【感想・ネタバレ】エンベデッド・ファイナンスの衝撃―すべての企業は金融サービス企業になるのレビュー

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Posted by ブクログ

サービス提供するにあたり、最終の決済も何かしらの形でやる、そのデータをもとに融資機能ももつ、リアルでも買い物ができるようにカードも作る、というように経済圏の窓口を広げていく感じがすごい。
しかしいろんな事業会社がそれに取り組みたいが、簡単ではないがゆえにBaasが利用できる市場があるのだろう。
金融がどのように今広がっているのかについて理解ができてよかった。

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2022年09月14日

Posted by ブクログ

エンベデッドファイナンスの衝撃

近年のエンベデッドファイナンスの世界での流れや国内での流れについて幅広く書かれている。エンベデッドファイナンスとは何なのかを理解したい人にはうってつけの本であると感じる。エンベデッドファイナンスとは、一言でいうならば「人々の活動のコンテキストの中に金融体験を埋め込む(エンベデッド)ということ」である。では、なぜそんなことをするのか、それは経済活動のさらなる活性化のためである。現時点において経済活動が不活性化している原因があるとすれば、それは「カゴ落ち」をいう言葉に尽きる。「カゴ落ち」とは、何かを買おうとして買い物カゴにいれるのであるが、カゴに入れている間にいくつかの障壁を超えられず、結局買わずに終わってしまうことである。エンベデッドファイナンスの第一の目的は、購入までの導線の障害物をできるだけ取り除き、カゴ落ちを徹底的に減らすことである。例えば、何か買いたいけど今お金がないという場合には、その時点での利率で即座に融資を提案したり、分割払いや後払いを提案する。そして、その手続きも従来の細かい情報インプットなどはなく、既にそのインターフェイス上で受け取った情報をベースにして即座に行われることが基本である。コンテキストの中で行う上で、タイミングが何より重要であり、顧客の購買意欲が最大限に高まったタイミングを逃さないことがポイントだろう。こうした点でも、エンベデッドファイナンスの次の重要な点はタイミングとパーソナライズである。パーソナライズとは、それまでの行動や既にインターフェイス上に打ち込んだ情報から、すぐに金利や保険料率を提示することである。イメージとしては常連の美容室などに行った際に、自分の頭の形やいつもの髪型を理解している担当者が、阿吽の呼吸で物事を行ってくれているような形である。また、パーソナライズと言う観点では、性別や年収などの一般的な情報だけでなく、これまでのアクティビティデータやアクティビティログを参照するという点も画期的である。例えば、テスラの自動車保険では、テスラの車の運転データのよって保険料率を決定する。「あなたが誰であるかよりも、あなたがどのように運転するか」を評価するというコンセプトは、顧客の理解を得やすいであろう。

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2022年03月13日

Posted by ブクログ

利用者目線だとあまり感じてこなかった「組込み」が腑に落ちた。
特にメルカリの事例さ面白かった。メルペイって不思議だなーと思っていたが、組み込まれていたのか、、、更にメルカリの利用実績が与信になるというのも面白かった。
未来の金融ビジネスを考えるうえで何度か読み直したい。

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2023年11月18日

Posted by ブクログ

仕事で知識として必要になったため購入。エンベデッドファイナンスやBaaS関連で情報がまとまっているのは、この本以外にあまり無さそうでした。
エンベデッドファイナンスの基本的な仕組み、成り立ちの経緯や、国内外の事例など、分かりやすく整理されています。
一方で、事例の深堀りや、この先どうなっていくかなどの示唆は少なめかなと思いました。そのあたりは自分で掘り下げていこうかなと思います。初期的な情報収集にはとても役立ちました。

