渡邊大門のレビュー一覧

  • 流罪の日本史

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     流罪が刑罰としては死罪に次ぐものであるとすれば、改めてその重さが分かる。

     現代で言えば、無期懲役だろうか。

     どちらもそれまでの縁(地縁、血縁など)から切り離される事を考えると、一種の社会的抹殺と言える。

     現代よりも縁が濃かった過去の時代ならば、より一層刑罰としては重くなっただろう。

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    2021年08月08日
  • 本能寺の変に謎はあるのか?

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    明智光秀、本能寺の変、どちらも気になるワードで見つけると読みたくなってしまう。
    歴史書を読むにあたっての本の選び方も学んだ気がする。

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    2021年04月27日
  • 関ヶ原合戦は「作り話」だったのか 一次史料が語る天下分け目の真実

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    戦国武将というと、命知らずの豪傑で、「男」ではなく「漢」と書いて。
    “戦の国”なんて殺伐とした感じよりは、むしろ、欲望の赴くまま、溌溂と自分の国を広げていく、「戦国ろまぁ~ん」みたいなイメージがあるw

    そんな戦国武将だが、やっぱり生身の人間で。家は絶対大事、自分の立身出世も大事、とはいえ命は惜しい。
    ていうか、日々、上司(天下人?)や同僚(戦国武将?)との付き合いからくるストレスを抱えていて、妬んで意地悪したりもする。
    そういう人たちだったんだなーと、なんだかホッとしたw

    毛利輝元なんて、同僚(?)の徳川家康がやけに威張ってることに、常々ムカついていて。
    やっぱりムカついていたヤツが他にい

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    2020年09月21日
  • 清須会議 秀吉天下取りのスイッチはいつ入ったのか?

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    清須会議以降の秀吉の通史。肝心の清州会議は6章だての2章でそれほど重点項目ではなく、今までの通史と比べて目新しいのは、織田家家督に三法師を支持したのは秀吉だけでなく、全員が三法師を支持としており、争ったのは信雄、信孝どちらが後見人になるかという点であり、その場では秀吉、勝家、丹羽、池田の4宿老が並列で織田家を差配するということで曖昧に決着した、という点だろうか。教訓としては大事な会議に欠席するとリカバリーできないよという滝川一益の事例であろうか。戦国史好きなら楽しく読めるが学びはあまりない。

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    2020年09月05日
  • 関ヶ原合戦は「作り話」だったのか 一次史料が語る天下分け目の真実

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    ネタバレ

    時代の節目が楽しい
    アフター本能寺
    アフター秀吉死去
    今まで決めつけていたゴールは、別の物語ではスタートになるんだな
    さて、本書の毛利輝元が1598年五大老になったとき、石田三成達四奉行と勢力を作ったにしても、一番巨大だった家康にはかなわない、また前田利家・宇喜多秀家・浅野長政グループも勢力があったらしい。
    家康がマウントを取るキッカケは家康暗殺計画
    前田グループ脱落
    家康は勢力強化を目指し、上杉上洛催促からの成り行きで討伐を仕掛ける
    その動きを迂闊と見たのか、次は自分たちの番だと見たのか、輝元(主役は石田)は、討伐に出かけた家康討伐の軍を起こしたのが、関ヶ原の戦いにつながる
    今の政治と同じ、

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    2020年05月02日
  • 流罪の日本史

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    ネタバレ

    #流罪の日本史 #北海道も流罪の土地
    蠣崎波郷「酋夷列像」が光格天皇の天覧を果たすために必要な、朝廷への人脈はこの事件から築かれた・・・
    本書P214にある猪熊事件。慶長14年(1609)天下無双の美男子左近衛少将猪熊教利ら青年公家達が、後陽成天皇の寵姫達との密通騒ぎを起こす=「公家衆乱行随一」
    天皇は激怒し全員極刑を幕府に命じました。
    この事件をきっかけに「公家衆法度5ヶ条」が定められ、2年後の禁中並公家諸法度に至る。
    (鎌倉~室町時代の決まり事を明文化しただけで、朝廷をしばりつける統制が目的とも言えず、乱れた風紀をただし、天皇の権威が凋落するのを防ぐ目的)
    ※個人的の意見(笑)

    猪熊事件

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    2020年04月25日
  • 明智光秀と本能寺の変

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    大河ドラマを楽しむために読んだ一冊。できる限り良質な史料から読み解いた本。
    でもそういうものからだと分からないことも多いのですね。

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    2020年04月21日
  • 明智光秀と本能寺の変

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    本能寺の変研究、最前線。更なる一次資料の発見及び読み込みで、年々研究が進んでいる。
    光秀が信長を伐った真相、やっぱ、それですよね。

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    2020年03月09日
  • 黒田官兵衛 作られた軍師像

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    今、麒麟がくるで明智光秀が描かれている。
    ラストまで観ないと分からないが、冒頭を見ている限りは、ただ主人に弓を引いた家来という描かれ方はしなさそうである。
    この本の主人公である黒田官兵衛も、優れた軍師として戦国時代を華々しく活躍したとのレッテルがある。
    しかしながら、そのレッテルから見えてくる黒田官兵衛はあくまでも一つの姿であり、全貌とは大きく異なる。

    そんな視点を多くの一次資料から解き明かしてくれた渡邊さんの解説は、21世紀を生きる我々に非常に示唆的であった。
    特に、最後にある黒田家に対する官兵衛のメッセージには、現代の組織維持に通じるものがあり必読と言える。

