酒井隆史のレビュー一覧
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やりがいを見失った時、自分のやってることがブルシットジョブになるんじゃないかなと思った。
何のためか、何に向かっていてそのうち自分はどこにいるのか、が分からなくなると、自分で仕事を見つけられなくなって、手持ち無沙汰だけど世間体気にしてとりあえず手を動かしてやってるフリをする。
それがブルシットジョブなんじゃないかなと思ったし、バイトでしょっちゅうやってた。だから、これからも十分起こりうる。
この仕事は何のためなのか、誰のためなのか、という問いの答えが「やりがい」だと思う。この問いを常に問いながら仕事をしようと思う。何のために(目的)はなるべく具体的に、段階的に考えたいと思う。
個人的には -
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★金銭に換算できないケアリングの価値★労働は苦行を伴うものであり、教師や看護師など誇りとやりがいを得られる職業は低賃金でも仕方ない――。「プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神」に先立つ、労働を修養の一環とみなす英国の考え方まで立ち上り、無意味なのに意味があるように取り繕わなければならないブルシット・ジョブの存在に光を当てる。
労働はそもその金銭と換算するものではなく、時間の切り売りという概念を取り込んだから雇用者は働き手が暇そうにしているのを許せない。労働は生産にばかり焦点を当てていたからこそねじれが生じ、サービスという概念を取り込めていない、と主張する。最後に遠慮がち(?)ながらベー -
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自分を含めて、おそらく多くの人間が感じていながらも口に出してこなかった問題について論じている。「世の中から消えても別に何の問題もなさそうな(むしろ無くなったほうが良いかもしれない)無駄な仕事」について。
例えば、わざと通さないように作られている補助金等の制度における書類作成や穴埋め作業、ファンドマネージャー、決定権のない中間管理職、コンサルタント、いなくても会社が回るCEOなど、権力者を権力者たらしめる為だけに存在する「貴族社会における従者」のような仕事のことを言うらしい。ブルシットジョブとは「誰から見ても不要だと分かっていて、本人でさえ自覚しているにも関わらず、表立って不要な仕事だと言えな -
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人類学者デヴィッドクレーバーが書いた「ブルシットジョブ」という本を翻訳した訳者の一人が書いた本。原著をより分かりやすくしたとのことだけれど、それでも正直難しかった。
19世紀ごろ、未来は4時間労働かつ週4勤務になると描かれていたのに、そうなっていないし、むしろ人々は働きすぎて押しつぶされている。それは、「不要な仕事」があるからでは?という問題意識から考え始めた本。
ブルシットジョブの分類や変遷、ではどうすれば?みたいなことが書かれていた。
でも結局は「働く」って何だろうみたいなところに戻ってくるような気がした。仕事が社会的に価値を持っている、人間は何か仕事を与えられないとどんどん怠ける生き -
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分野、業種、業界、風土、風俗、全ての組織には、本著が述べている「無意味な仕事(ブルシット・ジョブ)」は昔から存在している。資本主義の考えが入り、近代的で誰もが生産性を追求するように時代が動き、より顕となった。未来においても存在しているだろう。
こうして、私たちは現代文明という資本主義の恩恵を意識せずとも受けている。そうした競争社会では様々な職種や働き方が増えている。今までもこれからも未来でも数年後先に新しい仕事が存在して、今までの仕事は消えていくのが繰り返されていくのだろう。
私たちは、文明に生物として追いついていない。
無駄な仕事は確かに存在し、組織の癌となり、組織から会社、国、世界に至るま -
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オーディブルで聴いた。
世の中の何の役に立ってもいない無意味な仕事=ブルシットジョブについて扱った本。
題材は面白いけど、長いし話がよく脱線したりするから聞き逃してもそのまま聴き続けた。
うちの上司は典型的なタスクマスター、無意味な仕事をいちいち振ってくるブルシットジョブ生成機。そして自分もそんな無意味な仕事をこなすブルシットジョブ。
自分に振られた仕事がいかに無意味であるかを上司に理解させるより、仕事を終わらせる方が早いから無意味な仕事が生成され続ける悪循環。上司を説得できるとも思えないし、説得できなかった時のリスクもある。
「自分の仕事が無意味であると思いながら仕事をすることは、 -
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グレーバーの著書を説明したものなので、筆者の解釈込みで読んでいる制約があることを意識して読んだ。
ケアを含むエッセンシャルワークの価値を、愛や心情に結びつけて価格化しづらい社会環境について、また、いかに管理が管理を呼び、本当はなくても良い仕事を生み出しているのか、改めて感じた。
津野さんのパワハラ上司を科学すると併せて、管理職以上の人は一度読むと良いと思う。多くの若手がどうでもいい書類に追われて疲れてしまっていることにも目を向けられるのでは。
一つ一つの文章に疑問を挟もうとするのではなく、俯瞰して読むと良い本。まぁどんな本でもそうかもしれないけど。 -