コリン・デクスターのレビュー一覧
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幅広いミステリのジャンルの中でも「本格」と呼ばれる分野に、それ程の興味は無い。といっても、私がミステリ愛好家となったきっかけは、多分に漏れずエラリイ・クイーン「Yの悲劇」の絢爛たるロジックの世界に文字通り感動したからなのだが。要は物語としての強度があるか否かだ。驚天動地のトリックや〝どんでん返し〟が幾ら仕掛けられていようと、納得できるストーリー展開や登場人物、文章に魅力がなければ、「本格」についてはシノプシスを知るだけで事足りる。
本作は、シリーズとしては既に完結しているモース主任警部登場の第1作。殺人事件自体はいたってシンプルなものだが、モースがさまざまな仮説を立てながら、中途で明かとなる -
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深夜、停留所で二人の女性がウッドストック行きの最終バスを待っていた。しかし翌朝二人のうちの一人が死体となって発見される。誰が殺害したのか?目的は?もう一人の女性の正体は?謎が謎を呼ぶ、わけではなく最初に提示された謎三つの謎を解くことに終始する話です。
しかしこの作品の見どころは推理ではないでしょう。
モース主任警部の人間臭さがこの作品を他の推理小説とこの作品を差別化していると言えます。推理小説における探偵最強の風潮に反旗を翻すかのように、彼は推理を間違い、容疑者の女性に恋をし、挫折し、鬱状態に陥ります。最終的には冷徹に論理的な推理を披露したものの、モースの思考は私たちに近いものがあり、この小説 -
Posted by ブクログ
あるパーティの席で、モース主任警部はアン・スコットという好みの女性に出会い気投合。しかし、再び出会ったとき、彼女は冷たい死体となっていた。状況は明らかに自殺だが、彼には納得できなかった。
しかも困ったことに、管轄違いで捜査権は彼には無い。うっかりすると犯人に間違われかねない状況の中、ひそかに事件の周辺を調べる彼の目前で新たな殺人が・・・
モースというのは、気まぐれで女好きで独身のちょっと変わり者だが有能な警部。ここまでは英国のミステリにはよくある警官像だが、ちょっと違うのは彼が、彼が結構インテリだって事でしょうか。
モースの好きな音楽はワーグナー、趣味はハイレベルなクロスワードパズル、この作品