ベイカレント・コンサルティングのレビュー一覧
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■企業において、戦略を語るとき、DXは別のものと捉えられることが多い。それは、戦略論はある程度の歴史があるが、DXはまだ歴史が浅いからという。
■しかし、DXも机上の仮説から現場で実体験されたものへと深みを増しており、企業戦略、事業戦略、組織戦略にどのように落とし込んでいくべきか考察している。
■DXの目的は経営戦略を実現し、企業ミッションを果たすことにある。戦略論と交点のないDXは弱い。
■企業戦略とDXの交点、事業戦略とDXの交点、組織戦略とDXの交点、の3つのレイヤーで交点を探る。
■各章で図表を豊富に提示しており、コンサルティング会社のマル秘ではと思うようなテンプレートも公開している。 -
Posted by ブクログ
■この本をおすすめできる人
・事業会社の管理職
・DX関連の部署の方
・DXって何をするのかを知りたい方
■おすすめポイント
DXは手段であるにも関わらず目的化している企業が多い中、経営戦略の実現手段としてのDXについて解説されています。一つの業界やビジネスモデルに絞っているわけではないので物足りない部分はありますが、逆に他業界の事例などからヒントを得ることもできると思うので、DXの入門書としてはかなりオススメ。
ただ、本書のDXとDIの定義は、一般的な共通認識ではないと思うので、注意が必要。
■個人的に覚えておきたいポイント
①P59:事業ポートフォリオ(成長事業、基盤事業、課題事業・・ -
Posted by ブクログ
数多あるDX論の本(AI等の新技術活用や、2025年の崖等の個別テーマ検討)とは一線を画し、企業経営実現する為のDXという一貫した視点で述べられている。
都度用語定義があり、論理的に話が展開されるものの、一つ一つ慎重に読み進めないと理解が曖昧になりつつあるので要注意。
一言で言うと
→経営戦略を実現する『戦略論』と『DX』をいかに結びつけ(交点を見出し)、推進するための方法論と処方箋
何を学んだか
→DX推進にあたり、表層的なデジタル技術を用いた企業改革ではなく、『企業戦略・事業戦略・組織戦略』とどのように関係させ、その施策の検討を行うことを忘れてはいけない
ビジネスモデル(経営資源・ -
Posted by ブクログ
見慣れないデータレバレッジという言葉が気になり読んでみました。
データ活用という古くて旬なテーマを様々な角度から掘り下げていて、興味深かったです。特に第2章のデータ神話の視点と展開は面白く、自社のことを言い当てられている気がしてドキリとすると共に、文章にひき込まれました。
本書で提示されているデータレバレッジという考え方。単なるデータ活用との違いはなんとなくわかったような、わからないような感じでしたが、発展性ある概念だと感じました。
コンサルの本にありがちな事例集ではなく、データをどう捉えて活用するか独自の考えを展開している点はすごく良かったです。CXにデータ収集パスを埋め込むという考え方 -
Posted by ブクログ
ベイカレント・コンサルティング監修とのことで社名入りだったのでやや期待したが、冒頭の「こだわり」とかいう主観のワードセンスが個人的に残念。2章以降は、もう少し理論・手法ベースの話が入って、組織の事例も入ってくるので、共感しやすかった。DXは単発で終わっては効果が出ないので、継続的に、かつ組織の再構築まで意識して進める必要がある。企業/事業/組織戦略。リソース・ベースト・ビュー (RBV) やポートフォリオ論など、レガシーな戦略フレームワークにもあてがって再考してみること。知識集約型はAI活用が鍵。売上高に対する研究開発投資コストの比で分かる。デジタルツインの話もちょっとあり。
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ネタバレベイカレントの本。
感想。業界を広く見るには良いかも。
備忘録。
・DXを進める上で個別テーマは重要だが、それよりも個別テーマが企業戦略や事業戦略の実現にどう活かされるか。戦略論と交わらないDXでは弱い。
・経営学者バーニー。価値があって希少なリソースを持つときその企業は競争優位を持つ。希少であるとは模倣や代替が難しいこと。模倣困難生は蓄積経験の独自性、因果曖昧性、社会的複雑性で特徴づけられる。
・コマツのコムトラックスは、米国のスタートアップ企業をコマツが買収したことから始まる。その2年後にコマツのパワーショベルを使ったATM盗難事件が相次いだことがきっかけだったりする。マジか。