デボラ・インストールのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ベンとエイミーの間に娘のボニーが生まれて1年余り。ベント世界を飛び回って2年になるロボット、タングは「ボンニー」ことボニート仲良くなりたい一心であるが、1歳のボニーは、大きなおもちゃとしか見られない毎日である。そんなある日、庭にピカピカの球体にハンガーがたくさん刺さったような浮遊する物体が現れた。物体いわく「ボリンジャーに遣わされ、位置情報を送信するロボット」だという。ロボットの名はジャスミン。
『ロボット・イン・ザ・ガーデン』でタングと旅をして帰ってきたベン、そして妊娠していたエイミーの話の続編でシリーズ2作目。タングが庭に現れて2年(なぜ1年でないのか?)の月日が流れ、一度は離婚したベン -
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Posted by ブクログ
原題 A ROBOT IN THE GARDEN
acrid tang
つんとする臭い
外見はクラシックなロボットでありながら、駄々をこねたり役に立とうと頑張るタング。
外見は人でありながら、決められた作業しかできないアンドロイドと対照的ですね。
タングとの旅で出会う人たちに諭され、自らのこれまでとこれからを悟すベン。
タングと共に成長した姿に周りの人たちも変わります。人生に「遅すぎる」はないのです。
acridには「(言葉が)辛辣な」という意味もありますね。純粋なタングの言葉はややもするとベンには棘として刺さりますが、タングを認めると棘ではなくなるんですね。
「あの子はただの金属の -
Posted by ブクログ
頭の中で歳をとったのび太とドラえもんで再現されました(笑)
中年ダメ男とポンコツロボット、でもやっぱり大事なのは思いやり、温もり…。それがあれば人間は何度でもやり直せる。
読み進めるとタングにどんどん愛着が湧いて、ベンがうらやましくなります。人は誰かのために一生懸命になれるし思った以上のパワーも出せるけれど、結局は自身を自立させないと人にも自分にも中途半端になってしまう。タングと共に成長していくベン。私もアンドロイドじゃなくてタングがいいなあ。
最初は不穏な感じで始まりますが、最後はほっこり希望が見えます。酒井駒子さんの表紙も素敵な1冊です。 -
Posted by ブクログ
2022.0807視聴開始
2023.0211 完読
まさかの読み終わるまでに4ヶ月もかかった笑
翻訳した本は読みにくいって言ってたんだけど、個人的に読みやすい本というのがどーいうものを言うのか全くもって分からない。全部読みにくいだろ。
さてこの作品。
まず思ったところは序盤の助走期間があまりに長い気がした。
主人公がロボットと出会ってロボット修理のため世界中を旅する構成だが、この物語で1番のクライマックスはやはり世界中を旅して一回り成長した主人公が元の生活へ戻っていく部分か。今までの旅を振り返ることで自分自身の成長を自分が実感していく過程。その成長に周囲が気付き主人公の見方を変化させて -
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Posted by ブクログ
パンデミックの話をよんだなら
ホスピタルってほどホスピタルではない(本人は)
問題はタイトルとのリンクじゃなくて
タングがいかに人間社会のなかで生きて成長しているか
そしてロボット(マイノリティ)が人間の世界の中で何を感じ
どうしていきたいって悩みを抱え、我慢をして
ひと(ベンとその周り)が少しずつ世界を変えていこうとしていること
いや~ シリーズを読み進めるうちにタングが
どんどん かわいらしい守るべき幼児からか
自我を伴ったかわいい子供になっていき
そのうち中二病を患ったり、生意気な反抗期・思春期を迎えたり
それから自立、家庭を持つことを考えたりするのでは
とも思えるタングを通して人の成長 -
Posted by ブクログ
今年2月に劇団四季の「ロボット・イン・ザ・ガーデン」を観に行った。
二人のパペティアに操られるタングの姿と声(パペティアの女性の声)がとても印象に残っている。
3年近く前に「ロボット・イン・ザ・ガーデン」を読んで『読み口は悪くないので、続編にも付き合ってみようかとは思う』と書いたものの、そのままになっていたが、この本が中古本屋の棚にあったので買ってきた。
どうやらシリーズ3作目らしく、飛ばしてしまった2作目では「…ガーデン」でエイミーのお腹の中だったボニーが生まれ、タングの他にもう1台のロボット・ジャスミンが増えたよう(読んでなくてもあまり困らなかったが、2作目も、その内、読んでみよう)。
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Posted by ブクログ
『ロボット・イン・ザ・~』シリーズ第2巻。
獣医を目指すベン、ぽんこつロボットのタング、(元)妻のエイミー、娘のボニーが暮らす家の庭に、またもや謎のロボットが現れた。
黒い球体にハンガーの針金が生えたような姿の〈彼女〉――ジャスミンは、どうやらタングを作ったマッドサイエンティスト・ボリンジャーから遣わされた、招かれざる客のようで……。
妹的存在のボニーが誕生し、お兄ちゃんたろうとするタング。ヤキモチを焼いたり、失敗して癇癪を起こしたりするさまは、まさに「上の子」。
家出して、ディーゼル飲んで酔っぱらっちゃうなど、愛らしい素振りを見せてくれます。
一方、一家を混乱に陥れるジャスミンは、最初 -
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Posted by ブクログ
ネタバレ今作は久々にタングが話の中心…になった部分もありました。
しかしもはやこの作品はロボット=タングではなく、ロボット=AI知能を搭載したロボットたちのことなのかもしれません。
タングが成長するにつれて、人間とロボットの持つ権利の違いが明確になり、それに苦しむタングと、心を痛めるベン。
どうして自分はみんなと違うの?
人間同士ならそれは個性と言われるが、人間とロボットの差異は…。
それだけではなく、人間同士の関係にも多様性が見えてきたので、この先のストーリーはやっぱりタング中心にはならないかもしれないなあ。
でも、明るくて楽天的で、時に癇癪持ちだけど素直なタングの存在は、この作品の癒しだよね。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ目次
・ロボット・イン・ザ・ファミリー
・短編 ロボット・イン・ザ・パンデミック
第2弾、第3弾と徐々に読むのがしんどくなってきたので、それ以降、新作が出版されていたのは知っていましたが、読む気にはなりませんでした。
しかし映画を観て、最新作は面白いという声も聞いて、さっそく第4弾を読んでみました。
少し間があいたからでしょうか、以前ほどしんどくはありませんでした。
何がしんどかったのかと言うと、ベンのひととなりです。
『シリーズの最初から、ベンに対して感じていた嫌悪。
面倒を避けて大勢に流されるところ、自分に甘くてだらしないところ。
それが父親となっても変わらない。
子どものわがまま -
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