渡邊大門のレビュー一覧
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戦国武将というと、命知らずの豪傑で、「男」ではなく「漢」と書いて。
“戦の国”なんて殺伐とした感じよりは、むしろ、欲望の赴くまま、溌溂と自分の国を広げていく、「戦国ろまぁ~ん」みたいなイメージがあるw
そんな戦国武将だが、やっぱり生身の人間で。家は絶対大事、自分の立身出世も大事、とはいえ命は惜しい。
ていうか、日々、上司(天下人?)や同僚(戦国武将?)との付き合いからくるストレスを抱えていて、妬んで意地悪したりもする。
そういう人たちだったんだなーと、なんだかホッとしたw
毛利輝元なんて、同僚(?)の徳川家康がやけに威張ってることに、常々ムカついていて。
やっぱりムカついていたヤツが他にい -
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ネタバレ時代の節目が楽しい
アフター本能寺
アフター秀吉死去
今まで決めつけていたゴールは、別の物語ではスタートになるんだな
さて、本書の毛利輝元が1598年五大老になったとき、石田三成達四奉行と勢力を作ったにしても、一番巨大だった家康にはかなわない、また前田利家・宇喜多秀家・浅野長政グループも勢力があったらしい。
家康がマウントを取るキッカケは家康暗殺計画
前田グループ脱落
家康は勢力強化を目指し、上杉上洛催促からの成り行きで討伐を仕掛ける
その動きを迂闊と見たのか、次は自分たちの番だと見たのか、輝元(主役は石田)は、討伐に出かけた家康討伐の軍を起こしたのが、関ヶ原の戦いにつながる
今の政治と同じ、 -
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ネタバレ#流罪の日本史 #北海道も流罪の土地
蠣崎波郷「酋夷列像」が光格天皇の天覧を果たすために必要な、朝廷への人脈はこの事件から築かれた・・・
本書P214にある猪熊事件。慶長14年(1609)天下無双の美男子左近衛少将猪熊教利ら青年公家達が、後陽成天皇の寵姫達との密通騒ぎを起こす=「公家衆乱行随一」
天皇は激怒し全員極刑を幕府に命じました。
この事件をきっかけに「公家衆法度5ヶ条」が定められ、2年後の禁中並公家諸法度に至る。
(鎌倉~室町時代の決まり事を明文化しただけで、朝廷をしばりつける統制が目的とも言えず、乱れた風紀をただし、天皇の権威が凋落するのを防ぐ目的)
※個人的の意見(笑)
猪熊事件 -
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今、麒麟がくるで明智光秀が描かれている。
ラストまで観ないと分からないが、冒頭を見ている限りは、ただ主人に弓を引いた家来という描かれ方はしなさそうである。
この本の主人公である黒田官兵衛も、優れた軍師として戦国時代を華々しく活躍したとのレッテルがある。
しかしながら、そのレッテルから見えてくる黒田官兵衛はあくまでも一つの姿であり、全貌とは大きく異なる。
そんな視点を多くの一次資料から解き明かしてくれた渡邊さんの解説は、21世紀を生きる我々に非常に示唆的であった。
特に、最後にある黒田家に対する官兵衛のメッセージには、現代の組織維持に通じるものがあり必読と言える。 -
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「ボール一つにキリキリ舞いさ」という有名な歌詞があるが、中世の皇室も三種の神器にキリキリ舞いだったのである。
源平の戦いにおいて、壇ノ浦で安徳天皇が三種の神器とともに入水したのは比較的有名な話で、鏡と勾玉は運よく回収することができたが、宝剣は海底へと沈んでしまい、現在に至るまで見つかっていない。その後伊勢神宮から謙譲された別の剣に魂を移すことで新たに神器へと加えられる。
残った鏡もたびたび火災に見舞われ、鏡が納められたとされる容器の中には灰しか残っていないという説もあるが、天皇即位の際にも実物を見ることはなく、真偽は不明である。シュレディンガーの鏡である。
玉だけは現在も当初のものが -
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「三種の神器」というものは、天皇すら見たことがなく、皇位継承には絶対に欠かせないもの。
もし御所が火事になって、天皇自身か「神器」かどちらか一方しか助けられないとしたら、「神器」を優先する。それくらいに大事なものということをどこかで聞いたことがあった。
でも、過去に無くなってたことがあったのね。
安徳天皇は入水したからどうなっているのかな、とは思っていたけど。
しかし、無ければないで色々理論武装をして何とかしていくものなのだなぁ。
そりゃそうだよね。「絶対」なんてものは存在しないし。
その時代時代での「神器」のボジションや存在意義がわかりやすく書いてあって、なんとなくもやっとしていた部