渡邊大門のレビュー一覧

  • 明智光秀と本能寺の変

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    昨年から今年にかけて読んだ、明智光秀本3冊目。

    明智光秀について、信用出来る一次資料と軍記物等の二次資料を紐解いて、著者の渡邊大門先生の考察を書いている1冊。

    面白かったのは、謎に充ちた光秀の前半生の話。

    土岐明智氏の出身と言われる光秀だが、名門明智氏の出身なのに義昭配下時代の身分が「足軽衆」なのは不自然、明智氏出身を自称した可能性があるって話。
    ※ただ、光秀家臣に美濃出身者が多くいるので、出自が美濃なのは正しいのではとの事。

    また、朝倉義景家臣時代も、一次資料は見つかっておらず、軍記物などで、光秀が朝倉の本拠地「一乗谷」では無い場所で暮らしていたと記されている点を指摘し、朝倉家臣は一

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    2019年10月29日
  • 性と愛の戦国史

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    タイトルの通り、戦国時代の下半身事情に関する読み物。わりとライトな読み物で、当時の風俗を体系的に紹介したものではない。
    とはいえ、きちんとした中世史の研究者が書いているだけあって、広範かつしっかりとした文献からさまざまな情報を収集している。
    読み物として暇な時に読むくらいには良いと思う。

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    2018年11月10日
  • 流罪の日本史

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    <目次>
    第1章  流罪とは何か
    第2章  鎌倉時代~影響力のある者は流罪が最適
    第3章  南北朝・室町時代~実質的な死刑あるいはパフォーマンス
    第4章  戦国時代~権力誇示のための「見せしめ」
    第5章  江戸時代~増える犯罪人を江戸から離島へ

    <内容>
    「流刑(流罪)」という視点から日本史を見ようというもの。著者が言うように、流刑になった人物にスポットを当てたものは見かけたことがあるが、「流刑(流罪)」そのものに注目した本はなかった気がする。本の中で著者も言っているように、流刑先での状況は、1次資料が希薄でわからない。よく言われる話は、多くが創作のようだ。

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    2018年03月23日
  • 流罪の日本史

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    流罪とは何か。古代からの流罪の実例を調べ上げ、それがどのような意味を持っていたのかを探った。最初は刑罰だったものが、やがて見せしめや政敵の排除など、多様な意味を持ってくる。近代となり、辺境がなくなっていくとともに流罪は消滅した。

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    2018年03月08日
  • 真田幸村と真田丸の真実~徳川家康が恐れた名将~

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    真田幸村の人となり,功績などを資料に基づいて述べている.伝説や真田十勇士などにも触れその元となった資料などにも当たって,その後の真田氏にも書かれている.

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    2016年07月02日
  • 黒田官兵衛 作られた軍師像

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    気鋭の歴史学者によるクロカン研究の概説。各種資料に基づいてクロカンの事績を検討したのち、最終章にて"「名軍師像」誕生の背景"と題し、福岡藩の戦略としての官兵衛の神格化、伝説化があったのではないか、との視点を提示。

    大河ドラマではどうも善人すぎる官兵衛さんですが、そのいわば作られた官兵衛ばかりでなく、各種小説でさまざまな描写がなされている旨の紹介あり。

    九州征伐ののち、豊前半国を拝領した官兵衛さんですが、土着の宇都宮氏はこれを是とせず謀叛に及ぶ。ドラマでは、官兵衛は秀吉の意を汲んでやむなく謀殺したことになっていましたが、、、

    ○「城井谷崩れ」を題材として官兵衛の無慈悲か

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    2014年11月23日
  • 謎とき 東北の関ヶ原~上杉景勝と伊達政宗~

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    関ヶ原においての東北、特に上杉氏と伊達氏。
    上杉景勝が家督を継ぐまでとか、三成との関係とか。
    読みやすく、取り扱うことのこれまでの研究史の簡単な抜き出しがあって、分かりやすかった。

