レイ・カーツワイルのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
AI新皮質、バイオ、ナノ、あなた2号などなど、話題は盛り沢山。
AIに関する本を読むと、ついつい「AIによる恩恵・弊害・人間の原点と倫理」を考えてしまう。
そしてこの本を読みながら、
「AIは人間にとって便利な道具」という、今の考え方そのものが古くなるんじゃないか?
とか、
AIの発展によって、これまでの「人間とAI」の境界線そのものが変質していくんじゃないか。
そして、シンギュラリティのような大きな転換点を迎えたときには、新たな境界線が生まれ、それが社会そのものを再編する。さらには、その境界線がAIと人間の間だけではなく、人間同士の間にも引かれるんじゃないか。
……なんてことを考えながら読んでいた。
人間よ、どこへゆく?(笑) -
Posted by ブクログ
ネタバレシンギュラリティの続編で、前著よりも早くシンギュラリティに近づいているということ。
確かにこの1年くらいのChatGPTの進化を見ても、その辺りは実感する。このスピードで変化するとスタッフ業務の仕事は相当なくなるだろうと思う。肉体労働よりも知的な仕事の方がなくなるということになる。
ということで、多くの仕事がなくなることで不幸な社会を想像してしまうし、AIを活用した犯罪や戦争が増加すれば、明るい未来は想像しにくい。
しかし、著者の描く未来は明るい。人間の脳とAIを直接接続して、人間の能力を桁違いに拡大する。一時的な混乱はあっても、結果的にはAIと統合した人間はさまざまな課題を乗り越え、明るい未来を作っていくというヴィジョン。
なるほど、その可能性も考えることは必要かな? -
Posted by ブクログ
シンギュラリティ(技術的特異点、人工知能が人間の能力を超えることで起こる大きな変化、2045年ごろと想定)について、脳科学や医療等々の観点から現実目線で解説したものだと思います。
難しいテーマだとは思いますが細かな数値などを読み飛ばしていけば、あり得る未来の姿が想像できて面白い内容でした。
人間の「意識」が大きな論点の一つでした。義足、臓器移植、脳外科手術、ナノ医療、脳構造デジタル化コピー、などなど、既に実現されている、もしくは今後実現される考え方と思いますが、どこまでが統一意識の同一の人間で、どこからそうではなくなるのか。テクノロジーは必ず人間を超えていくことが予見されるなか、その点にまで言及があり面白く感じました。
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Posted by ブクログ
レイ・カーツワイル(1948年~)は、ニューヨーク生まれ、マサチューセッツ工科大学卒の発明家、実業家、未来学者。
1990年、『The Age of Intelligent Machines』を発表し、インターネットの普及、チェスの試合でのコンピュータの勝利を予言。1999年、『The Age of Spiritual Machines』(邦訳『スピリチュアル・マシーン』)で「収穫加速の法則」を提示。2005年、『The Singularity Is Near : When Humans Transcend Biology』(邦訳『ポスト・ヒューマン誕生~コンピュータが人類の知性を超えるとき』)で技術的特異点(シンギュラリティ)についての踏み込んだ記述を展開し、世間一般にシンギュラリティという概念が広まるきっかけを作った。
2012年にGoogleに入社し、2019年現在、機械学習や自然言語処理技術を開発するチームを率いている。
本書は、上記の『ポスト・ヒューマン誕生』を親本として、そのエッセンスをコンパクトに再編集した、日本オリジナル版であり、2016年に出版された。
本書は、大部の親本を編集するにあたり、カーツワイルのいう「テクノロジー進化の法則(収穫加速の法則)」、つまりテクノロジーの指数関数的な成長がシンギュラリティへと至るという主旋律を、明快かつシンプルに提示すること、そして、AIが2045年に人類の知性を超える道筋を、主に「脳という仕組みの解析とリバースエンジニアリング」という点に絞って再構成したことにより、いわば「AIとシンギュラリティ」についてのカーツワイルの主張がストレートにわかる入門編となっている。
