あらすじ
はつかねずみとやくざ者の淫靡な恋。山奥の村で繰り広げられる天国に似た数日間のできごと――など、奇妙なひとたちがうたいあげる、ファニーで切実な愛の賛歌!
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Posted by ブクログ
いしいしんじ氏を表現するなら、
「絵のない絵本」
毎回言ってきたけど、
この本は、その集大成と言っていい。
チープなファンタジーがたくさん散りばめられた、短編集。
昔話などの伝承文学や絵本などは、残酷がつきもの。
この本に収録された数々の物語も、たくさんの残酷が埋め込まれている。
深く考えずにさらっと読むこと!!
お気に入りは
「カラタチとブルーベル」
「緑春」
おススメ
Posted by ブクログ
・・・これ、だいすきなんです・・・!!カラタチとブルーベルにウワアア(´;ω;`)となり、横浜ジェーンのなんともいえぬ極彩色に黙り込み、薄桃色の猫たちに震え上がる。なんておもしろい作家さんなんだ・・・! いままで読まなかったことを公開しました。本当におすすめ。ひとりでも多くの人に読んで欲しいです。いしいさん、ほんとにすごい。
Posted by ブクログ
なんて言ったら良いのか『夢』を見ているみたいな気分になる本。無防備に、ふんふん、と読んでいるとエラい目に遭います。読み終わって我に返ってみると、このお話の数々が、手のひらに収まる小さな本に詰まってるのがなんだか不思議。
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こどものときに、おばあさんから聞いた昔話のような、おそろしさがありました。
すりガラス一枚隔てたところから見た、きらきら光る世界です。と言われているようでした。
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一つ一つが異様に心に残る短編集
どれから読んでもいいけど、
どれから読んでも全部一気には読めない
中でも
「すげ替えられた顔色」がお気に入り
「私の顔じゃない!私はもっと綺麗なはず!」
現在の美を求め続け、ありのままを否定する風潮をあざ笑っているかのように思えた
母曰く「美の市場は永遠に拡大する」
子曰く「結局自意識の拡大さ」
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なんだか不気味だったり、ほんわかしたり、深い意味があるような、やっぱりなにもないような。いしいしんじさんの作品はなんとも中毒性が高くてやめられない。あれ、自分の方が世界を見逃していたのかな?と感じてついつい読み返してしまう。
太った人ばかりが住んでいる村の朗らかさ、紅葉狩り顛末の爺さまの格好よさがよかった。しろねずみのなんだか切ないんだか気色悪いんだかな感じもあとを引く。
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万人には到底思いつかないような着眼点で魅せる、ファンタジーでもありリアルでもあり、悲しくもあり愛くるしさもあるショートストーリー集。
こんなにも多面性がある作家さんだったなんてと、驚きの連続。
すごく悩ましいけど、私は「緑春」の発想や言葉の表現と、「太ったひとばかりが住んでいる村」の鮮やかで艶やかな描写が好きです。
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やっぱりいしいしんじさんの
短編集は素敵。
東京夜話よりもメルヘン度が高い。
しかししっかりと
いしいしんじさんらしい
毒が出ている。
もう一度読み返したい。
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少々ブラックな短編集。
世にも奇妙な物語的かと思ったら、もうちょっとぶっとんでて、
自由なかんじ?
