沢木冬吾のレビュー一覧

  • ライオンの冬

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    大好きなので評価甘いですよ悪いか! 開き直ります(^_^) でも小説としての完成度は償いの椅子を超えていると思う。主人公じいちゃんと孫、舞台は雪しかないような寒村、なのに猛烈にドラマティック! 正直、ある程度読み進んだところで展開は読めます。でもいいの、このお話は想像したとおりに進んでくれるからむしろそれがいいの。
    この作者のいちばん好きなところは、登場人物をすごく大切にしてくれるところです。それに尽きると思います。結構たくさん出てきますが、良くも悪くもほったらかしになる人はいない。ちゃんと振られた役割をこなしている。最近本当にそういう小説が少ないので、それだけでも私には十分価値がありますが…

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    2012年02月08日
  • 償いの椅子

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    ハードボイルド!車椅子の主人公からは想像も出来ないクライマックスの銃撃シーン。ラスト主人公の生死が定かでないのも良い。帯の「何回も読み返したくなる」は嘘ではない!

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    2012年01月06日
  • 償いの椅子

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    5年間行方不明だった男を中心に周りが動かされていくハードボイルドな作品。

    はっきり言って主人公のおっちゃんかっこいい!
    けっこう冷酷で残忍な男だけど、家族(仲間)への愛情は深く、
    漢を感じまくってしまいます。

    物語も情景が細かく、徐々に徐々にテンションが上がって、
    気付いたら読み終わったって感じです。

    サスペンスとスリリングが希望な方にオススメな作品です。

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    2011年11月14日
  • ライオンの冬

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    じいちゃん達のちょっと荒唐無稽と思わされるすご技を楽しみながら臨場感もあってずんずん読む。孫娘のキャラも魅力的。

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    2011年04月09日
  • 償いの椅子

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    久しぶりに「当たった…!」と拳を握りしめました!文章は言葉がきれいなので読みやすいです。ただ章立てがぶちぶち切れすぎて、最初は登場人物がすごく多いこともあってなかなか人物を把握しづらいところはありました。が、そのざくざく出てくる登場人物が誰も決してなおざりにされていなかったのがとにかく素晴らしかった。たくさん人が出てくると薄っぺらになるのはある程度仕方ないのかしら、と最近は半ばあきらめモードだったんですが、主人公を中心に最後までみんながおろそかにされることはなかった。少なくとも、私はその点では十分満足。そして何よりすごいと思ったのが、一言の台詞もない秋葉の存在感の大きさ!秋葉が何を思っていたの

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    2010年05月29日
  • 天国の扉 ノッキング・オン・ヘヴンズ・ドア

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    沢木作品の中で「償いの椅子」と同じくらい好きな作品。

    あまりにも過酷な運命を生きる名雲修作。
    弟の龍平もいい男なのだ。兄のためを思い、父を思い、疑われてもなお兄のために真実を伝えようと携帯にメモを残す。
    悲惨な最期のようでいて、とてもすがすがしいものを感じた。
    作者の筆力に脱帽。

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    2009年10月04日
  • 約束の森

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    マクナイトと赤城のやりとりにほっこりした。
    体の大きい赤城がまだ赤ちゃんのダイナマイトを抱えて戦う姿を想像してまたまたほっこり。

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    2025年05月19日
  • 約束の森

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    久しぶりのハードボイルドです。
    583ページでしたが、文庫を借りたので持ち歩いて読み切りました。

    正直、謎の組織やら公安の計画やら、何が事実で何が本当の目的なのか、奥野と同じように隠されたまま読み進めるので分かりにくかったです…

    でも奥野とドーベルマンのマクナイトが少しずつ心を通わせていく過程が最高に良かった。
    疑似家族3人がそれぞれ個性があり、感情移入しやすくて、後半はドキドキしました。

    ちょっと系統は違いますが、犬繋がりで、ディーンR.クーンツの『ウォッチャーズ』を久しぶりに再読したくなりました。

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    2024年12月03日
  • 握りしめた欠片

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    ネタバレ

    沢木冬吾作品現状、未読最後の1作。

    家族の物語という解説、裏表紙のあらすじなんやけど、そういうくくりは誤解を生むと思う。閉鎖された島での殺人事件と復讐そこに巻き込まれた主人公の成長譚、という風に俺は読んだが?

    沢木作品らしい、いぶし銀の展開がありつつも、ちょっと尺足らずでもうちょっと掘り下げて欲しいキャラクターや事件がいくつかあった。泥洞島の背景とか杜間の過去とか芒親子の絡みをもう少し丁寧にとか…。

    それにしても沢木さん、もっと作品書いてほしいぞ

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    2023年10月31日
  • 約束の森

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    謎の組織N、スカベンジャーをめぐる登場人物の思惑が複雑で途中よくわからなくなってきたが、そこは耐えて読み続けた。虐待を受け人間不信になっていたドーベルマンのマクナイトが素晴らしく優秀な犬に変貌していくところは感激。
    後半の一晩の戦闘の数々は手に汗握る場面だった。
    読み応えのある一冊。

