渡邊大門のレビュー一覧

  • 戦国誕生 中世日本が終焉するとき

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    ネタバレ

    戦国時代の始まりっていつ? この問いへの新しい切り口での答えがこの本にあります。
    「形式」から「実体」への意識の変化こそが、戦国時代の始まりという答えはとても新鮮でした。
    確かに下剋上といわれる、実力でのし上がっていける時代ということを考えると、この意識が出てきたところこそが始まりと考えていいのだと思う。

    戦国時代、戦国時代ともてはやされるけれど、それじゃぁそれはいつから?と応えられる人は多くないと思う。
    大変面白い一冊でした。

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    2011年09月19日
  • 戦国誕生 中世日本が終焉するとき

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    室町幕府3代義満や5代義教など強力なリーダーシップを持った先代にならおうとして取り組んだ若き将軍義政・・・という出発点から戦国時代のスタートを読み込んでいく観点は、その権力の崩壊過程とともに大変刺激を受けるものであった。

    物語的なものでもないので、やや文章が読みにくい気もするが、
    こうした政権の状況には、現代の政治や経営にも通じ、参考になった。

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    2011年06月25日
  • 戦国誕生 中世日本が終焉するとき

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    将軍と天皇が機能しなくなり中央の威厳が失墜。そして地方から権力を求めるものが台頭した室町後期。資料も少なく歴史の空白地帯ですがこれを読んでよく分かりました。

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    2011年06月16日
  • 嘉吉の乱 ──室町幕府を変えた将軍暗殺

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    ネタバレ

    赤松満祐による「万人恐怖」と呼ばれた足利義教の暗殺。守護大名や公家への理不尽な仕打ちの為、「自業自得」と言われたその死。義教暗殺後の守護や守護代の台頭。

    「嘉吉の乱」に向かうまでの背景や乱後の幕府や社会の混乱など分かりやすく良い。赤松家の復活なども面白い

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    2025年10月04日
  • 羽柴秀長と豊臣政権 ――秀吉を支えた弟の生涯

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    秀吉あっての秀長なんで、秀吉の記述が主になる。延々細々な描写が続き、眠くなってくる大門クオリティ。
    ただし、厳密さにはそれなりのこだわりがあるというか、こういう説もあるがこう考えられるいう感じの記述なのは誠実。その辺に関しては、新書レベルの歴史本ではかなりいい方のはず。大雑把に迂闊な断定を乱発する非道な歴史本とは一線を画しているところは◎。

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    2025年09月30日
  • 謎とき 東北の関ヶ原~上杉景勝と伊達政宗~

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    他の方も書かれている通り、「東北の関ヶ原」長谷堂城の戦いは全五章の内、第五章で触れられているに過ぎない。タイトルが良くない。

    内容自体は長尾→上杉氏の略歴から、秀吉死後の上杉氏の立場、直江状の真偽、小山評定の有無等が分かり易くまとまっている。

    ただ、関ヶ原と同時進行の戦況内容を期待して手に取ったので、東北だけでは一冊にならないのなら例えば九州の黒田孝高の動きと合わせ技で一冊、にならなかったかな、とは思った。

    みつばち古書部にて購入。

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    2024年11月10日
  • 戦国大名は経歴詐称する

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    戦国大名の経歴に注視した一般書ということで、その発想は新しく面白い。
    出自を盛った大名として黒田、宇喜多、大内、浅井、新免、名家の姓を乗っ取った大名として上杉、北条、細川、源平で権威付けした大名として織田、徳川、赤松、出自不明の大名として豊臣、明智、斎藤、武田を挙げている。
    かの細川藤孝だって細川京兆家や和泉守護家とも違って純粋な流れを汲むわけではない。実力あるものが名家の出自を騙るというのは、当然当時は今以上に必要だったんだなと思う。それと同時に、優秀な人間が出て家を興し、それを以降の人間たちが名門として守り続けていくのも、平均回帰という法則がある中でそれができることはまた凄い。ある意味がわ

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    2024年10月07日
  • 嘉吉の乱 ──室町幕府を変えた将軍暗殺

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     嘉吉の乱については、万人恐怖と言われた将軍義教の振る舞いやパーソナリティが良く取り上げられるが、本書は犯行者側の赤松氏に焦点を当てている。

     嘉吉の乱は、義教に追い詰められた赤松満祐が自暴自棄になって反乱を起こしたというイメージを持っていたのだが、実は事前に天皇と将軍の候補を持っていたらしい。天皇候補と目されたのは南朝小倉宮の末子、将軍候補は足利直冬の孫になる足利義尊。彼らを擁立して、「新幕府」の構想を持っていたのではないかと著者はする。
     また、赤松氏復興の由縁となった、禁闕の変で奪われた神璽を奪回した長禄の変(1457年)についても初めて知ることが多かった。いったんは成功した神璽奪回で

