国谷裕子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
NHKの「クローズアップ現代」で20年以上もキャスターとしての仕事をしてきた著者。本書には,話の流れ上自伝的な内容も出てきますが,「社会の見方考え方」を学ぶことのできる内容が満載です(私には…ですが)。
国営放送という日本の中心的なマスコミの世界で,生中継の番組を続けてきたと言うだけで,もう,すごい人だと思います。その国谷さんが,様々なスタッフと一緒に番組を作るなかで,そして様々なゲストとインタビューするなかでどんなことを考え,何を大切にし,どんな失敗をし,そこから何を学んできたのか…一つ一つが重い言葉となって伝わってきます。
日本が右傾化してきたと言われています。これは「左」が減って -
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Posted by ブクログ
積極的にテレビを見なくなって10年、もっぱら朝は「ラジオ」。
朝からワイドショーやニュースを見てしまうと、ついつい映像に取り込まれて手が止まってしまうのが嫌だから。
でも、ラジオなら耳から入ってくるし、言葉から情景を想像することができるので、自分で考える余地がある。でも、テレビは映像という圧倒的インパクトにより、想像力が欠落してしまう。
これは「本」も同じ!映画やドラマは好きだけど、どうしても映像の力に頼ってしまう。でも、活字は自分の想像力(時には間違ってしまうこともあるけど)を養うこともできるから楽しい!
NHK「クローズアップ現代」のキャスターを23年務めた著者も映像の力に頼るジャー -
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国谷キャスターの半生記。クローズアップ現代以前から以降まで。よく見る番組だったので面白く読んだ。
1990年の国谷さんは,地上波を一年で降ろされて,挫折の後の衛星放送時代。やはり死ぬほど働いてた模様…。
“睡眠時間が三時間という日もざらで、五時間寝たら今日は本当によく寝たと思える日々”p.42
クロ現の仕事が長くなり「女性が活躍できる社会を」って風潮になって,自分の体験を苦々しく思い返すそうだ。
“無我夢中で仕事をし、キャスターとして認められたかった私は、体の具合が悪く、熱があっても、吐き気を催しても決して休まなかった。バケツを席の下に置きながら放送したことも”p.43
聞くべきことをき -
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「安倍よ、お前が勝つ見込みのない戦争に参加するという無謀な
決断をしたために、この刃はケンジのみならず、いかなる場所に
おいても、引き続き日本国民を殺すだろう。つまり日本の悪夢が
始まるのだ」
2015年に日本人ジャーナリスト後藤健二氏を殺害したことを告げ、
インターネット上で公開されたイスラム国の動画の中で、黒装束
の処刑人は日本へ宣戦布告をした。
ジハーディ・ジョンと呼ばれた処刑人はこの動画を最後に公の場
から姿を消し、2015年11月12日にアメリカ軍のドローン攻撃によっ
て殺害された。
アメリカ人ジャーナリストのジェームズ・フォーリーから日本人2人の
殺害ま -
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p.23-p.26
憲法とは「過去に国家がしでかしてきた失敗のリスト」
「国家権力の三大失敗は、『無謀な戦争』『人権侵害』『権力の独裁』」
「こうした三大失敗を踏まえて、無謀な戦争をしないように軍事力をコントロールしよう、人権侵害を防ぐために大事な権利をあらかじめ示しておこう、独裁にならないように権力を分立したら民主的にコントロールしよう、というルールを憲法に書き込んだのが、立憲主義の憲法」
「ですから、立憲的な意味の憲法では、軍事統制、人権保障、権力分立が三つの柱」
国家批判は抽象論ではなく、具体的に。
夫婦別姓の問題は「男女差別」ではなく「法律婚と事実婚の差別」として戦う。
辺野古基地移 -
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敵国の人間を斬首するというショッキングな映像を見せられてからイスラム国の戦士はどのような経緯を経てこんな残酷なことができるのだろうと思っていた。
結局彼は,テロを防ぎ、国を守るためのイギリス当局の執拗な干渉に自由を奪われ、結婚も邪魔され、新天地への移住もできなかった。そうした処遇も手伝ってイギリスを憎みイスラム過激思想にのめり込んだのだろう。
そんなイスラムの戦士の中でも他の戦闘員にない寡黙さを持ち、失うものが何もないようだったという記述に、人間としての尊厳を奪われ、失意のどん底から立ち直らないままいびつな性格、人間性を固定していったのではないだろうか。、
だが、しかしそれでもあの残酷なシー -
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期待していた内容とは違った。
キャスターという仕事や、「クローズアップ現代」という番組に、それこそクローズアップ現代的な切り込み方をしてくれるのかと期待していたのだが、そのような内容もないわけではないけれども、ほとんど国谷さんの個人的な回顧・感想で埋め尽くされていて、自画自賛かなと思ってしまった。
特に第9章の「失った信頼」は分析が弱かったし、あとがきの中でも、SNSに懐疑的な記述がみられたが、SNSの普及の一要因に一般の人々の既存メディアへの不信があると言われているにもかかわらず、そのことに関する言及はなかった。国谷さんも所詮オールドメディアの人なのかとちょっとがっかりしてしまった。