国谷裕子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
普段読まないジャンル。
監査でもよく言っている、フレームワークを使って考える、の憲法版(憲法がフレームワーク)。
・国家権力の三大失敗「無謀な戦争」「人権侵害」「権力の独裁」
・憲法はこれを防ぐためのもの
(リスクに対するコントロールですね)
・訴訟戦略の巧拙
・道徳よりも法務教育!
・人権侵害は、少数の人にのみダメージがあり、その他の大多数にとっては、あまり影響がない。だからこそ、憲法で保障される。
→民主主義と多数決は同じでないという理解が大切。
一番意外だったのは、松田さん(松田公太)の参議院での質疑。議院内閣制にあって、弊害も目立つようなこの頃を鑑みると、こうした質疑を憲法を使い -
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Posted by ブクログ
今年5月14日に大阪弁護士会が主催して行われた憲法講演会の講演と対談をもとに、加筆・修正してまとめられた本。講演会に行けず残念に思っていたので、読むことをすごく楽しみにしていました。
先の見えない息苦しい世の中、その原因を突き止め進むべき道を確かめるためには学問に触れること。そこには人類が積み重ねてきた歴史や知恵があり、何らかの筋道を見つけることができるのではないか。憲法を学ぶことで、「『込められた本当の力』を伝えたいし見つけてほしい」とのメッセージから始まりました。
第1章「日本国憲法と立憲主義」では、
+憲法は国家の失敗を防ぐための法律
+尊厳の担い手になった個人が公権力担当者に憲法を -
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Posted by ブクログ
国谷裕子(1957年~)氏は、大阪府生まれ、聖心インターナショナルスクール、米ブラウン大学卒。父の勤務に伴い、幼稚園から中学校まで、ニューヨーク、サンフランシスコ、香港、日本を行き来しながら過ごした。P&Gジャパンに就職するも1年で退職し、その後、知人の紹介でNHKに仕事を得、「NHKニュース」英語放送の通訳者、ニューヨーク総局のリサーチャー、「ワールドニュース」駐米キャスター、「NHKニュースTODAY」の国際コーナー担当等を経て、1993年4月から2016年3月まで23年間、「クローズアップ現代」のレギュラーキャスターを務めた。現在は、東京藝大理事、国連食糧農業機関(FAO)日本担
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Posted by ブクログ
著者が書いたというのではなく、大阪弁護士会が主催した講演会での講演をもとにした本。後半は国谷裕子さんとの対談になっている。国谷さんの夫が大阪の弁護士さんだからこういう企画ができたんだろう、きっと。
ふだん新聞やメディアで見かける著者のコメントからすると私と同じ左寄りの人という印象だったんだけど、初めて著書(この本)を読んでみるとそうでもない。ま、それも当然で、著者は憲法学者として原則的に憲法という枠組みに沿って物事をとらえ発言しているに過ぎない。そして、それがやや左寄りに聞こえるということ。そうなるってことはつまり、現在の日本国憲法では「自由」や「平等」といった左派的思想が味つけのベースになっ -
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ネタバレキャスターという仕事 (岩波新書) 新書 – 2017/1/21
キャスターとは不明瞭なものをはっきりと定義付けすることだ
2017年4月3日記述
クローズアップ現代で23年キャスターを勤めた国谷裕子氏による自身とクローズアップ現代を振り返った書籍である。
ただ単純にわかりやすいだけを目指すのではなく、ものの底流に何があるのか
どんな背景があるのか等の映像では伝えきれない面を言葉で伝えてきたのだという。
確かに本書を読むとクローズアップ現代という番組がそうだった事に気がつく。
普段ニュース7の後でそのまま見ていることも多かった。しかしもっと注意深く視聴しておけばと悔やまれる。
彼女が1 -
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Posted by ブクログ
大量監視社会はコロナ禍の今、切実な問題と化しているように感じる。中国のように人々の行動を監視し、感染拡大を防止することが良いという捉えられ方だ。
だがこの本に出てくる方だけでなく、コロナ収束の名目で政府が一度監視という強力な権力を持ってしまえば、収束後もその力を手放すことはないだろうと警鐘を鳴らしている専門家が多くいた。
また、先日監視カメラを追跡したことによって犯罪の容疑者を早く確保することができたとの報道を受け、やはり監視は必要だというネットでの書き込みも見られた。
このように監視は致し方ないことという風潮が強まっているが、もう一度監視について考え直す必要があると、この本を読んで感じた -
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<目次>
第1章 大巻伸嗣
第2章 菅英三子
第3章 山村浩二
第4章 前田宏智
第5章 江口玲
第6章 黒沢清
第7章 熊倉純子
第8章 黒川廣子
第9章 小沢剛
第10章 日比野克彦
第11章 高木綾子
第12章 箭内道彦
<内容>
当然「クローズアップ現代」のもじり。プロデュースは、第12章の箭内道彦教授(いつの間にか藝大の教授なんだ)。そして著者(インタビュアー)の国谷裕子は藝大の理事になっていた。「クロ現」の通り、著者は藝大教授にグイグイ鋭いインタビューが続く。それも面白いが、「芸術」と「社会」とのつながりを皆が真剣に考えていることが凄かった。自分も「芸術家 -