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    2024年08月27日
  • 嘉吉の乱 ──室町幕府を変えた将軍暗殺

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    嘉吉の乱について、沢山の資料にあたり、細かく記述されている。
    将軍の権威が失墜していく契機となった事件だが、この乱がなくともいずれ幕府体制は崩壊していたんだろう。本書で取り上げられた赤松氏はじめ、多くの氏族が領地を召し上げられたり謀略にはめられたりする過程が、とても理不尽。勢力均衡を保つためにこんな事をしていたら、いずれみなうんざりする。

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    2022年10月03日
  • 諍いだらけの室町時代

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    結局、それぞれの守護大名が同族間で内輪揉めを繰り返し、さらに他の大名とも様々な利害関係から離合集散を繰り広げ、そしてそれは将軍家も同様の有様であったことから収集つかなくなったのが応仁の乱となり、それによりこれまでの権力者達が内輪揉めの結果衰退していき、守護代をはじめとする新たな勢力に取って代わられたのが室町時代中期から戦国時代。
    それにしてもそれぞれがあまりにも節操なく、そしてしぶとくもあるため、登場人物の多さも相まってどうにもややこしい。
    そして最高に面白い。

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    2022年09月09日
  • 清須会議 秀吉天下取りのスイッチはいつ入ったのか?

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    小牧・長久手の戦いの和睦について、従来説とは違う見解が述べられており、興味深かった。また、信雄に対する官位の斡旋についても知見を深めることができた。

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    2022年05月21日
  • ここまでわかった! 本当の信長~知れば知るほどおもしろい50の謎~

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    信長に関する50のトピック紹介。
    無神論者、幕府・朝廷を破壊しようとしていたとされるのは真実ではないとされており説得力はある。三島暦のあたりも解釈一つで反対の結論に至ることから史料の読み込みの大切さが分かる。
    改革者というより徹底した改良者ということだろうが、それでも凄いことではある。特にあの当時に地球が丸いことを聞いて理解したことから相当に柔軟な知性を有していたことが伺える。

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    2021年12月13日
  • 関ヶ原合戦は「作り話」だったのか 一次史料が語る天下分け目の真実

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    一次資料に基づいて関ヶ原合戦の実態と通説との違いを描き出す。今でも多数の論点があり、新たな説が提示されている点がフォローされていて興味深い。

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    2021年10月04日
  • 大坂落城 戦国終焉の舞台

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    信長、秀吉、家康、
    一番最初に買ってもらった本はこの三人の自伝だったんです。

    戦国時代にタイムスリップして実際の現場でどうであったか確認してみたい。

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    2021年05月03日
  • 流罪の日本史

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    古代以来の流刑の歴史について。特に交通不便の時代の流刑は送られる側も受け入れる側もどんな心境だったのか、気になる。

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    2020年10月08日
  • 流罪の日本史

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    江戸時代以降の流罪・流人に関する書物は多いがそれ以前についてはなかなか類書が少ないなか、網羅的に述べられている。

    巻末にきちんと参考文献(手に入りやすいものに限る)リストがあるのは好印象。

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    2020年10月05日
  • 謎とき 東北の関ヶ原~上杉景勝と伊達政宗~

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    東北の関ヶ原という視点が興味深く購読。とはいえ東北の関ヶ原では一冊の新書は成り立たず、「上杉家からみた関ヶ原」「いつもの関ヶ原」で大半を占めることになっている。※政宗の本格登場は4分の3を過ぎてから
    家康の豊臣家筆頭としてのスタンスや、三成が関ヶ原直前まで反家康ではなかった説など、簡単には共感出来ないが、これも自分が定説に毒されているからか?
    また、上杉と三成の事前密約がなかったとする説は昨今主流のよう。

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    2021年08月20日
  • 本能寺の変に謎はあるのか?

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    本能寺の変の根拠は諸説あがっていて歴史素人としては想像もしながら楽しんでるが、各説の基になる一次/二次資料の詳細やその信憑性などの解説も充実しており参考にななった。

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    2020年04月06日
  • 明智光秀と本能寺の変

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    まぁある意味全く面白くない内容。
    でも色々探ってみたところ、一人の人間の思いつき的な後先考えない思い詰めた行動だったという結論は、凄く凡人の共感を呼ぶし、すっきりした感はあります。辛かったんだろうなぁ、、、光秀。
    そう考えると本作、労作だなとも思います。

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    2019年12月13日
  • 関ヶ原合戦は「作り話」だったのか 一次史料が語る天下分け目の真実

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    小早川や毛利は、関ヶ原合戦の前日には東軍入りし、合戦時には大勢が決しており、大河ドラマで取り上げられるような美談は、後日の創作がほとんどであることが分かった。

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    2019年11月17日