高山ちあきのレビュー一覧
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ネタバレ最終巻で上下巻だったので、全部終わってからにしようと思っていたら、かなり積読になってました。
綺蓉がいなくなり、戻って来た綺蓉の様子がおかしい。ずっとこれまで弘人の側にいたから、ここに来て嫉妬心が出て来たのかと思ったら、なんと人の嫉妬心で力を得る清姫と入れ替わってました。清姫となれば、道成寺=蛇だろうなっていう予想通りの妖怪でしたが、倒されるまでは早かったです。
でも、そのあとの展開はちょっと予想外。
茨木童子が両性具有で、なんか弘人に好意を寄せているあたりが怪しいと思っていたら、黒幕は茨木童子で美咲に手をかけちゃいました。しかも美咲は十六夜の里に流れるし、弘人は茨木童子が敵だと気付いてい -
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ネタバレ人口の2割が吸血鬼という大弐本帝國ということでしたけど、大正時代と思って読んでました。お嬢様乙葉が吸血鬼で、先生の欧介の方が人間っていうのは、なんか珍しい設定かなぁって思いました。
九條財閥の御曹司で教師で監察医という欧介に気に入られて、迫られている乙葉ですけど、自分の欧介への気持ちが吸血鬼の血に惹かれているからって、意外と軽くあしらっています。
乙葉の性格も結構好きだし、欧介も飄々としてるけど、乙葉のピンチには必ずかけつけるヒーローだったり、東雲中尉も好みの顔だし、鼻につくところが今のところないです。
まあ、最後は乙葉の正体がみんなにばれるとか、欧介が薬を完成させるとかってとこかなぁと -
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ネタバレ11年7月刊
ノベル受賞作はそんなに面白くなかった記憶があるのですが、同じキャラ、同じ世界観を使って、こんなに面白い小説ができあがるんだな~と感心。妖怪の裏町をとりしまる、和風コンビニ、って設定はユニークでいいもんね。
あとは、編集さんの力と、作家さん本人の努力なんだろうね。プロってすごいなあ!
「両思いになった二人のどちらかが記憶喪失になる」のはよくある話なのですが、この二人の場合はどうなるんだ?と読んでいただけたら嬉しいですとの、一言があとがきにっ。確かによくはあるけど、キャラ描写を改めてできたり、また好きになるとか、いいよね。
宿屋に泊まって、夜緊張!というのが萌えだし、薬問屋のシーンは -
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ネタバレ前巻の最後で、雪女が出て来ましたが、サブタイトルにもあるように、見事に弘人の記憶だけをなくしてしまいました。
あんまり弘人が取り乱すことはないのですけど、それでも、普段冷静な弘人が、自分を忘れた美咲に拒まれたところとか、なんか切ない感じがしました。
記憶はなくしても、また恋を始めるのかと、ちょっとずついい雰囲気になっていたのに、そこは、やっぱり美咲が勝手な行動を取って、危機的状況に陥って・・・って感じで話が進みます。なんで、じっとしてないんでしょ。
でも、まあそのおかげか記憶は戻りましたけど、薬やさんでの弘人、どうせなら、理性をなくした弘人も見てみたかったです(^^ゞ
事件は解決し、美 -
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ネタバレもう少し癒し系の話かなと思っていたら、願いを叶えにきた水曜日のお客様が痛い目に遭う結末が割とあったので、ビターさやブラックさを感じた。
決してやさしい物語ではない。
料理の描写はとっても美味しそうなのに、展開は決してあまくはない。
最初のお客様は気が付かなければ幸せかなとは思うけれども。
インフルエンサーの話は完全に自業自得。
某奥さんの話は捉えようによっては救いかもだが、第三者からだとどうとでも解釈できちゃうし。
唯一?の救いは盗作された子の話。
この子の話だけはほっこり読めた。
オチは決してほっこりだけではなかったけれども、彼女はちゃんと助かったので。
記憶をなくしている主人公が、この店 -
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ネタバレ本当に怖いのは祟りをもたらすという「おひれさま」そのものか。
それとも「おひれさま」を盲信して何でも、本当に何でもやってしまう島の人たちか。
そもそも「おひれさま」の祟りは本物なのか。
因習に囚われた島と、その因習から脱出しようと足掻く若者たちの物語。
人魚である「おひれさま」は迷信の存在なのかなと思っていたら、作中にさらっと、実にさらっと実在のものとして出てきたので、結構驚いた。
驚いたと言えば、島の子供たち(といっても成人はしているが)の考え方が、因習からの脱却側に傾いていたことも。
因習の実像は語られるが、それで全てを説明された訳でもないし、問題が十全解決する訳でもない。
確かに若者 -
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シリーズ第三弾。
異世界の湯屋〈高天原〉で下働きを続けている凛子。
ある日、人間界から来たという娘・七緒が凛子の元に預けられます。
彼女は死んだ恋人の子を身ごもっているのですが、それ以外の記憶を失っているとのこと。
そんな七緒を京之介は人間ではなく妖だと見抜きますが・・。
〈高天原〉に害をなそうとしていた黒幕が明かされ、京之介の過去や件の黒幕・入道との因縁、そして京之介の異母弟・天月の事など、これまでの伏線が一気に回収されていく展開でございました。
実は私、前巻まで一連の悪事の黒幕が京之介の弟では?と勝手に憶測していたのですが、蓋を開けると弟の天月は、ブラコンを拗らせた万年反抗期なヤツなだ -
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シリーズ第二弾。
人間界に戻り、ハーブ専門店で働き始めた凛子。
リフレッシュに訪れた箱根で温泉を満喫していると、異世界温泉郷の薬屋・卯月が現れ、狗神・京之介が窮地であることを告げられます。
凛子は京之介を救う為、またしても異世界の湯屋〈高天原〉に連れ戻されることに・・・。
再び〈高天原〉に舞い戻った凛子。
京之介がかけられた濡れ衣を晴らすことはできたものの、実はまだ彼との離婚は成立しておらず("里帰り"扱いだったらしい)、改めて手切れ金を貯める為〈高天原〉の下働きをする羽目に。
そんな中、人間界から何者かに攫われて温泉郷に迷い込んだ少年・翔太君が〈高天原〉に連れてこられ -
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黄泉平坂にある不思議な温泉郷が舞台の、あやかしお仕事(?)エンタメ。
アルバイト先のハーブカフェに正社員として雇ってもらうはずが、とある事情で反故になってしまった凛子。
傷心を癒す為に訪れていた温泉旅館の露天風呂に入っていたところ、いつの間にかあやかしの世界に連れ込まれ、狗神・京之介と婚礼を挙げたことになっていて・・。
さて、知らん間に狗神の嫁にさせられた凛子は、人間界に戻る為の“手切れ金”(そこは金で解決なんですねw)を貯める為に、(勝手に)夫となった狗神の京之介が営む湯屋〈高天原〉で下働きをすることに・・という展開で、“人間が異世界の湯屋で働く”という設定は『〇と〇尋の〇隠し』を彷彿と