レイ・カーツワイルのレビュー一覧
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面白〜い!
以下、興味深かったところのメモ。
・シンギュラリティ(特異点)は、数学と物理学で使われる言葉で、他と同じようなルールが適用できなくなる点を意味する
(この言葉を作ったのが作者らしい!)
・1956年にスタンフォード大学教授のマッカーシーの呼びかけで研究会が行われた。この研究会に備えて、マッカーシーは、人工知能と呼ぶことを提案した
・AIは言葉の意味を、文法規則の本や辞書からではなく、実際に使われている文脈から学ぶ。例えば、ジャムを食べる、ギターのジャム(即興演奏)の使い方を文脈で学ぶ。AIの学習法は、私たちが言葉を学ぶのと全く同じ。
・googolゴーゴルは、1の次に0が1 -
Posted by ブクログ
2045年「シンギラリティー」を迎えるような時代には、AIの進化で3Dプリンティング・ロボティクスによるあらゆる製造業、建設業、諸々の「ものつくり」に影響を与える事は間違いなく、さらに医療でのバイオ・ナノテクノロジーによる変革は様々な難病でさえ完治、治療され寿命がさらに伸びることは間違いない。ここにあるブレイン・コンピュター・インタフェイスにおいては人間の脳との融合技術で人間そのものの存在意義など問われる可能性もある。一番のポイントは技術革新によるパフォーマンス(時間とコスト)が極端に短く安く、AIエージェントが作る、動くことで仮想と現実環境で人間はどのように対応すればいいのか予測できない。
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Posted by ブクログ
現在80歳以下の人は、永遠に生きられる可能性がある。
そういう技術が近い未来に現実のものとなる。らしい。
近年の技術革新が豊かさをもたらしていないように思えるのは、インターネットをはじめ、技術革新の成果に値段がつけられていないからに過ぎない。
技術革新は私たちに豊かさをもたらしているし、これからもより豊かな未来をもたらす。
そうなんだ。
未来に対して、地球温暖化とかいろいろ悲観的な話が多いように思える中、すごく前向きで楽観していることにかなり驚き(笑)。
私は、いまひとつワクワクまではしなかったけど、未来に希望を感じられる、実現を待ち望み期待できるような未来像、長生きしてるといいことがある -
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チューリングテストに合格するのは2029年と予測
シンギュラリティ=現在の人間の知能では理解できない時代の到来
小脳=固定的行動パターンの遺伝
大脳新皮質=学習による解決案 200億以上のニューロン 抽象的思考
脳の階層構造 親指の存在
ディープラーニング 大規模言語モデルへ
1000億以上のパラメーター 意味でプロンプトを理解 言語を扱えるようになる
マルチモダリティ 言葉と画像の関係を理解 Google リンク集からAIへ
いまAIに足りないもの:文脈記憶 常識 社会的相互作用
意識
自分の内側の考えと、それとは異なる外の世界との両方を知っている能力
チューリングテストに -
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情報テクノロジーの指数関数的な成長と「収穫加速の法則(the law of accelerating returns)」によりシンギュラリティを達成、ナノロボットなどのデバイスを用いた原子レベルでの世界の再構築、現時点で120歳とされる生命の限界を超えた寿命の延長(寿命脱出速度に達する)、脳をクラウドに接続することによる知性の拡大化、すべての産業におけるイノベーションの推進による貧困や暴力の減少など、私たちの幸福のあらゆる側面を向上させる指数関数的なテクノロジーの成長、再生可能エネルギーと3Dプリンティングの成長など多岐にわたる進化を予測している。リスクについても1章を設けて説明しているが、や
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カーツワイル氏が、持論を改めて展開している書籍。
今のところ、彼の思ったとおりに技術と社会が進展しているような気がする。
彼は以前から2029年にはAIがチューリングテストに合格しほとんどの面で人間を上回るようになると言っているが、正に昨今の生成AIの発展を考えると彼の予言とおりになっている。
一方で、意識の問題に関しては踏み込み不足というか、「汎原心論」をとりあえず(根拠もなく)イチオシに置いているが、なぜその立場をとるのかの説明不足だし、特に主観的経験のメカニズムや存在要件についてはもっと深堀を期待したが、それは科学的課題ではなく哲学的課題であるということで終了。少し消化不良だった。
未来 -
Posted by ブクログ
ノーム・チョムスキー、レイ・カーツワイル、マーティン・ウルフ、ビャルケ・インゲルス、フリーマン・ダイソンといった政治学教授、発明家、経済ジャーナリスト、建築家、数学者といった知の先端をいく人たちへのインタビュー集。
AIが指数間的に成長していく未来を描くレイ・カーツワイルの話が一番面白かったし再読したい。
どの人たちも専門分野以外にも深い知識を持っているのが参考になる。
インタビュアーの吉成さんの質問が全部的確で勉強量も含めて頭の良さがにじみ出ていると思う。あとがきの見解の「不確実社会では感情に訴えるようなシンプルストーリーはプロパガンダだと思ってファクトチェックを重ねて熱狂を避ける」というと -
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Posted by ブクログ
2005年に書かれた664ページの原書からの抜粋。と言っても254ページあります。
本書はシンギュラリティを定義した歴史的な本です。
まずびっくりしたのは13年前の著書でありながらコンピューターと人間の未来を予測している内容が少しも色あせておらずむしろ新鮮であること。
著書が2045年をシンギュラリティとした理由が当時のコンピューターパワーから論理的に導き出した説明が詳細に書かれている。
まず人間の脳の処理能力をいくつかの事例(例えば網膜から物を認識するために必要な処理速度から脳のサイズを掛け合わせる)から10の16乗CPSとした。ムーアの法則の考え方に基づいて著者がパソコンレベルでこの処理 -
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Posted by ブクログ
著者はgoogleのAI開発責任者。私たちはgoogleに頼りきっているので、無意識のうちにこの人の未来ビジョンに向けて乗っかってるのではなかろうか。
とにかく著者自身が賢い。物理も生物も情報の基礎も知らないと本の内容を真に理解できない気がする…。私は物理的内容が理解しきれなかった…。
生物進化が専攻だった私からすると、シンギュラリティとは「生物進化の超越」を意味するんだと理解した。今まで学んできたことが消え去るような結構な衝撃を受けた。が、新たな進化でもあると前向きに捉えることができる。
かつて人類が火を使い始めたときのような転換点を自分が生きているうちに体験できるかもしれないというのは少し -