いしいしんじのレビュー一覧

  • みずうみ

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    いしいしんじの今まで読んだ小説とくらべると、好きかどうかではあんまり上位に入らないと思うのだけど、何か重たいものを受け取った、という気持ちのする小説だった。
    ここを通らなければ次に行けない何かがあったのかなあ、なんて勝手に思ってしまうような。
    最後に園子さんが笑ってくれて、よかった。

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    2010年12月18日
  • みずうみ

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    トリツカレ男、ぶらんこ乗り、プラネタリウムのふたご。
    いしいしんじの作品の中でもお気に入りのものたち。
    ファンタジーと哲学のまじりあったような印象を受ける彼の作品は、少しとっぴで、少し頭をひねりながらじっくり読むことが多かったけど、今回、この「みずうみ」を読み始めて
    はじめて、挫折しそうになった。笑
    それくらい、難しかった。
    彼の言いたいこと、書きたいこと、彼の世界を
    理解するのに(いや、正確には理解しきれなかったと思うが)
    それに近づこうとすればするほど、わからなかった。

    ただ、あの解説があったおかげで、なんとなく
    救われた気持ちにはなったけど。
    いしいしんじの、まだ読んだことない本だー!

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    2010年12月15日
  • みずうみ

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    久しぶりに、いしいしんじ。今までとずいぶん違う感じでした。
    物語に重きを置かれておらず、情景が連なって作品が出来ている感じです。その情景はもちろんいしいさんらしく幻想的なのですが。
    3章からなる作品です。一章目は、何処とも何時とも判らないみずうみのそばの村が舞台。村では家族のうちの一人が「眠り続ける人」で、みずうみは月に一度静かに溢れ出し、多くの遺物を残し、村を豊かにしてくれる。二章目は、理由不明の確率の偏り(同じ行先の客を次々乗せるなど)の中で生きるタクシー運転手の物語。彼は月に一度、体に溢れてくる水を裏町の娼婦のもとで排出する。第三章は松本に暮らす著者自身の物語(主人公は慎二と妻の園子)。

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    2016年07月31日
  • 白の鳥と黒の鳥

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    最後の太った人たちの国の話読んでたら生きる気力がわいてきた

    あ~って話とよくわかんない話があったかな
    いしいしんじさんはクーツェ読んでるけどなんだか不思議だな~

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    2010年10月15日
  • ポーの話(新潮文庫)

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    書店のポップにあった、「大人のための童話」という言葉がぴったりの内容。
    あまり深いことは考えずに読んだ。というか、つい文字を追うだけになってしまった感がある…。

    子供向けの「童話」がそうであるように、何度も読むうちに気付くことがあるかもしれない。

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    2010年09月16日
  • 白の鳥と黒の鳥

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    不思議なものあり、ブラックジョーク? と首をかしげるようなものあり
    意味が分からないものあり、おとぎ話のようなものあり、な短編集でした。

    ひとつひとつが短いので分かりやすいはずなのですが
    どう読んでもさっぱり分からないものもあり
    そういう話なのか、それとも理解力に乏しいのか…分かりません。

    心がふんわりするのは、やはり最後の話です。
    心の赴くまま、幸せに暮らす人達。
    いいな、とは思うものの、到底交る事はできません。
    早死にしてしまえば、もう本が読めませんからw

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    2010年09月30日
  • ポーの話(新潮文庫)

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    おおお、おとな・・・・。

    堀江敏幸の解説がなかなか上品で、
    ああ、そういう風に読むのね、と思った。

    私は、こどもなので、
    ずっと犬じじと居ようよ、と思ってしまうのです。
    流れていくもの、
    出会っては別れ行く、
    しかしつながっているウロボロス、
    そういう切なさが、
    仕方ないんでしょうけども、
    私には寂しいのです。

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    2009年10月04日
  • ポーの話(新潮文庫)

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    ゆらゆらと掴みどころのないような変な話。
    ポーが下流に行くにしたがい、人間らしくなっていく。
    毒と泥にまみれている。
    解説は堀江敏幸。

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    2009年10月07日
  • ポーの話(新潮文庫)

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    長い。とにかく長い。ウロボロスがモチーフになっているようで、所謂無限ループみたいな円環的なお話。ほとんど連作短編状態で、すげー疲れた。主人公が無垢で無力で、さながらガンジーのように無抵抗に世間に翻弄されていくドラマ。こういうのはきっと自分にあってないんだろう。最初の大泥棒メリーゴーランドとうなぎ女のタームまでがピークで、そこから先は正直蛇足?

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    2012年01月09日
  • 白の鳥と黒の鳥

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    買いました。いしいしんじハマってます。
    今まで「雪屋のロッスさん」、「プラネタリウムのふたご」、「絵描きの植田さん」を読みましたが、どれもが雰囲気が違って面白いです。
    何だかいしいさんは不思議な人ですね。
    この本で好きなお話は「カラタチとブルーベル」です。
    このお話とか「プラネタリウムのふたご」とかは舞台が日本というよりはヨーロッパというイメージがあります。
    私はいしいさんのお話はそういったヨーロッパイメージのお話が好きみたいです。
    あんまり関係ない話ですが、この本を読んでしばらくして友人から貰った手紙の柄が女の子の人形が2体プリントされたもので、「カラタチとブルーベル」と連想してしまいました

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    2012年03月20日
  • 白の鳥と黒の鳥

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    白いいしいしんじと黒いいしいしんじがいるとして、これは黒いいしいしんじのほうの小説でした。

    黒いいしいしんじがいしいしんじを支えているのがわかる一冊でした。醜悪な要素を取り出して、嫌な気持ちにはさせないのはなんなのだろう。

    でも短編苦手なので読むのにすごい時間かかった。去年から読んでたよもう。

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    2009年10月04日
  • 白の鳥と黒の鳥

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    いしいしんじさんは長編と短篇でだいぶイメージが変りますね。
    短篇で目立つのはキーワードから物語が作られている様子です。例えば「紅葉狩り顛末」は多分「狩り」の言葉から紅葉を動物のように描いていますし、「緑春」では「緑茶」がキーワードで緑と茶色が擬人化して扱われ居ています。
    奇想としては面白いのですが、ただ、読んでいて「何故?」という気がします。何が伝えたいのか良く判らないのです。
    いしいさんについては、私はどうも長編の方が合っているようです。

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    2016年08月07日
  • プラネタリウムのふたご

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    いしいさんらしい作品ですが、どこか冗長です。
    登場人物はいかにもいしいさんらしく、みな魅力的です。また、印象深いシーンも幾つもあります。しかし、どうも何が言いたいのか掴みきれないようなもどかしさがあります。
    主人公を二人にし、交互に登場させるためでしょう、内容が薄められたようです。最後の盛り上がりはなかなかなのですが、そこに行き着くまでに時間がかかりすぎた感じです。
    双子のどちらかをメインに描き、全体を2/3くらいに縮めたら・・・そんな風に思ってしまいました。

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    2016年08月07日