【感想・ネタバレ】ロボット・イン・ザ・スクールのレビュー

あらすじ

大好評シリーズ第3弾!ぽんこつロボ学校へ。

30代のダメ男ベンが幼児のようなぽんこつロボット・タングと出会い、世界半周の旅に出る姿を描いた「ロボット・イン・ザ・ガーデン」。ベンと元妻エイミー、娘のボニーの3人と、タング、突然やってきたジャスミンのロボット2体という風変わりな家族を描いた「ロボット・イン・ザ・ハウス」。そんな大好評シリーズの第3弾が、いよいよ日本上陸!4歳になり、プレスクールに通い始めたボニー。ある日、突然タングが言い出した。「何で僕には学校がないの?僕も学校に行きたい」。果たしてタングは人間の学校に入学できるのか…?ケンカ、別れ、新たな出会い。毎日がてんやわんや、でもあったかくて愛おしい家族の日々に笑って泣ける、ハートフル小説。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

紅茶のしみを着けてしまった一冊。まるでタングのようで愛着がある。
『ファミリー』を読むために再読。
ボニーとタングが学校に通い始めると、タングの方が周りに馴染んでいくのが可愛らしくも、ボニーが可哀想になってくる。ボニーは聡すぎる子なのかもしれない。
ジャスミンの『心』がどんどん育っていき、最終的に『愛』する人を見つけたのが切ない。日本からチェンバーズ一家が喪失感を抱えながら帰宅すると…タングはやっぱり可愛くて優しいロボットだ。
続きが気になるので早く『ファミリー』を読もうと思う。

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2025年04月17日

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新しいロボットの登場に少しい嫌な予感がしていたが、物語の重要な登場人物で、とても意味深い役割だったと思う。
何が普通で何が異常なのか、その考えがどれだけ意味があるものなのか考えさせられた。

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2023年03月03日

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シリーズ3作目は思いがけず面白かった。タングは成長があまりなく、わがままおこさまロボット。人間の子供のボニーを可愛く無邪気なだけのキャラにせず、学校と集団生活が苦手な造形にして、教育の様子が伝わったのが興味深い。そしてジャスミン。そうきましたか。それぞれがうまく個性的で会話が楽しい。

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2020年07月08日

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D・インストールの『ロボット・イン・ザ』シリーズの3作目。

ボリンジャーの命令から逃れ家族として暮らし始めた浮遊するロボット、ジャスミンと暮らし始めたチェンバース家。娘のボニーがプレスクールに通い始めると、案の定ロボットのタングが「ぼくも行きたい」と言い始める。ボニーは恐竜ばかりに興味を持ち、あまり女の子らしく育っていないうえ、中のいい友達が、周りと上手く付き合えていないイアンだけ。ボニーとタングは家では頻繁にケンカをし、読書が好きなジャスミンとは別々に過ごしている。ある日、ジャスミンは、ネットで知り合った読書会に行きたいと言い出し、タングとボニーはナナフシを育てると言い出すが…。

安定の3作目。細かく章分けされているため、飽きる間もなく次の章に進み、読みやすい。ただ、本作はベンの話、ボニーの話、タングの話、ジャスミンの話とかなり頻繁に話が飛ぶため、流石に過去2作は読まないと意味がわからないだろう。

表紙のごとく、タングはプレスクール(幼稚園か?)に通うようになって、交友範囲が広がっていく。一方でジャスミンも気難しくチェンバース家の中をウロウロしているだけのロボットとは変わっていき、外部との交流を試みようとする。

本作の醍醐味であり面白い部分は、5歳になったボニーやタングの、それぞれの自分についてのわがままに親であるベンとエイミーが振り回されるというフェーズから、タングのためにボニーが怒ったり、ジャスミンのためにタングが怒ったりという、幼児から子供への代理的な欲求が生じていることを感じられるところであろう。

わがままといえば、タングは何でも「なぜなぜ」で、自分のしたいことは押し通すのだが、前作までに比べると非常に"人間味"ができてきていることと、ボニーの感情の起点が変わってきていることになるほどねと納得させられる作品だ。