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    2014年09月30日
  • 誰も書かなかった 黒田官兵衛の謎

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    2014年大河ドラマ『軍師官兵衛』の副読本として読んでみると良いかもしれません。全50の疑問で各疑問およそ2~4ページで完結するので読みやすいです。

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    2014年03月08日
  • 黒田官兵衛 作られた軍師像

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     「黒田官兵衛」、今度のNHK大河ドラマの主人公ですね。
     戦国時代から江戸初期の武将、豊臣秀吉の側近として仕え、築城や城攻め、巧みな調略でその才覚を発揮したと伝えられています。「黒田官兵衛」といえば、竹中半兵衛と並んで卓抜した異能の“軍師”としての強烈なイメージを抱かせる人物です。
     本書では、官兵衛を知るための編纂史料である「黒田家譜」を中心にしつつも、官兵衛による書状等数少ない一次資料による検証も踏まえ、官兵衛の実像を明らかにしていきます。
     著者の考察の結果をここで紹介することは控えますが、その人物像がどうであったとしても、激動の戦国時代を生き抜き、長政とともに明治維新まで続く大藩福岡

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    2014年01月06日
  • 大坂落城 戦国終焉の舞台

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    大坂の陣について浪人問題に主軸がおかれているのが面白かった。もちろん、そこに至る過程は描かれている。「国家安康」の銘を考えた禅僧のことなんて初めて知った。また、二重公儀制と家康が当初から積極的に豊臣家を滅ぼそうとしていたことへの否定になるほどと思った。

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    2012年10月20日
  • 大坂落城 戦国終焉の舞台

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    「大坂の陣」の定説をくつがえす。
    家康が、豊臣家を滅ぼしたのはなぜか?その答えは浪人たちにあった。
    戦国時代に終わりを告げた「大坂の陣」。徳川家康が豊臣家を滅亡させるために謀略に満ちた戦いといy通説は、事実なのか。家康謀略史観に疑問をもつことで見えてきた、浪人やキリシタン。商人の存在。武将の活躍の陰で、彼らもまた生き残りを賭けて戦っていた。軍功書、首取状などの豊富な史料を駆使しつつ、関ヶ原合戦から大坂の陣にいたる激動の時代を鮮明に描く。

    ここのところ仕事が忙しく、本を読む時間がとれないので積読状態の本が山積みであるなか、最近購入したこの本は、思わず引き込まれて読んでしまった。
    本書は読みやす

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    2014年11月30日
  • 戦国誕生 中世日本が終焉するとき

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    メモ
    戦国時代に移行する時期は15世紀中葉以降だと説明。天皇、将軍、守護の相互連関で様々な歴史的事実と研究を参考に「形式」から「実体」、「権威」から「権力」へと転換する「戦国誕生」のきっかけを追う。

    将軍の資質のない足利義政(意欲的な時期もあったがかえって混乱)
    将軍権力と守護・守護代・近臣・公家(三魔、畠山氏・斯波氏、浦上氏ら)
    天皇の苦悩(後花園天皇、後土御門天皇、貧窮で儀式ができない朝廷)
    応仁・文明の乱と分裂する幕府
    守護職を求める(朝倉氏、赤松氏と浦上氏、山名氏、京極氏と尼子氏)
    明応の政変(奉公衆と奉行人、六角征伐、将軍家一族、細川政元)

    知っている事実が述べられているという気

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    2011年06月03日
  • 奪われた「三種の神器」 皇位継承の中世史

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    三種の神器といえば、神から授けられた、天皇を現人神たらしめる象徴なので、三種の神器に魅せられた人々の伝承や伝説を楽しめると思ったのですが、本書は、主権を得るために、権力の象徴である三種の神器を簒奪しようとする勢力争いが話の中心となっています。

    タイトルどおり、もっと三種の神器を主題にした内容であってほしかった。

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    2010年05月17日