沢木冬吾のレビュー一覧
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大好きなので評価甘いですよ悪いか! 開き直ります(^_^) でも小説としての完成度は償いの椅子を超えていると思う。主人公じいちゃんと孫、舞台は雪しかないような寒村、なのに猛烈にドラマティック! 正直、ある程度読み進んだところで展開は読めます。でもいいの、このお話は想像したとおりに進んでくれるからむしろそれがいいの。
この作者のいちばん好きなところは、登場人物をすごく大切にしてくれるところです。それに尽きると思います。結構たくさん出てきますが、良くも悪くもほったらかしになる人はいない。ちゃんと振られた役割をこなしている。最近本当にそういう小説が少ないので、それだけでも私には十分価値がありますが… -
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久しぶりに「当たった…!」と拳を握りしめました!文章は言葉がきれいなので読みやすいです。ただ章立てがぶちぶち切れすぎて、最初は登場人物がすごく多いこともあってなかなか人物を把握しづらいところはありました。が、そのざくざく出てくる登場人物が誰も決してなおざりにされていなかったのがとにかく素晴らしかった。たくさん人が出てくると薄っぺらになるのはある程度仕方ないのかしら、と最近は半ばあきらめモードだったんですが、主人公を中心に最後までみんながおろそかにされることはなかった。少なくとも、私はその点では十分満足。そして何よりすごいと思ったのが、一言の台詞もない秋葉の存在感の大きさ!秋葉が何を思っていたの
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会社員のお昼ご飯を紹介するカタカナ4文字の番組で、某出版社を取材しているのを見ていたら、社員の方のおすすめ本がテロップで表示されていました。その中で、記憶に残ったのがこの本と『儚い羊たちの祝宴』でした。ともに面白かったですが、より楽しめたのはこちらでした。おすすめしていたのは、多分同年代(50才台)のおじさま。ちなみに『儚い羊…』をすすめたのは新入社員の女の子でした。
ハードボイルドは久しぶりに読みましたが、王道の展開で、ページを繰る手が止まらなくなりました。敵も味方も分からない中、少しずつ仲間の絆を強くしていく様子に、胸を打たれました。あと、やっぱり、犬は賢い子がいいです。 -
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ネタバレ沢木冬吾の過去作を、手当たり次第読むくらい嵌っているのだが、この作品も良かった。
徹底的にハードボイルド。それも警察小説、サスペンス、家族小説…といくつもの顔を持ち、その要素が少しずつ影響し合って行く展開、核心部になると各要素が混ざり合い、見事な文様を描く…それも良質のアクションシーンとともに!
構成のややこしさ、ハードボイルドならではの口数の少なさ(言葉数というより説明不足)、小さな世界にたくさんの要素を操る窮屈感など、読みにくい小説の粗も随所に見てとれるのが残念でもあるんだが、それでも圧して、小説の器に押し込んだ筆の力が素晴らしい。
本作を沢木作品代表作と評する人もいるくらい、それく -
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スカベンジャーとかNとか難しくて正直あまり確認せず読み進めたので全部は把握してないけど、それでも楽しめた。
侑也がこんなに強いおじさんだったなんて、、タフで穏やかで敵をどんどん倒してかっこよすぎました。
思ったより黒くてダークな話だったけど警察の無能ぶりと計画の破綻ぶりががっかり感半端なく、振り回されるふみちゃんと隼人が可愛そう。
宿のオーナー治子と恵造がいい人すぎて、とてもいいキャラで、ほのぼのしました。
そしてなんといってもマクナイト!!!マクナイトかっこいい。警察犬になれなかった?犬だけど、酷い扱いを受け続けて人間不信になりかけていたところを侑也が救って良かった。
犬は苦手だけど、マクナ