一方で、ボニーやタング、ジャスミンのそれぞれを描くようになるため、これまでのようにタングべったりの描写は減少して、それぞれバラバラの話しが多くなっており、動く事にトラブルを巻き起こす部分を感じたい人には不満があるかもしれない。

さて、最後にまたキャストの入れ替えが生じたわけだが、自作はどうなるんでしょうかね。4作目まで図ってます。5作目も出たんよね。買わなきゃな。

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2024年09月17日

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前2作に比べると心の成長や折り合いの付け方など内面的な話になってきた。ベンが責められすぎてちょっとかわいそう。皆幸せになってくれ。

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2023年06月22日

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今年2月に劇団四季の「ロボット・イン・ザ・ガーデン」を観に行った。
二人のパペティアに操られるタングの姿と声(パペティアの女性の声)がとても印象に残っている。

3年近く前に「ロボット・イン・ザ・ガーデン」を読んで『読み口は悪くないので、続編にも付き合ってみようかとは思う』と書いたものの、そのままになっていたが、この本が中古本屋の棚にあったので買ってきた。
どうやらシリーズ3作目らしく、飛ばしてしまった2作目では「…ガーデン」でエイミーのお腹の中だったボニーが生まれ、タングの他にもう1台のロボット・ジャスミンが増えたよう(読んでなくてもあまり困らなかったが、2作目も、その内、読んでみよう)。

ボニーが4歳になりプレスクールに通い始めるところから始まるこの本。案の定タングがボニーと一緒に学校に行きたいと言い出し、どうにかタングも学校へ行けることになる。
少々心配な感じはありながらも思ったほどタングが学校でやらかすことはなく(もっとてんやわんやになるかと思っていたので、逆に残念かも)、ちょっとしたエピソードを重ねて学校と家庭の様子が描かれていく。
中盤、育てていたナナフシのえさになる葉を家の周りで探していたことから起こるアクシデントなどもあり、緩急あってなかなか読ませる語り口。
ベンはだいぶと大人になったという印象。獣医としてキャリアを積んでいきつつあるし、夫として親としてきちんと家族に向き合っている(まあ、口に出してから反省することもまだまだ多いけどね)。
タングはと言えば、運動会の卵運び競走で一等賞を取ったり、二条城の廊下を滑ったり、奈良公園の鹿を怖がったり、相変わらず可愛らしい(喜怒哀楽は激しいし言い出したらきかない頑固なところも、相変わらずだけどな)。

当初から夫婦親子の情愛や他人との距離の取り方、人間とロボットの関係について示唆しているところがあった話だったと思うが、ボニーやタングの成長に従い更にそうしたテーマがやんわりしっかり書き込まれていたように感じる。
ジャスミンの感情には驚いたけれど、男女や人間・ロボットに分けることなく接していたはずのベンが足元をすくわれるところが考えさせられる話だった。
★はちょっと甘めだが。

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2022年10月27日

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ネタバレ

ベンとエイミーの娘、ボニーも成長し学校へ通い始めることに。そうなるともちろんタングも学校に行きたがり…。
学校に通い始めたことで起こる家族のドタバタと、前作でチェンバーズ家の家族に加わったジャスミンが人間らしさを獲得していく過程とが折り重なり、山あり谷ありの家族の出来事に読んでいてドキドキさせられました。なんてことはない“生活”の積み重ねに劇的な出来事も加わって、素敵な物語になるのだなと実感しました。続編も楽しみです!

