谷知子のレビュー一覧
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ネタバレ学生の頃に暗記した百人一首。
今も多少興味はありつつも、その背景や込められた意味をほとんど知らないなと思い、手に取りました。
・田子の浦にうち出でてみれば白妙の
富士の高嶺に雪は降りつつ
富士山に雪が積もっている歌…と、漠然としたイメージだったのが、「開放感とともに、青い空と青い海にはさまれた富士山頂の真っ白な風景が、見事なコントラストで、ぐっと迫ってくる。」と読み、この短さでこんなにはっきりイメージできるのか、と驚きと発見でした。
写真を撮ることも、それを映像で共有することもできない時代(絵はあったけど)、目を閉じて歌からその情景を楽しんだ多くの人がいたんだろうと、感慨深い気持ちになりました。
・奥山に紅葉踏み分け鳴く鹿の
声聞く時ぞ秋は悲しき
秋になると、どことなくもの悲しい、人肌恋しい、と思う哀愁は、当時の日本人も感じていたんだと、遠い昔が急に身近に思えました。
そして「悲しい、侘しいという感覚は、決して悪いことではなく、むしろそう感じていたいという願望の対象でもあった。」という一文に、私もこの感覚だ!と妙に納得。
秋が来たらこの歌を思い出しそう。
・君がため春の野に出でて若菜摘む
わが衣手に雪は降りつつ
1つ目の天智天皇とこの歌、"露に濡れつつ"なのか"雪は降りつつ"なのか、いつも曖昧でした。
でも「(若菜の)緑と(雪の)白の鮮やかな対象」と情景が目に浮かび、こうして色をイメージしていたらちゃんと覚えられたな~。
どの歌からも、当時の日本がいかに美しかったか(特に秋)、風光明媚な土地に囲まれていたかと想像し、現代にはない風景が羨ましくなりました。 -
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以前谷知子さんの別の著書を読み興味が湧いたため。
31の項目で和歌を紐解いていく。31項目なのは和歌が31文字で詠まれるから。これはすぐわかった笑
「基礎知識」とあるが入門ではないなと思う。和歌を知る上で必要な知識だけど、例題?の和歌が結構難しいので、ある程度和歌に触れた経験があるとより楽しめそうな気がする。
和歌は人によって感じ方や捉え方も違うものだと思っているので、最初は筆者の主観的な感想にあまりついていけなかったが、だんだんとそれにも慣れてきて世界観に入り込めるようになった。
最近少しずつ和歌を読んでるけれども、やっぱり掛詞と縁語は難しい。。
そして和歌は自由なモノだと思っていたが、意外と制約のあるものだなと、「題詠」の項目で感じた。
和歌と絵画や漢詩との関係性など、知っているとより楽しくなる知識を学ぶことができて嬉しい。
万葉の時代〜江戸時代までの和歌をピックアップしているため、時代ごとに和歌の立ち位置や詠まれ方がどう変化していくかという歴史もわかって面白い。
谷知子さんの著書とても好きなので他の本も読みたくなりました。 -
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万葉集、古今和歌集、新古今和歌集と、順に楽しんできたので、とても親しい気持ちで読みすすめられました。
和歌というものがいかに決められた枠組みの中で詠われたものか、ということが大変よくわかります。感情を素直に言葉にするのだけではなくて、高度にルールが規定されたものでした。
百人一首は、膨大な和歌の中から、わずか100首を選りすぐった珠玉のベスト盤です。決められた数の音で、「縁語」「掛詞」「本意」「歌枕」「本歌取り」などの技巧をたくみに活用した名作集です。
こんな芸術性の高い歌を、即興バトルで披露し合ったというのですから、鎌倉以前の人たちの知識量と創造性には脱帽です。
この本は、現代語訳と解説に加え、和歌の世界をより深く理解するためのコラムなども織り交ぜながら、現代の私たちが共感できるように軽妙な語り口で、100首すべてを紹介してくれています。どういう境遇の人がどんな場面で詠んだものなのか、ということがわかると、歌に込められた思いがより深く味わえます。
高校古文ような眠くなりそうな授業ではありません。気軽な気持ちで、私たちの財産であるクラシック文学に触れることができます。 -
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[ 内容 ]
歴代の天皇は、和歌によって、政治を行い、人民と交流し、自らの心を吐露してきた。
和歌は日本国家の誕生時から天皇とともにあり、天皇が歌を詠み続けることは皇位継承の上からも、自然の恵みを得るためにも、必要なことであった。
