理、安いラブコメ(笑)
    犯行現場に無理があるのと、心理トリックに若干ムリを感じる。

    ただ、雰囲気づくりと練られたストーリーが本書を面白くしている。

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    2015年07月24日
  • ドッペルゲンガー宮 《あかずの扉》研究会流氷館へ

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    ”ドッペルゲンガー宮《あかずの扉》研究会流氷館へ”霧舎巧著 講談社文庫(2003/06発売)
    (1999/07発売 講談社ノベルスの文庫版。解説:はやみねかおる)

    ・・・第12回メフィスト賞受賞作。北沢大学新入生のぼく=二本松翔は、サークル“あかずの扉”研究会に入会した。自称名探偵、特技は解錠などクセ者ぞろいのメンバー六人が、尖塔の屹立する奇怪な洋館“流氷館”を訪れた時、恐るべき惨劇の幕が開く。閉鎖状況での連続殺人と驚愕の大トリック!(あらすじより)

    ・・・”館ものに詰め込める要素は全て詰め込みました!”というような作品。
    トリックに次ぐトリック、どんでん返しの連続。
    ペンネームの名付け親

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    2015年04月17日
  • カレイドスコープ島 《あかずの扉》研究会竹取島へ

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    恐るべし霧舎巧!
    さすが島田荘司が絶賛してデビューしただけあるわ! って本書を読んで思いましたよん。
    本の厚さなんて全然気にならずに読めますから。
    本書は孤島モノです。
    2つの島があり、1つには3世帯しか住んでいなく、もう1つの島を統括しているんです。
    そういう設定とか登場人物のネーミングとか、やってくれるんですよ!
    ≪あかずの扉≫研究会シリーズの第二弾です。
    第一弾の「ドッペルゲンガー宮」で度肝をぬかれましたが、本書の方がもっときちんとまとまっていて面白いと思います。
    それに途中途中にユーモアも織り込まれていて笑えるし。
    ≪あかずの扉≫研究会のメンバーのキャラクター設定もこれまたいいんです。

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    2015年01月15日
  • ドッペルゲンガー宮 《あかずの扉》研究会流氷館へ

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    私は素直な読者なので、こういうの大好き。
    ただ、詰め込みすぎ感は否めない。あと、文章が読みづらい。同じ分量の他の本より、読むのにかなり時間がかかった。

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    2015年01月06日
  • 名探偵はもういない

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    ネタバレ

    タイトルと表紙に惹かれて買ってしまった。
    殺人が起き、その後屋敷が孤立するというお決まりの展開からの、実は宿泊客の中に警視庁捜査一課、鑑識科、科捜研がいるというまさかの展開に笑ってしまった。
    偽物だったというオチだったがエラリークイーンがでてくるという展開もおもしろかった。
    余韻が残る切ない真相だった

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    2014年03月02日
  • ドッペルゲンガー宮 《あかずの扉》研究会流氷館へ

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    4+
    否定的な予備知識が頭にあったのだが、いやいやいや意外と面白いじゃない。
    青春だよ、青春。


    【本当にあった本当にどうでもいい話】

    (本書とは何の関わりもない個人的な思い出話なので、心の底から暇な方か、私の知人以外は読むことを禁ず)

    本作には“飛島飛鳥(とびしま あすか)”という名の刑事が登場する。
    姓と名の字面が非常に良く似ているのは一目瞭然であるが、これを目にして私は自分の身に起こった、遠い過去のことを思い出した。

    “とびしま”とは山形県酒田市に属し、酒田港から北西39kmの沖合にある山形県唯一の有人島である(Wikipediaより)。
    しかし山形に住んでいなかった私はその存在

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    2012年08月29日
  • 名探偵はもういない

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    犯罪学者・木岬と義弟の敬二少年は、雪崩に道を閉ざされてとあるペンションに足止めされる。ワケありの客が集う雪の山荘では連続怪死事件が発生!はたして「名探偵」は奇妙な事件の謎を解けるのか!?