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2022年04月17日

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学校でおこるいろいろなトラブルに人間だけでなく、ロボットが絡んでいく。そのうちに未来の話ではなくなって感覚の不思議さ。

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2022年03月25日

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ロボットを含めた5人家族の愛の物語
過去2作で深めた家族の絆が、本作ではまた少し形を変えていく。。。
それはボニーやタング、ジャスミンと言った子供側の成長だけではなく、ベンやエイミーといった大人側の心境の変化も要因になっています。生徒側だけではなく教師側の成長が描かれるのは少し新鮮な感覚を覚え、子育てする親という部分に焦点を当てた本作ならではの切り口だと感じました。

今はタング可愛いなぁという遠縁の親戚視点で読んでしまっていますが、いつか自分が親になった時にもう一度読み返してみたいと思う一冊でした。

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2022年01月09日

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ネタバレ

今回はタングよりジャスミンの話のほうが多い印象。それにしてもジャスミンの告白には驚いた。驚いて二度読みしたくらい。自分も全く気づかなかった…。
ほんともう、ジャスミンに幸あれ。健気でかわいい。タングも悲しいだろうけどがんばれ。もうちょっと子どもっぽさがなくなるといいのになぁ…どうしても大人びたジャスミンと比較してしまう…まぁそこが、タングらしさではあるけれど我儘っぷりがやや目つくというか…
あと、最後ちょっと駆け足だったかな?
また新たなロボットがやってきた。
どんな性格のロボットなのか、次作が気になる。

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2022年01月08日

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ロボットが知能を持つとやばいことになってしまうな…とちょっと思った。
小説の趣旨とは真逆の感想になってしまうけど。

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2021年11月21日

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デボラ・インストールのロボット・イン・ザ・スクールを読みました。

ダメ男の獣医師ベンと法廷弁護士のエイミー、二人の娘のボニー、そしてレトロな箱形ロボットのタング、卵形ロボットのジャスミンのイギリスでの生活を描いた物語でした。

ボニーが学校に行く年齢になって通学の準備をしているとタングも学校に行きたいと言い出します。
ベンとエイミーは学校と掛け合ってタングが学校に行けるようにします。

ところが、タングは学校で人気者になった一方、ボニーは学校の生活になじめないようです。
ベンとエイミーはボニーとタングの学校の生活がうまく行くようにしようとするのですが、、、

物語の後半では事件が起きて家族は試練に立たされます。

konnok的には読書好きでキュートなジャスミンがお気に入りです。

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2020年09月27日

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ボニーとタングの成長、そしてジャスミンの健気さよ…!!
おれはジャスミンに絶対に幸せになってほしい。

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2020年09月16日

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シリーズ3作目です。
これまでの2作が面白かったので、新刊も手に取りましたが、少し今までの2作品とは異なり「重い」印象を受けました。
もちろん、これまでも”ロボットを育てる”ということについて周囲からの理解が得られなかったり、”子育て”を通してベンとタングが対立することはありましたが、総じて「経験を通して成長する」物語でありました。
たしかに、本作でも「経験を通して成長する」というあり方そのものは継承されていますが、その経験が「死」や「別れ」といった、タングやポニー(ベンの娘)には理解しづらいものでした。そのためか、子ども→大人への要求というか反応に(子どもたちの年齢から考えれば年相応であるものの)「理不尽」なものも少なくないように感じましたし、ベンが気の毒に感じる部分もありました。
特に、今まで以上にタングの「幼さ」が如実に表れていましたし、彼の反応に、読んでいてイライラしてしまう場面もありました。いままでは「ほほえましい」という感想ばかりを抱かせるキャラクターでしたから、そういった面についても「成長」といえば成長なのかもしれませんが…。


失ったものを「何かで代替する」ことは難しいですが、別の出会いによって、喪失感を紛らわせることはできるのだろうと思います。
これからもシリーズが続きそうな終わり方をしていましたから、第4作目も楽しみに待ちたい、とは思います。

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2020年06月28日

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シリーズ三作目。AI ロボットのタングが可愛い。
学校に行きたいタング。そして読書会のオフ会に行きたいロボットのジャスミン。ベンとエイミーの子供ボニーの学校のことなど次々と問題が起こる。
多忙な中、それぞれに思いやりを持ってしっかり向き合う姿はすごいなぁと感じた。
心温まるお気に入りのシリーズです♪