一方で、天皇個人にとって歌は自然な心情の発露ともなった。
古代から現代までの天皇の歌、天皇たち自身のことばから、国家、天皇制、自然とのかかわりなどを読み解く試み。
[ 目次 ]
第1章 天皇と国家(国家の起源と歌;即位の歌;国土の歌;神仏の歌;戦争の歌)
第2章 天皇と制度(狩猟の歌;行幸の歌;年中行事の歌;勅撰集と歌)
第3章 天皇と自然(花の歌;四季の歌;天地の歌)
第4章 民を愛する天皇(民を思う歌;天皇を祝う歌;天皇に訴える歌)
第5章 恋する天皇(恋の歌;結婚の歌)
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ] -
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『舟を編む』に出てきた繋がりで、久しぶりの百人一首。美しい日本語だね。
コラムには坊主めくりの話も出てきて懐かしい〜と思った。
百人一首は小6の時に意味もわからず丸暗記し、高校の時に古典で文法・内容を勉強し、大学の入門授業を受けたから、身近に感じてはいたけど、やっぱりブランクがあると全然思い出せない。
この本はビギナーズ向けの本で1つの歌につき、2〜3ページで解説されている。思い出すにはいい手助けになった。
一方で、もうちょっと突っ込んでほしいなと思う歌もあったり。その点に関しては、ビギナーズを選んだ自分に非があるんだけども。
「田子の浦にうち出でて見れば白妙の 富士の高嶺に雪は降りつつ」が、のどかだけれどもキリッとした富士の姿に身の引き締まる思いがしてお気に入りの一句。
今度読む時はもう少し突っ込んだ解説つきの本を読みたい。 -
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ダイジェストで良いから様々な古典作品に触れてみたいと思って読みました。
『古事記』からイーロン・マスクの言葉まで、多様な文章が取り上げられていましたが、その中で特に印象に残ったものをあげます。
『風姿花伝』「好色・博奕・大酒。三十戒、これ、古人の掟なり」昨今のニュースを見ても本当にその通りで、令和を生きる私達も肝に命じるべき言葉だなと思いました。
『徒然草』の「人生は穴の開いたバケツ」「誕生は死の始まり」という死生観。筆者は「恐ろしい比喩」「ぞっと」すると述べておられましたが、私は恐怖のようなマイナス感情は湧きませんでした。
避けられない死があるからこそ、今を大切に生きていかないといけないと改めて感じました。
『徒然草』は学生時代の古典で時々学習した程度ですが、現代語訳を読んでみたいとも思いました。 -
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2025.1.11(土)
いつからか買っていて、だいぶ放置。
たぶん、短歌始めるから。で買ったのだろうから去年か。
百人一首は坊主めくりしかやったことないけど、恋歌が多いのね。
この本は一首一首の解説と、
作者の経歴なども載っているので
その歌が詠まれた背景がわかる。
なんか、平安時代って
大変だなぁ…なんてぼんやりと思いながら
「日本語って面白いなぁ」なんてことも思ったり。
掛詞というのが頻繁に出てくるのだけど
今よりも外来語などがないような言葉が
少ない時代に
共通の発音や共通の意味を持つ言葉を
巧みに31文字の中に入れてくるって
凄いなと、語彙力ない感想だけど(笑)
言葉だけでなく歴史の勉強になりました。
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百人一首について勉強しようかと思い、買ってみた一冊。一首につき、2〜3ページの解説がされている。解説がコンパクトなので、気に入った一首、気になった一首とかをサクッと知りたい時に便利である。
和歌というのは、「出会いや別れ、ある風景を前にしたとき、恋に落ちた瞬間など日常生活の一齣」に「心のときめき、緊張を感じ」た「ハレ」の瞬間を捉えた写真集のようなものだ。そんな考え方から、和歌が捉えた「ハレ」の「瞬間」を解説する姿勢が一貫してるので、和歌の一つの楽しみ方が、読み終わったときに身についているような気がする。
特に、目に見えない気持ちや感覚を、目に見えるもので「描こう」とするところに、和歌の表現があるという説明で、かなり和歌の楽しみ方が変わった実感がある。
「難波潟短き蘆の節の間も逢はでこの世を過ぐしてよとや」では、恋人会うことのできない時間が、たとえ短い時間であっても待っていられない気持ちを伝えるのに、「蘆の節の間」に託していると読む。「蘆の節の間」は、視覚的に見える空間的な短さだけれども、それ一気に恋人と離れている時間の短さに転じている。