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    2020年03月02日
  • 奪われた「三種の神器」 皇位継承の中世史

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    必要であれば理屈は生み出せる
    後鳥羽上皇のコンプレックスを
    あざ笑う知恵者たち
    二条良基 何処かに有ればよい
    一条兼良 無くても天皇いるし

    皇室を損ねる策謀を内閣がする
    権能の無い天皇の権力行使だと
    改元=報告の後で法手続きせよ
    譲位=憲法違反が議論になる愚

    この本は知りたかい歴史空白を
    埋めてくれる(赤松やるなあ)

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    2020年01月28日
  • 関ヶ原合戦は「作り話」だったのか 一次史料が語る天下分け目の真実

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    歴史は勝者(の側)によって作られる。今や定説となっている(いつしか定説となってしまった)事柄を、今一度一次資料を丹念に検証すべき時が来ている。それを丹念に行うことで、この困難な時代を乗り越えるヒントが隠されている気がする。

    AIでくずし字が読める時代になってきたし!

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    2019年11月16日
  • 関ヶ原合戦は「作り話」だったのか 一次史料が語る天下分け目の真実

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    関ヶ原合戦の定説を史料を精査して検証。秀吉死後から関ヶ原合戦までの体制や、直江状への疑義や兼続への責任転嫁、小山評定への疑義、毛利家の動き、大谷吉継の考え、田辺城攻め、先陣は井伊直政が事前に福島から譲らせていた、小早川秀秋は開戦から西軍と戦っていた、メッケルの西軍勝利発言はフィクションであること、などなど。

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    2019年11月10日
  • 黒田官兵衛 作られた軍師像

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    ネタバレ

    「軍師」官兵衛への、疑問を投げかける。

    戦国時代に、勘兵衛は軍師とは呼ばれていない。現代流布されている官兵衛の「軍師」のレッテルを剥がすことで、本来の「取次」官兵衛や「大名」官兵衛の姿が現れてきて、再評価への道が開けてくる。

    今目の前にあるものが当たり前ではなく、それを1枚剥がしてみると、本来もっと評価すべきだったものが隠れているかもしれない。
    今目の前に見えていることやものが、全てではない。

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    2019年07月25日
  • 謎とき 東北の関ヶ原~上杉景勝と伊達政宗~

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    東北の「関ヶ原」である上杉景勝勢の戦いにまつわる、「直江状」や「小山評定」の真贋について最近の研究結果をもとに紹介している部分に重点が置かれている。

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    2019年01月04日
  • 奪われた「三種の神器」 皇位継承の中世史

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     「ボール一つにキリキリ舞いさ」という有名な歌詞があるが、中世の皇室も三種の神器にキリキリ舞いだったのである。

     源平の戦いにおいて、壇ノ浦で安徳天皇が三種の神器とともに入水したのは比較的有名な話で、鏡と勾玉は運よく回収することができたが、宝剣は海底へと沈んでしまい、現在に至るまで見つかっていない。その後伊勢神宮から謙譲された別の剣に魂を移すことで新たに神器へと加えられる。
     残った鏡もたびたび火災に見舞われ、鏡が納められたとされる容器の中には灰しか残っていないという説もあるが、天皇即位の際にも実物を見ることはなく、真偽は不明である。シュレディンガーの鏡である。
     玉だけは現在も当初のものが

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    2017年05月13日
  • 奪われた「三種の神器」 皇位継承の中世史

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    「三種の神器」というものは、天皇すら見たことがなく、皇位継承には絶対に欠かせないもの。

    もし御所が火事になって、天皇自身か「神器」かどちらか一方しか助けられないとしたら、「神器」を優先する。それくらいに大事なものということをどこかで聞いたことがあった。

    でも、過去に無くなってたことがあったのね。
    安徳天皇は入水したからどうなっているのかな、とは思っていたけど。

    しかし、無ければないで色々理論武装をして何とかしていくものなのだなぁ。
    そりゃそうだよね。「絶対」なんてものは存在しないし。

    その時代時代での「神器」のボジションや存在意義がわかりやすく書いてあって、なんとなくもやっとしていた部

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    2015年06月02日
  • 黒田官兵衛 作られた軍師像

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    官兵衛二冊目の新書。こちらも史料に基づき叙述している。軍師と呼ばれるようになった背景、長政の遺言の意味など興味深かった。

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    2014年08月20日
  • 黒田官兵衛 作られた軍師像

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    竹中官兵衛を軍師と称するには、いささかの無理がある。かれは、数々の大名との交渉を担当したことから、「取次」などと称するのが無難だ。また竹中官兵衛は、大名に取り立てられて以降は家の存続に腐心した様子をうかがうことができる。「取次」と「大名」と言う二面性がある。彼が「軍師」ではなくても、その存在価値が否定されることはない。

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    2013年11月21日
  • 戦国誕生 中世日本が終焉するとき

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    応仁の乱前後の室町幕府崩壊を背景に、将軍、守護、守護代、天皇、公家等の各階層の立場や力関係を分かりやすく整理した良書。
    その論点から、日野富子の登場が殆ど無いが、それ以外は時代の流れがよく分かる。

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    2013年07月10日
  • 戦国誕生 中世日本が終焉するとき

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     読みやすく、おもしろい本。戦国という時代が生じた原因を知りたかったので、非常に興味深く読めた。
     本書では、義政の無能振りと守護と守護代の争いに戦国誕生の原因を見る。将軍としての権威の失墜と、守護代としての権力の獲得。権威と権力の分離は、決して他人事ではないと思われます。

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    2012年06月04日