あらすじ
「IoT(インターネット・オブ・シングズ)を導入してみたが、見るべき成果が出ない」「AI(人工知能)を活用したいが、何に使ってよいのか見当がつかない」。そんな悩みを抱える経営者やIT担当者が増えています。
本書は悩みにDX(デジタルトランスフォーメーション)の第一人者がずばり答える待望の一冊。AIやIoTといった手段に惑わされず、経営上の目的の実現に向けデータを活用する「データレバレッジ」の発想を学びましょう。
データレバレッジは、経営意志の達成や経営課題の解決に向けた取り組みをデータ収集・分析により加速させる方法論。経営視点で何のために、どんなデータを、どこで活用するのかを整理し、そのうえでAIやIoTなどの適切なツールを活用する。これにより従来の場当たり的な施策と違い大きな成果が得られるはずです。
本書では、ビジネスで必要となるデータの本質や、データレバレッジの方法論の体系に加えて、すぐに実践できる具体的なアクションも詳しく解説しました。さらに基幹系などレガシーシステムからデータを解放して活用するための施策などにも言及しています。
膨大なデータの活用により猛威を振るうGAFA(グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン)の強みや事業戦略を分析し、日本企業の戦い方についても豊富な事例を基に解説しました。
データレバレッジはDXを推進するためにも、強力な武器となります。前著の『デジタルトランスフォーメーション』『デジタルトランスフォーメーションの実際』と併せてお読みになれば、DXとデータ活用への知見をさらに深めることができるでしょう。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
見慣れないデータレバレッジという言葉が気になり読んでみました。
データ活用という古くて旬なテーマを様々な角度から掘り下げていて、興味深かったです。特に第2章のデータ神話の視点と展開は面白く、自社のことを言い当てられている気がしてドキリとすると共に、文章にひき込まれました。
本書で提示されているデータレバレッジという考え方。単なるデータ活用との違いはなんとなくわかったような、わからないような感じでしたが、発展性ある概念だと感じました。
コンサルの本にありがちな事例集ではなく、データをどう捉えて活用するか独自の考えを展開している点はすごく良かったです。CXにデータ収集パスを埋め込むという考え方は、特に参考になりました。
Posted by ブクログ
テーマとなっている「データレバレッジ」とは「自社のデータに外部のデータを加えて分析し、テコを効かせて価値を最大化する」という意味。DXを扱った”著社”の前著が2冊あり、続きで読んだ方がよいのだと思うが、本書だけでも十分理解できた。具体的なソリューション事例はそれほど豊富ではないが、体系的で用語解説も丁寧である。”DX初心者”の自分にも十分役に立った。「データ神話の崩壊」を昔話をたとえに改変して解説してくれているが、あまりに当を得ていて思わず笑ってしまった。
Posted by ブクログ
データ、データと騒ぐ上司に疲れている人におすすめかな?
レバレッジという単語も昨今の経営者・上司の人が好きです。
データ*レバレッジの考え方を構造化し、簡単に説明があるので全体像を掴むのに適した書籍でした。
価値のレバレッジのヒントはあるが、お金をどうやって稼ぐかまでは論じていないので、お金儲けの答えが欲しい人には物足りないと思う。
しかし価値のレバレッジの先にあるビジネスモデルは本で見つけるよりも各社が工夫すべきで良い。
Posted by ブクログ
・感想
1908に読み、今回2002に読み、2回目。
思っていたよりも理解度が上がっていてサッと見直し程度という感じ。
コンサルらしく、何事にもステップやキーワードを置いて理解させやすくする点は、模倣させてもらう。
専門的な用語は少なく、時代背景や事例も必要十分にあるので、データ活用について、ビジネス側の人が流れを掴むのには、やはりかなり良書なんじゃないかなと思う。あんまり評判聞かないけれど。
Posted by ブクログ
DXの中でもデータレバレッジに関して書かれた本。
昨今だいぶ企業側の意識も変わってきたと思うが、データが全てではありながら、全てのデータを保管しておくことは、情報流出等の観点からリスクであり、また大きなコストとなる。
ある調査によると世界のデータは1%も活用されていない(逆に1%のデータはとてつもなく活用されている)と言われるように、目的を持ったデータ管理が必要。
本書ではCX、顧客体験を変えるものに活用すべきと書かれており、一定の納得感はあった。
Posted by ブクログ
デジタルによる事業構造の変革、従来の効率化のためのシステム導入に止まらない。
デジタルパッチ・・・部分的なデジタル適用(ex.RPA)
デジタルインテグレーション・・・ビジネスモデルの高度化や拡張(BPRとデータ流通)
デジタルトランスフォーメーション・・・事業構造そのものを変える(ビジネスモデル)
データを分析することで、何を実現したいのか。顧客にどのような価値を、いつ、どのタイミングで提供していくのか。そうした目的を明確に設定して取り組まなければ、データが真の価値を発揮することはない。
活用とは「目的を定めること」と「データに従う選択」
ーベゾスの意思決定ー
1つ目、意思決定を2つに分類する。取り返しがつかないものと、引き返すことができるもの。引き返すことができるものは、失敗の可能性を織り込んでどんどん決定する。2つ目、70%の情報から意思決定する。軌道修正を前提とすれば、間違えることよりも遅いことの方が問題である。3つ目、反対していてもコミットする。一度決まったことには全面的にコミットする。
リスクデザイン・・・意図的要因と非意図的要因に分ける。どうしようもないやつとどうにかなるやつ。