こうした目に見えないものを、目に見えるもの託す、比喩と見立てが和歌の一つの表現なのだ。
こんな解説を百首分も読んでいると、次第に和歌の描く風景を、それを詠んだ人の情景として見ようとする。そうすると、何も知らずに読んだときとは、違った歌に見えてくる。それが楽しかった。
他にも、歴史的背景や歌人同士の人間模様など、別の楽しみ方も触れられている。ただ、似たような名前と人物関係がこんがらがって、まだまだそうした楽しみ方には程遠い。割と、自分自身が、歌の言葉そのものには興味はあっても、その人物模様にあまり興味がないのかもしれないなとも思った。
いずれにせよ、和歌の楽しみ方を、ちょっとお堅めの文章で初めて学ぶ一冊として、いい本だと思う。 -
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日本の古典文学において大きな位置を占める和歌についての基本的な知識を、わかりやすいことばで解説している本です。
本書の解説は、「三十一文字」の和歌になぞらえて、31の項目で構成されています。「枕詞」「序詞」「掛詞」「縁語」といった、高校の古文の復習となるような内容もあれば、「数寄」や「幽玄・艶」といった和歌の美意識を理解するための説明、さらに「和歌とジェンダー」など近年の研究動向への目配りがうかがわれるような内容まで含んでいます。
古文のテクストからの引用には、ルビの形式で現代語訳が添えられており、古文にアレルギーのある読者にも読みやすいように工夫がなされています。 -
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いつも同時に複数の書籍を読み進めているので、小説を読む間の休憩本として手にしました。
自宅に父から貰った小倉百人一首があるので、それと共に保存しておきたいと思っています。
百首全てに現代語の読み仮名と意味が付いているので、ポケット入門といった感じでしょうか。
尾形光琳の絵柄も楽しめます。
ただ、全ての歌に詳しい背景解説をつけているわけではなく、厳選した25歌のみです。
本格的に学びたい方には不十分かもしれません。
昔から好きな歌が幾つかあって、中でも一番好きな歌は平兼盛の歌。
「忍ぶれど色に出でにけりわが恋はものや思ふと人の問ふまで」
"秘めた恋を耐え忍んできたけれど、表情に出てしまった私の恋。何か物思いをしているのですか?と人に問われる程に"
歌に詠むと、秘めた恋が一層切なく感じられませんか?
それに「わが恋は」が、この言葉の上の句にも下の句にも掛かってるんです。
人に問われて戸惑う気持ちが、流れるように美しく表現されているなと思うのです。
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ネタバレ凡庸な教師はただ喋る。良い教師は説明する。優れた教師は自らやってみせる。そして、偉大な教師は心に火をつける
恋することで初めて人は心を持ち、もののあわれを知ることができると言うのです
鬼は、人間の心が作り上げたものです。その背景にあるのは土地や時間から来る先入観、偏見です
いつの時代も変わらないのは、旅は日常からの脱出であり、新たな発見や驚き山冒険の喜びや苦労を私たちに与えてくれる
ほとんどの人は、病気が原因で生涯を終えます。病気は、人間の生命を脅かすものですが、その病気自体も人間の体内で生まれたものであり、生命の産物です。病気を考える事は、人間の生命、ひいては人生を考えることでもあります -
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「千年後の百人一首」を読むにあたって、百人一首の知識が皆無だったため副読本のように並行して読みすすめました。
恋歌が圧倒的に多く、43首をしめるらしい。なんとまあ。
著者によるあとがき解説の、和歌とはなんぞやという話も素敵でした。和歌とは「ハレ」を題材にしているらしい。恋の迷い、明けまで残った月、霧が立ち上る風景など、日常生活の中にあっても、心がきゅっと引き締まる、その優美な一瞬をとらえているもの。
和歌では自然が必ず詠まれるが、それは自然であって単なる自然ではない。人間の心情と深く絡み合うことによって意味が生まれる「自然」なのだ。
和歌にはかならず人と人とをつなぐ力がある。素敵だ。いとあはれ。
花の色はうつりにけりないたづらにわが身世にふるながめせし間に
以前から気になっていたビギナーズ・クラシックスシリーズですが、とても読みやすくて良かったです。
他のも読んでみよう。