清水玲子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
AI搭載のアンドロイドのような薪さん登場場面から、最後まで一気に読み切る。本編では鈴木と薪の信頼関係がどう言う所から生まれたのか、鈴木の死をあそこまで薪が引きずっているのは何故なのか、謎の解明になる作品。正にスピンアウト。極端に頭のいい子どもの不幸と、その不幸の捉え方が頭のいい子だからなんだろうな、と言う説得感。①と書かれてあるので1冊完結で終わらないんだ、と言う喜びと、ここから薪さんの辛い体験が描かれるのか…と言う悲しさも含め、今後が楽しみ。4巻に描かれていた目隠しプレイの相手の性別も、匂わせるニュアンスではなく、明記される事を期待。
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Posted by ブクログ
少女マンガをよんでいるはずなのだがあまりの大スペクタクルで、眼がまわってしまう。
少女マンガの、すれ違う思いやヒロインとヒーローの愛憎などという形式美だったり、アクションものの、強い敵と相対していくなかで成長していくそんな形式美だったり、そういうものを、この姫君のストーリーはあっさり超越。広い無限の盤上を物語が縦横無尽にすべっていく。ホラー、ミステリー、SF,ラブロマンス、バイオレンス。
主人公の晶はとても月のように美しく、しかし、この漫画において、感情移入できるのはこの美しい脆く誰より強い姫君ではない。読者は彼女のもっともちかくにいる傍観者の立場しかとれず、だからもどかしく、眼が離せない。