    この話の中で、3人の登場人物が死ぬが、その3つの事件が奇妙に絡み合って複雑になっている。
    伏線は多数あり。消去法で犯人は数人に絞られるものの、犯人に辿り着くには、なかなか困難。

    木岬が恋に落ち、好きな人の為に「犯罪学者」という肩書きを消したかったこと。琴沢夫人の事件現場の謎。手紙の行方。

    全ての謎が繋がる時、そこには切ない恋の物語があった。
    そして、犯罪者になりたかった敬二少年の夢は・・・。

    恋愛モノ

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    2018年01月30日
  • 霧舎 巧 傑作短編集

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    【収録作品】手首を持ち歩く男/紫陽花物語/動物園の密室/まだらの紐、再び/月の光の輝く夜に/クリスマスの約束
    *《あかずの扉》研究会の前日譚や後日譚のような話もあり、楽しめる。特に最後の書き下ろしのおかげできれいに収斂されて気持ちよく読めた。こういう仕掛けは大好き。

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    2012年05月15日
  • カレイドスコープ島 《あかずの扉》研究会竹取島へ

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    シリーズ第二弾。
    今度は東京南洋に浮かぶ島でのお話。

    前作はデビュー作だけあって「荒削り感」がハンパなかったですが、今作はそのあたり大分洗練されてきた印象。
    登場人物のキャラが立ってるのはいいけど、みんながみんなそんなんだと話が濃ゆすぎて胃がもたれてくるというかw

    今回は「出てくるときはでてきて、あとはひっこんでる」という感じでごちゃごちゃしてこない。文章的にもそんな感じで作者的にも書いていて混乱があんまりないのでしょうか。変な言い方ですがw

    これは次回作はもっと期待していいってことか・・・?といらんハードルをあげてみるww

    内容としては「キャラメイン」みたいなラノベっぽい雰囲気に・・

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    2010年12月03日
  • ドッペルゲンガー宮 《あかずの扉》研究会流氷館へ

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    典型的な館ものミステリー。あかずの扉研究会の面々が可愛らしい(それなりにキャラ付けされてて)、大学生っていいなって思ったりして・・・ 謎解き、トリックも楽しめます。

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    2010年05月11日
  • 名探偵はもういない

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    えっと・・・どこまで続くの?!後動サーガ
    事件よりもそのことに気をとられるんですけど?!

    でも、事件のほうも予想外なことが多くて面白かった

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    2010年01月31日
  • マリオネット園 《あかずの扉》研究会首吊塔へ

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    死者から届けられた手紙に導かれ、閉鎖されたテーマパークにやってきた「開かずの扉」研究会一行。彼らを待っていたのは、斜塔に吊された奇妙な首吊り死体だった。一方、斜塔内部に閉じこめられた人々も、次々と無残な死体となって発見されていた!


    霧舎作品はどの作品も舞台設定が本格ミステリィの王道を行ってるし、事件の不可解性も文句なし。ただ、どうしても残る不満は、推理展開と主要人物の多さ。これでもかと意匠を凝らしているのが霧舎作品の魅力ではありますが、良くも悪くも本筋が埋もれている印象がありますし、キャラ小説を狙ってるならそれも成功はしてません。しかも探偵側の登場人物が多いせいか、犯人当てがそう難しくな

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    2011年04月01日
  • ドッペルゲンガー宮 《あかずの扉》研究会流氷館へ

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    「開かずの扉」研究会の一行が訪れた「流氷館」。ところが、そこにいるはずの招待客達は忽然と姿を消していた。第二の流氷館とも言うべき出入り不能の館に連れて来られた招待客を、姿なき殺人鬼が次々と襲う! 一つ二つ増えていく死体。最後の生存者が用意された縄に自ら首をかけた瞬間、遂に探偵が反撃に出る! 果たして、第二の流氷館はどこに存在するのか? 犯人の正体とは?


    あまりにも有名な古典ミステリィを彷彿とさせる意欲作。ある作家の一作だけを以てその作風を訳知り顔で論じるのはいかがなもんかとも思いますが、全体に漂う雰囲気は純粋論理ではなくファジイロジックで、多分他の作品もこういう感じなのかな〜という感じ

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    2011年04月01日