いしいしんじのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
トリツカレ男、ぶらんこ乗り、プラネタリウムのふたご。
いしいしんじの作品の中でもお気に入りのものたち。
ファンタジーと哲学のまじりあったような印象を受ける彼の作品は、少しとっぴで、少し頭をひねりながらじっくり読むことが多かったけど、今回、この「みずうみ」を読み始めて
はじめて、挫折しそうになった。笑
それくらい、難しかった。
彼の言いたいこと、書きたいこと、彼の世界を
理解するのに(いや、正確には理解しきれなかったと思うが)
それに近づこうとすればするほど、わからなかった。
ただ、あの解説があったおかげで、なんとなく
救われた気持ちにはなったけど。
いしいしんじの、まだ読んだことない本だー! -
Posted by ブクログ
久しぶりに、いしいしんじ。今までとずいぶん違う感じでした。
物語に重きを置かれておらず、情景が連なって作品が出来ている感じです。その情景はもちろんいしいさんらしく幻想的なのですが。
3章からなる作品です。一章目は、何処とも何時とも判らないみずうみのそばの村が舞台。村では家族のうちの一人が「眠り続ける人」で、みずうみは月に一度静かに溢れ出し、多くの遺物を残し、村を豊かにしてくれる。二章目は、理由不明の確率の偏り(同じ行先の客を次々乗せるなど)の中で生きるタクシー運転手の物語。彼は月に一度、体に溢れてくる水を裏町の娼婦のもとで排出する。第三章は松本に暮らす著者自身の物語(主人公は慎二と妻の園子)。 -
Posted by ブクログ
買いました。いしいしんじハマってます。
今まで「雪屋のロッスさん」、「プラネタリウムのふたご」、「絵描きの植田さん」を読みましたが、どれもが雰囲気が違って面白いです。
何だかいしいさんは不思議な人ですね。
この本で好きなお話は「カラタチとブルーベル」です。
このお話とか「プラネタリウムのふたご」とかは舞台が日本というよりはヨーロッパというイメージがあります。
私はいしいさんのお話はそういったヨーロッパイメージのお話が好きみたいです。
あんまり関係ない話ですが、この本を読んでしばらくして友人から貰った手紙の柄が女の子の人形が2体プリントされたもので、「カラタチとブルーベル」と連想してしまいました