私は、気候・環境問題のような、現代の人間社会が抱える喫緊の課題に加えて、人類の未来を左右しかねないテクノロジー(AIやゲノムテクノロジー)の進歩に高い関心を持っており、本書を手に取ったのはその流れによる。
読み終えてみると、予想以上に専門的な記述が多く、また、翻訳書特有の読み難さ(翻訳の巧拙の問題ではなく、原書の記述が日本語による思考パターンと異なることによる読み難さ)もあり、消化不良の部分も少なくなかったが、大筋は追うことができた。そして、(前半に書かれている)テクノロジー進化の速度の蓋然性、即ち、シンギュラリティへの到達が2045年なのか、もう少し先なのかはともかく、いずれにしても、(後半に書かれている)AIとGNR(遺伝学、ナノテクノロジー、ロボット工学)の進歩が、人類の未来を左右するというか、「そもそも、人間とは何なのか?意識とは何なのか?」という究極の問いを、早晩我々人類に突き付けるということを再認識し、暗澹たる気持ちになった。
カーツワイルは自らを「技術的特異点論者(シンギュラリタリアン)」と呼び、AIの進歩をポジティブに捉え、「(不老不死のために)1日も早く機械の体を手に入れることを夢見ている」とまで言っているのだが、私は、人間がサイボーグ化していくことなど到底受け入れられないし、そうなる前に、賢明な人類は立ち止まることができると信じたい。
テクノロジー進化の究極の世界を知る上で、一読の意味のある、世界的ベストセラーのエッセンシャル版である。
(2022年1月了) -
Posted by ブクログ
★★★☆☆ 『ポスト・ヒューマン誕生』はあまりにも大作なのでエッセンス版のこちらを。ここ数年「シンギュラリティ」という言葉が世の中でだいぶ広まってきたので、いつかは読まなくてはいけないと思ってた本書。「その年は2045年」の表記は一読目は見逃してしまって、もう一度最初から探してしてしまった。よくある煽り本みたいにドドーンと太字で書いてあったりはしない。AIだけが独自に進化してそこに到達するわけではなく、人間(人体)とコンピュータの接近も要素としては絡んで来る。ありえない未来とまでは言えないけれど、やはり新井紀子さんや川添愛さんが主張するように実際にはシンギュラリティが起きる可能性が低いのではないかと感じた。「総論賛成各論反対」みたいな。ちょっと違うか。カーツワイル氏の立ち位置はどんななのだろう? キワモノ扱いなのか?
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Posted by ブクログ
チョムスキー、カーツワイル、マーティン・ウルフといった斯界の大御所たちとのインタビュー集です。テーマは題名の通り、人類の未来。
とくにカーツワイル氏の世界観にはショックを受けました。情報テクノロジーの指数関数的進化により、AIが人類の知能を2029年に超越するという所謂シンギュラリティの提唱者なのですが、その先には超小型化したデバイスが人間の神経系に入り、知能と認識の飛躍的拡大が可能になる、とのことです。また資源・エネルギーの制約という問題が克服され、国家の役割が薄れて人々が世界市民となっていく、と。氏の思考そのものが指数関数的です。
またFT主幹のマーティン・ウルフの世界経済に対する俯瞰は、氏の歴史と社会に対する深い見識に裏打ちされていて、自分の蒙が啓かれる思いでした。哲学にも造形が深く、問いかけが哲学的なところもあります。
建築が好きな方は、デンマークのビャルケ・インゲルス、科学に興味のある方にはフリーマン・ダイソン両氏のインタビューに特に興味を持たれるでしょう。 -
Posted by ブクログ
人工知能が人間の能力を超える事をシンギュラリティという。そこに到達した社会は、人間の生物としての限界を超越したものとなる。2020年代には、ナノロボットが人間の体の中を駆け巡り、栄養を補給し、問題を発見、改善し、医学的なあらゆる問題はなくなっていくと言う。そうなると心臓の存在の必要性までなくなってしまうのである。まるで、SFのような世界であるが、技術はすさまじいスピードで進歩しているという。
人間は肉体としてのハードウェアが滅びると、同時にソフトウェアである精神も滅びるものである。しかし、シンギュラリティの後は、精神がハードディスクに複製され、WEB上に生き続ける事が可能となる。肉体の終わりが、人間の終わりということにならないのである。そもそも、デジタル複製された自分は、本当に自分なのか。人間とは何なのか、という問いが根本から揺さぶられる怖い世界である。