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2023年05月28日

Posted by ブクログ

エンベデッド・ファイナンスについてよくまとまっている本。こういう本の傾向として旬を過ぎると読めなくなるけれど、まだ発売から1年ぐらいなので読むことができる。加えて著者が各ビジネスの構造をよく捉えているのも時の経過に抗える要因だと思う。
金融機関は土管化するかしないかというのは難しい問題。路面店もなく人件費負担が軽いGMOあおぞらのような新興は完全に土管化に舵を切れるけれど、ブランド力のあるメガはともかく、地銀はなかなか厳しいだろう。土管になりたくても土管として使ってくれる企業が少ないだろうし、土管になりきるには既存ビジネスをどうするのか問題がある。考えられるのは、路面店はサービス拠点にしてしまってコミュニケーションメインとし、定型業務は新銀行などのネットに移す。その先で地元企業などを相手に財務や資金繰り相談を含むコンサルサービスを提供するなどだろうか。それでも資金の供給源である個人顧客が今まで通りメイン口座として使ってくれるのかとか色々と気になる問題はある。
いずれにしても、最近のエンベデッド・ファイナンスの潮流を把握するにはいい本だし、ビッグテックが金融で圧勝するわけではないという点を理解する上でもいい本だと思う。

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2022年11月06日

Posted by ブクログ

近年様々な取り組みが試行されている、エンベデッド・ファイナンスに関する潮流を、国内外の企業の事例を交えて紹介

消費者にとっての利便性をいかに向上させるかが鍵となる

BNPLは消費者にとって購入機会を増加させる便利なサービスだが、使いすぎにならないよう金融教育も推進していく必要があるだろう

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2022年03月03日

Posted by ブクログ

よく理解できた。
エンベデッドファイナンスの5領域や各企業の取り組み例が豊富。
SBI住信やGMOあおぞら銀行の活動に期待。従来の金融機関からそのまま置き換わっていくわけではない事がわかった。

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2022年01月01日

Posted by ブクログ

フィンテックの次ということで、エンベデッド・組み込み型金融サービスの話。
銀行金融機関のBaasの考え方、土管の考え方は
面白いと思います。
ただ、金融系のアプリって当然セキュリティのこととかがあるので、難しいのかもしれませんが。もっと直感的なUIで
使いやすくならないのかなあと思います。

割とべんりなのだろうとは思いますが、いつも使うまでには至らずですし、ちょっとそこまでの利便性を感じないところもあります。(そこまでいる?って感じ)

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2022年10月21日

Posted by ブクログ

NRIの城田さんの本は比較的こうしたテックトレンドについて、わかりやすく説明してくれる感があって安定感があると思っており、本書はいわゆるFintechのトレンドの中でも近年の重要な概念とされる組み込み型金融サービスことEmbedded Financeについてまとめたものである。

Embedded Financeの特徴は、決済・融資・貯蓄などの金融サービスが、非金融系のサービサーが提供する諸々のサービスの中に融合され、ナチュラルなユーザー体験を提供する、という点にある。その点では、いわゆるFintechの初期から言われてきたような金融サービスのアンバンドリングの議論の流れにあるものであるが、ようやく実際にアンバンドルされた個々の機能を使う様々なサービス事例が増えて、金融サービスがナチュラルなユーザー体験の中に”溶けていく”ような世界が徐々に実現しつつあると言える。

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2022年03月27日

Posted by ブクログ

既存サービスに金融サービスを組み込んで提供を行う「エンベデッド・ファイナンス」について、事例を紹介しながら説明した本。サービス実例が豊富に紹介されており、まさに冒頭の「すべての企業は金融サービス企業になる」という言葉通りだなと感じた。

消費者と多くの接点を持つ非金融企業はBAASを利用することで
自社サービスに金融サービスを組み込んでワンストップな顧客体験を提供できる。ビル・ゲイツ氏の「銀行機能は必要だが、銀行は必要か?」というのはまさにこのことだと感じる。エンベデッド・ファイナンスに取り組む企業は決済エコシステムの確立を狙っているが、顧客接点を失いつつある金融機関やスマートなサービスを享受できる消費者にとってもメリットが大きく、拡大に期待したいと感じた。

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2022年02月16日

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