あいかわらず、色んな国(仮想っぽいところも)のエッセンスが織り混ざってる印象を受けます。
感動的な小説とは違うが、確かに同じ人が書いてるんだなあ、と思う。
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いしいしんじの不思議な世界。
メルヘンな、ファンタジックな設定の裏に潜むリアリティ。
いしんしんじという人の感性にやられ続ける短編集です。
「カラタチとブルーベル」
「緑春」
「透明に関する四つの小話」
「太ったひとばかりが住んでいる村」
この4つのお話が特にお気に入り。
全部で19話収録です。
『食べられるなら、おいしく。踊れるうちは、足を高く。
―生きるなら、生きるだけのたのしみをからだじゅうに受けて生きようと、ぼくたちは昔から、ただそう思って暮らしているんですよ』
Posted by ブクログ
めずらしくジャケ買い(中古じゃない文庫!笑)
不思議な短編集。
どうやら最近不思議系によく出会う。
大人の童話という感じ
ちょっとこわくて、森の中に迷い込んだよう。
海外ものを読んでいる気分にもなった
Posted by ブクログ
いしいしんじ2冊目
SS集なので、区切りも良く読みやすい。
『しろねずみ』と『白黒の鳥の声』が中でもお気に入り。
主人公と動物たちのやりとりの様子が可愛らしく、どこかコミカルで心が和む。私もこんな風に動物と楽しく会話してみたい♪
ちょっと不思議でゆったりとした一時が過ごせる。そして、なんとなく紅茶が飲みたくなる。(そんなイメージが似合うと言うことで・・・)
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久しぶりに物語を読んだ。
明るい話ばかりではなく、
もの悲しい哀切なストーリー。
短編集だけに色々なものが含まれる。
いしいしんじの長編が読みたいと、
思わせるには、十分な手応え。
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ファンタジーな色合いの中に、毒々しさが混じる短編集。
いしいさんの作品の中では、全体的にはそれほど良いとは思えなかったが、「緑春」と「紅葉狩り顛末」がすごく好き。
あと、春日武彦氏の解説も「おお、その通りだ」と思えて良かった。
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好きな料理研究家が読んでいたことがきっかけで読んだ。
あまり、つっこみをしないで軽く流す感じで読んだほうがおすすめです。
2013.10.10(1回目)
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「少なくとも最後の最後、ばあさんはいいやつに会ったんだ。それで、きもちのいい運転でドライブを楽しんだ。車に乗ってるあいだは、楽しかったろう。少しのあいだ、身の回りのことさえ忘れたかもしれない。おまえさんはな、まちがった場所へ運んだんじゃあない。あの磯できっと正しかった。ばあさんの行き先が、おまえにはちゃんときこえたんだよ」
メカさんは口をつぐんだ。
運転手も黙っていた。
みな口をとじ、その場に集ったまま、みも知らない老婆の姿を思い浮かべた。それぞれに、思い描いた相貌はちがっていたが、誰の頭にも、微笑みをたたえた皺まみれの顔しか浮かばなかった。
(ボウリングピンの立つ所)
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最後の太った人たちの国の話読んでたら生きる気力がわいてきた
あ~って話とよくわかんない話があったかな
いしいしんじさんはクーツェ読んでるけどなんだか不思議だな~
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不思議なものあり、ブラックジョーク? と首をかしげるようなものあり
意味が分からないものあり、おとぎ話のようなものあり、な短編集でした。
ひとつひとつが短いので分かりやすいはずなのですが
どう読んでもさっぱり分からないものもあり
そういう話なのか、それとも理解力に乏しいのか…分かりません。
心がふんわりするのは、やはり最後の話です。
心の赴くまま、幸せに暮らす人達。
いいな、とは思うものの、到底交る事はできません。
早死にしてしまえば、もう本が読めませんからw
Posted by ブクログ
買いました。いしいしんじハマってます。
今まで「雪屋のロッスさん」、「プラネタリウムのふたご」、「絵描きの植田さん」を読みましたが、どれもが雰囲気が違って面白いです。
何だかいしいさんは不思議な人ですね。
この本で好きなお話は「カラタチとブルーベル」です。
このお話とか「プラネタリウムのふたご」とかは舞台が日本というよりはヨーロッパというイメージがあります。
私はいしいさんのお話はそういったヨーロッパイメージのお話が好きみたいです。
あんまり関係ない話ですが、この本を読んでしばらくして友人から貰った手紙の柄が女の子の人形が2体プリントされたもので、「カラタチとブルーベル」と連想してしまいました。木できた素朴な人形だったので余計に。
Posted by ブクログ
白いいしいしんじと黒いいしいしんじがいるとして、これは黒いいしいしんじのほうの小説でした。
黒いいしいしんじがいしいしんじを支えているのがわかる一冊でした。醜悪な要素を取り出して、嫌な気持ちにはさせないのはなんなのだろう。
でも短編苦手なので読むのにすごい時間かかった。去年から読んでたよもう。