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2020年06月28日

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ついにタングが学校に通い始めた。

ボニーは学校に馴染めないことで悩み、生き物の生き死に、ロボットを人間と区別しないで扱うことに対するベンの悩みなどが描かれていてよかった。

ジャスミンの女性らしさがより際立った一冊だったなという印象。

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2020年04月05日

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ネタバレ

ロボットたちとベンたち家族の優しいお話。

ただ、今回はジャスミンの悲しい失恋や、ペットの猫の死など、なかなかつらいことも多かった。
ジャスミンがベンを好きになったのは、ベンのせいではないのに、みんなベンのせいにするのがちょっと解せなかった。
ベンは家族思いの心優しいお父さんなのに。
ジャスミンはティーンエイジャーっぽいのかな?と思った。優しい年上の男性にあこがれる的な感じ?
別々に生活することにより、ジャスミンの心が癒えて次の恋?に進むことを祈っている。

タングは相変わらずのかわいらしさで、心癒される。
学校行けてよかったね、学校で楽しく生活できてよかったね、という親目線で見てしまう。

最後が、次号に続く終わり方だったので、次号も楽しみにしています。

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2022年05月22日

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娘のボニーが四歳になり、学校に行くようになると、タングも行きたがる。ジャスミンもすっかり家族の一員だが、本のオフ会での出来事がそのままでかわいそう。いつも思うが、タングもボニーも、何かあるとベンを責めて怒るの気になる。ベンは頑張ってるし優しいのになぁ。

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2022年05月03日

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親子3人とロボット2体の生活の中でうれしいこと
悲しいこと、たくさんの出来事が起こったとき、親として、配偶者として、対応力が試される。べんとエイミーは頑張ってると思う。

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2024年10月29日

Posted by ブクログ

シリーズ3作目。

主人公のベンは、獣医師の見習いとして働いている。
弁護士として活躍する妻エイミーと、娘のボニーを育てている。
そして、迷い込んできたロボットのタングも。
前作では、そこにもう一体、ジャスミンというロボットも転がり込んでくる。
三人と二台(ベンに言わせれば二人)の毎日が描かれる。

さて、この巻では四歳になったボニーがプレスクールに通い始めたことで、また新たな展開を見せる。
ボニーは集団生活になじめない。
人が大好き、好奇心いっぱいのタングは、学校が羨ましくてしかたがない。
そこで、ベンとエイミーはタングを「生徒」として学校に通わせるよう交渉し、受け入れられる。

ボニーとタングが巻き起こす騒動。
ボニーは四歳とは思えない知識欲で、動物のことを学んでいく。
一方、タングは学校で人気者となり、体の構造上の不利をものともせず、運動会でも大活躍する。
この二人がそれぞれ自分のペースで動こうとするため、学校へ送り出すだけでも大変な騒ぎだ。
この辺りは子育てをしている人はきっと共感するくだり。
この辺りは、「はいはい、そうだよね」で済むこと。

ちょっと面白いのは、やはりジャスミンをめぐることだろうか。
人とAIは恋愛関係が結べるのか、ということだ。

控えめで読書好きのジャスミンは、オンライン読書会のメンバーとなり、果敢にもオフ会にも出席する。
そこでロボットを蔑視するひどい主催者に傷つけられることになってしまう。
ベンはジャスミンを終始気遣い、ケアする。
ジャスミンはベンに好意を抱き、やがて愛を告白するに至る。
もちろん妻帯者であるベンには、受け入れることはできないのだが、ベン自身の心も混乱してしまう。
自分は、心を持っているジャスミンを、どこかで「単なるロボット」として、人間と同等のものとは思っていなかったのではないか、と。

今現在、人間とAIの恋愛は疑似恋愛とされ、人間が一方的にはまり込んでいく可能性はあるけれど、AIは愛を理解することはないとされている。
けれど、タングやジャスミンのように「愛を知るAI」が搭載されたロボット(実体をもつ存在)が出てきたとき、人間はどうふるまうのだろう。
そんなことをふと思ったりした。

