城田真琴のレビュー一覧
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生成AIをビジネスに解き放つ羅針盤
『生成AI・30の論点』を読み解き、未来を拓く
■はじめに:なぜこの本を読むのか
目まぐるしく進化する生成AIの波を、個人と企業が乗りこなすための確固たる羅針盤を求め、本書を手に取った。
単なる情報収集に留まらず、自身の業務や組織の未来に活かすための「行動変容」を促す具体的なヒントを得ることが目的であった。
■第一の論点:企業と組織の活用
本書は、すでに市場に存在する生成AIツールの利活用促進と、将来的なAIの在り方を定義し、自ら開発・運用していくという二つの側面から論点を提示している。
単にAIを使うだけでなく、組織としてAIをどう位置づけるかという -
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エンベデッドファイナンスの衝撃
近年のエンベデッドファイナンスの世界での流れや国内での流れについて幅広く書かれている。エンベデッドファイナンスとは何なのかを理解したい人にはうってつけの本であると感じる。エンベデッドファイナンスとは、一言でいうならば「人々の活動のコンテキストの中に金融体験を埋め込む(エンベデッド)ということ」である。では、なぜそんなことをするのか、それは経済活動のさらなる活性化のためである。現時点において経済活動が不活性化している原因があるとすれば、それは「カゴ落ち」をいう言葉に尽きる。「カゴ落ち」とは、何かを買おうとして買い物カゴにいれるのであるが、カゴに入れている間にいく -
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昨年1月にJASIPA定期交流会でご講演頂いた著者の城田さん、打ち合わせのときに、「クラウド、ビッグデータ、パーソナルデータ、フィンテックと続いた衝撃シリーズ、次は人工知能ですか?」とお聞きしたら言葉を濁されてましたが、本書では、自動運転、音声操作、チャットボットなどを含む人工知能系を主軸としながらも、VR/AR/MR、バイオメトリクス、センシング、ブロックチェーンと多岐に渡って新しい技術でビジネスがどのように変化するかを展望しています。
VR/AR/MR、バイオメトリクスなどあまり注目してなかったところも含めて幅広く注目すべきテクノロジーとビジネスが未来が俯瞰できてとても良かった。 -
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今話題のFinTechがうまくまとめられています。
概要だけでなく、個々の例についてもうまくバランスされて書かれています。
個人的にはブロックチェーンはFinTechの中核ではなく、最も注目を集めた技術だと思っています。これは編集者が付けたタイトルでしょうか。内容は良いです。
この本が出たのが9月で、2016年の6月の時点の話も含まれていますが、10月のApple Payについて当時の判断(まだ時間がかかる)が含まれているので、環境の変化の激しさを改めて感じさせる一冊となっています。
そのため、読むならなるべく早くをお勧めします。
1章から5章まで解説で、6章で日本のこれからを予想して -
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クラウド、ビッグデータ、パーソナルデータに続く著者の衝撃シリーズ第四弾はフィンテック。フィンテックが勃興した背景を皮切りにフィンテックサービス実際について切り込み、従来の金融にはなかった新サービス、テクノロジーで使い易く安価なサービスとして生まれ変わった代替サービス、既存の金融サービスのインフラからより便利なサービスへ転換した補完サービスに分類して説明する。
フィンテックの中核テクノロジーであるブロックチェーンについては、その仕組みから多岐に渡る活用方法を現状の金融の問題点を含めて解説。
コンサルタント目線でその状況においての選択肢を挙げて金融機関のフィンテック戦略を解説し、専門特化しモジュー -
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これはパーソナルデータ、いわゆる個人情報を巡るビジネスの話である。
個人情報を活用したビジネスときくと、「名簿屋」に代表される、胡散臭いブラックな裏ビジネスを想像する人が多いのではないだろうか。
父親のパソコンに、オムツや哺乳瓶といった新生児向けの広告が大量に届くためクレームを言ったら、実は高校生の娘が妊娠していたという笑えない話がある。
娘が父親のパソコンを使って検索した情報を取得されて、広告に利用されたのだ。
我々はもはや、自らの手に自身の個人情報を取り戻す術は無いのだろうか?
アメリカでは個人情報を一括管理するプラットフォームを提供するデータブローカーという人達がいる。ここでは通 -
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ビッグデータ処理をマーケティングに活用するのが、当たり前のようになった昨今、そのビッグデータを構成するパーソナルデータに着目してビッグデータ処理の裏側に切り込みます。日本の名簿屋から米国のデータブローカーの実態からパーソナルデータの金銭的価値そしてパーソナルデータの主導権を消費者が取り戻す様々な試みを論じ、サービスの対価として差し出すパーソナルデータに自覚的であれと啓発する好著です。ブラウザの拡張機能をとして動作し、第三者による追跡を逆監視し、場合によっては追跡をブロックするツールがあるとのこと、これは知りませんでした。さっそく使ってみたい。