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    2023年08月13日
  • 約束の森

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    お初の沢木冬吾作品。分厚い本ながら、登場人物の背景が気になり一気に読まされる。主人公の奥野侑也のアクションは映画のようなハードボイルド感満載だし、打ち捨てられたドーベルマンのマクナイトが少しずつ打ち解け秘めていた能力を発揮し出すのも良く、準主役たちも生き生き(というにはいろいろ抱えているのだけど)と進む物語で読み応え十分でした。

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    2023年04月12日
  • 約束の森

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    設定に入り込むのがなかなか難しかったのと、読み終わっても結局任務やそれぞれの組織の思惑についてすっきりしなかった

    あと登場人物が多くて、あれこれどの立場の誰だっけ、、、と混乱することも

    でも読み終えたときは満足感あり。このボリュームでも飽きずに読めた。

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    2022年04月15日
  • ライオンの冬

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    かつてのフィリピンの森の中での激戦の物語と日本の殺人事件を巧みに組み合わせた。物語の構想は突飛に思えるが、登場人物のキャラをうまく立てて、複雑だが分かりやすい物語に仕立てた作者の力量はたしかだ。

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    2021年08月21日
  • 約束の森

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    会社員のお昼ご飯を紹介するカタカナ4文字の番組で、某出版社を取材しているのを見ていたら、社員の方のおすすめ本がテロップで表示されていました。その中で、記憶に残ったのがこの本と『儚い羊たちの祝宴』でした。ともに面白かったですが、より楽しめたのはこちらでした。おすすめしていたのは、多分同年代(50才台)のおじさま。ちなみに『儚い羊…』をすすめたのは新入社員の女の子でした。
    ハードボイルドは久しぶりに読みましたが、王道の展開で、ページを繰る手が止まらなくなりました。敵も味方も分からない中、少しずつ仲間の絆を強くしていく様子に、胸を打たれました。あと、やっぱり、犬は賢い子がいいです。

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    2021年08月04日
  • 償いの椅子

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    ネタバレ

    沢木冬吾の過去作を、手当たり次第読むくらい嵌っているのだが、この作品も良かった。

    徹底的にハードボイルド。それも警察小説、サスペンス、家族小説…といくつもの顔を持ち、その要素が少しずつ影響し合って行く展開、核心部になると各要素が混ざり合い、見事な文様を描く…それも良質のアクションシーンとともに!

    構成のややこしさ、ハードボイルドならではの口数の少なさ(言葉数というより説明不足)、小さな世界にたくさんの要素を操る窮屈感など、読みにくい小説の粗も随所に見てとれるのが残念でもあるんだが、それでも圧して、小説の器に押し込んだ筆の力が素晴らしい。

    本作を沢木作品代表作と評する人もいるくらい、それく

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    2020年01月26日
  • 約束の森

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    もっと多くの書店員が読んでいれば、きっと本屋大賞にも輝いていたはず。と言う帯に誘われて買いました。
    単行本が2012年に発売されたそうなので、だとしたら2013年の本屋大賞かなと思い調べたら、大賞は海賊とよばれた男でした。たとえもっと多くの書店員さんが読んでたとしても、大賞はちょっと厳しいと思うのが本音。でもノミネートはされてても全然不思議じゃない。主要な登場人物みんながそれぞれいい味出してて、主役並みの存在感の犬のマクナイト。とても良かった。

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    2019年02月11日
  • 約束の森

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    大好きな一冊。
    長い、と思われる方も居ると思うが、なんだかんだで無駄には感じず、最後の盛り上がりまでしっかりと読み応えがあったと思う。
    おっさんの強さが大好き。

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    2018年08月20日
  • 約束の森

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    スカベンジャーとかNとか難しくて正直あまり確認せず読み進めたので全部は把握してないけど、それでも楽しめた。
    侑也がこんなに強いおじさんだったなんて、、タフで穏やかで敵をどんどん倒してかっこよすぎました。
    思ったより黒くてダークな話だったけど警察の無能ぶりと計画の破綻ぶりががっかり感半端なく、振り回されるふみちゃんと隼人が可愛そう。
    宿のオーナー治子と恵造がいい人すぎて、とてもいいキャラで、ほのぼのしました。
    そしてなんといってもマクナイト!!!マクナイトかっこいい。警察犬になれなかった?犬だけど、酷い扱いを受け続けて人間不信になりかけていたところを侑也が救って良かった。
    犬は苦手だけど、マクナ

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    2018年08月13日
  • 約束の森

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    ボリュームがあるハードボイルドでそれぞれの人物の背景が丁寧に描かれていて感情移入が出来た。犬好きなので、マクナイトの活躍と冬子に押し返される所がホッとした。
    組織関係が少し複雑で理解するのが難しかったが、前半のヒューマンドラマと後半のハードボイルドが絡み合ってとても印象に残る作品だった。

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    2018年01月08日
  • 約束の森

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    主人公の好きな映画がモロはまりで、あの頃のいわゆるハードボイルドファンにはたまらない。内藤陳さんが生きていたら、大絶賛かな。

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    2017年02月28日