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2024年10月14日

Posted by ブクログ

イン・ザ・ガーデンからずいぶん時間が経った
最初の面白さをちょっと思い出した
でも、最初ほどのものはなかった

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2023年05月21日

Posted by ブクログ

愛すべき人間らしすきるポンコツロボット、タングとベンの家族たちの織りなすイングリッシュハートフルコメディ第三弾、のはずだったんだけど、なんだか今回はとても重めなトーン。そんな雰囲気だから、なんだかタングはただ文句言って、自分勝手に腹を立てて、周りを苛立たせるのが今まではクスリと笑えたけど、今巻ではただ面倒くさい解体したいレベルの存在にしか見えなくなってしまった。第四弾も読むけど、少しは成長していてほしいものだ。

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2022年12月02日

Posted by ブクログ

2巻で終わりでいいやーと思ったけどこのほんわかを味わいたくなる

学校行かなくてもいい制度もあるねんなぁ、つくづく日本の制度の古さを感じる

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2022年09月07日

Posted by ブクログ

タングとベンの物語、第3弾です。
毎度、表紙の絵が可愛すぎる(*^o^*)

ベンとエイミーの長女ボニー
ロボットのタングにジャスミンの
5人家族の暮らしも落ち着き
ボニーは小学校入学前の
プレスクールに行くことに。
(4歳だから、幼稚園っぽいけど)
当然のように自分も行けると思ってた
タングのおかげで一波乱(笑)

無事に一緒に通えるようになったら
今度はタングの方がクラスに溶け込み
ボニーがあまり学校好きではないとわかって
それはそれで一波乱。

さらに、ジャスミンまで
ロボットであることを隠して参加してた
ネットコミュニティーのオフ会で
いろいろあって一波乱。

人の子とロボットの成長過程が違って
苦労する両親の大変さが描かれてるけど
ベン、粘り強くなったよねぇ〜。
1作目の頃なら投げ出してそうだわ。

日本に愛読者が多いせいか
エイミーの仕事の都合で訪れた
東京での生活も少し楽しめますよ♪

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2022年07月25日

Posted by ブクログ

イギリス産大人向けラノベ第3弾。
なんだか劇団四季でミュージカルになったり、二宮和也主演で映画になったり、日本で(だけ?)ブレイクしている感じがするのですが、何が起きているんでしょうか…?

非常にほのぼのとした、安心して読める作品だと思います。
タイトルからするとロボットであるタングが学校に通い始めるくだりがメインかと思って読みつつも、後半では家族での東京行きが実現します。本シリーズと日本が良い関係にあること自体はなんだか嬉しいなぁと思いました。
主人公の父親、ベンと大体同じような年齢の自分としては、振る舞いについて色々考えさせられます。特に「つい口を出てしまう」発言の類は…。ベンは率直さが長所だとは思うのですが、家族の理想像がまだイメージできていないのかもしれないな、と思いました。
・・・と思うくらい、フィクションとしてそれっぽいなと(笑
とは言え、本著の後半からは思っていなかった展開で少々驚かされました。踏み込んでいる印象があって、これは本シリーズらしいのか、そうじゃないのか、ちゃんと飲み込めていませんが、これはこれで大事な選択だったと思います。

脇道ですが、本著内でくすりと笑ったのが、ベンが娘の不始末で校長と面談した際のやり取り。
「ボニー(娘)は問題に直面してもきちんと対処する力を持っています。あんな風に殴りかかるのはボニーらしくありません。とても賢いお子さんですから」
と校長から言われたベンが、にやけながら「そこは母親似なんです」と返すくだり。ブリティッシュ・ジョークなんでしょうか。母親似なのはどこまで?

あと、これは更に脇道ですが・・・担任ミセス・フィンチがタングについて保護者面談でコメントした「精神面や知能面の発達については、他の児童と同等の成長が見られます。何の心配もありません。」について…。
いや、ロボットが4歳児と同じように成長してるんだったら、世界中から研究者が集まってくるでしょうよ。。

大人がほのぼの読める1冊です。なお、訳者あとがきはイギリスの教育制度について解説されていて、ちょうどそこが引っ掛かっていたので◎でした。

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2021年09月24日

Posted by ブクログ

AI学習をするロボットと、ロボットを迎えた家族の物語。

寓話ではない、ファンタジーでもない。
ロボットを家族に迎えた獣医のパパとその家族が、直面するいろいろな問題に、真摯に対応していく記録。
新しく向かい入れた家族が、ロボットだということを除けば、それは普通の家族の物語。
ただ、ロボットということで、今までより少しいろいろなことを考えなければならない。
愛を持って。

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2021年09月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

『ロボット・イン---』シリーズ3作目。

タイトルから予想通り、4歳になったボニーが学校に通い始め、“お兄ちゃん”のタングも学校に行きたくなる。タングをボニーと同じように扱ってきたベンとエイミーは学校にかけ合い、タングも入学を認められることに。

ボニーは学校になじめず、エイミーは仕事にモヤモヤ。ジャスミンはオフ会で罵声を浴び、誰もがロボットを人間のように尊重してくれる訳ではないことに傷つく。
そしてタングのネコとジャスミンは事故に遭い、猫は亡くなってしまう。
ギクシャクした家族を元気にしようと、エイミーの仕事に同行して一家揃って日本への旅に出たベン一家だが…


タングが学校へ通うことでドタバタが続くのかと思いきや、意外にもタングはあっさり人気者になって、大きなトラブルも起こさない。
ネコの死という事件で、ロボットと人間(生き物)との違いに踏み込むのかと思ったら、そうではなかった。

成長はしているものの、相変わらず『ロボットの男の子』のままのタングとは対称的なふたり、ボニーとジャスミンの『受け入れられない』悩みがテーマだったように感じる。

『人間の女の子』としては学校からはみ出してしまうボニーには、彼女の個性を損なわずにのびのびと成長できそうな道がひらけた。
けれど、『ロボットの女の子』だったジャスミンは、“愛”とは何かを考え続けて『ロボットの女性』へと成長していったために、辛い結論に至ってしまったのが切ない。

ベン、ずいぶんマシになったとはいえ、40歳になってもまだまだだなぁ。
ジャスミンがもっと女性性を感じさせる外見だったら、ベンもミスを犯さなかったのだろうか。
“家族愛”では、いけなかったのか…?

前二作に比べると、日々の出来事がただ次々と起こる展開で、ちょっとまとまりがなかったかも。
十分面白かったけれど、ちょっと残念な感じ。


あとは、日本滞在中の描写が笑えた。日本のファンサービスかと思うほど。
やっぱり日本のトイレはファンタスティックなのね。ベン一家が、まさかの和式トイレに遭遇するのではなくて良かった。

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2021年08月18日

Posted by ブクログ

今作は少し読むのがしんどかった…
タングが学校に入れたまでは良かったが、ジャスミンの読書会での差別、猫の事故死、ジャスミンの叶わぬ恋、別れ…
読んでいて辛くなる出来事が多くて、次作ではこのファミリーの幸せなストーリーを願う

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2021年06月01日

Posted by ブクログ

ネタバレ

シリーズ3作目。ボニーが学校に行き始める。
ボニーは社会に出ていくのがあまり得意ではない子のようです。タングが友達との間に立って繋いでくれるけれど…。ラスト、イアンとボニーが新たな選択をしたことは二人のためにはきっといいことです。日本ももう少しそういうことが寛容になるといいんだけれど。

ベンがキレやすい、というか、自分の非をなかなか認めないというか…。葉っぱを盗んだことは絶対ベンが悪い。なのに、謝っている描写がなかったような?
ネコのこともポムポムのこともそう。ジャスミンとの関係もそう。(これは別に謝ることではないけれど)読んでいてうーんと思ってしまうことがあります。

ラスト、また新たな出会いが。ちょっとくどいかな…。きっと読んでしまうけれど…。

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2021年03月14日

Posted by ブクログ

プレスクールに通い始めたボニーを見て、ぽんこつ
ロボット・タングが「僕も学校に行きたい」と
言い出した。果たしてタングは人間の学校に入学
できるのか…?笑って泣けるハートフル小説。

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2020年04月10日

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