あらすじ
五年前、脊髄に銃弾を受けて能見は足の自由を失い、そして同時に、親代わりと慕っていた秋葉をも失った。車椅子に頼る身になった能見は、復讐のため、かつての仲間達の前に姿を現した。刑事、公安、協力者たち。複雑に絡み合う組織の中で、能見たちを陥れたのは誰なのか? そしてその能見の五年間を調べる桜田もまた、公安不適格者として、いつしか陰の組織に組み込まれていた。彼らの壮絶な戦いの結末は…?
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「約束の森」が良かったので沢木さん2冊目。こちらの主人公、能見も又カッコよかった!計算高く冷酷な復讐。復讐の中にある哀しい姿。ハードボイルドの能見と姪や甥に見せる不器用な能見。物語りは少し登場人物が多くて事件そのものが分かりずらかったかな。半身不随で在りながら闘う姿は哀しみに満ちてた。ハードボイルドvs警察というと主人公が正義の為に・・・と思うけど、この本の違う所は最初から能見が「悪」だと言う設定が他の本にはない所かも。能見・・・生きて又、会いたいな。
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凄く良かった。こんなに長くて登場人物多いのにちゃんと終わってるのが凄い。とにかく能見がかっこ良すぎる。最初から最後までかっこ良くて、それなのに人間臭さもちゃんと見せてくれる。俺も能見に興味があるだけで読んでたかもしれない。
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とにかく主人公がかっこいいね。
車椅子で強い。
少々無理のあるところのあるものの
それも込みで楽しかった。
終わり方も余韻を感じさせて
いいですね。
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ハードボイルド!車椅子の主人公からは想像も出来ないクライマックスの銃撃シーン。ラスト主人公の生死が定かでないのも良い。帯の「何回も読み返したくなる」は嘘ではない!
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5年間行方不明だった男を中心に周りが動かされていくハードボイルドな作品。
はっきり言って主人公のおっちゃんかっこいい!
けっこう冷酷で残忍な男だけど、家族(仲間)への愛情は深く、
漢を感じまくってしまいます。
物語も情景が細かく、徐々に徐々にテンションが上がって、
気付いたら読み終わったって感じです。
サスペンスとスリリングが希望な方にオススメな作品です。
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久しぶりに「当たった…!」と拳を握りしめました!文章は言葉がきれいなので読みやすいです。ただ章立てがぶちぶち切れすぎて、最初は登場人物がすごく多いこともあってなかなか人物を把握しづらいところはありました。が、そのざくざく出てくる登場人物が誰も決してなおざりにされていなかったのがとにかく素晴らしかった。たくさん人が出てくると薄っぺらになるのはある程度仕方ないのかしら、と最近は半ばあきらめモードだったんですが、主人公を中心に最後までみんながおろそかにされることはなかった。少なくとも、私はその点では十分満足。そして何よりすごいと思ったのが、一言の台詞もない秋葉の存在感の大きさ!秋葉が何を思っていたのかなんて本当のところは何もわからないけれど、それでも能見にとっての秋葉がどんなに大きい存在だったのかはちゃんとわかる。とりあえず、ハードボイルド好きなら満足できるはず!堪能した〜
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沢木冬吾の過去作を、手当たり次第読むくらい嵌っているのだが、この作品も良かった。
徹底的にハードボイルド。それも警察小説、サスペンス、家族小説…といくつもの顔を持ち、その要素が少しずつ影響し合って行く展開、核心部になると各要素が混ざり合い、見事な文様を描く…それも良質のアクションシーンとともに!
構成のややこしさ、ハードボイルドならではの口数の少なさ(言葉数というより説明不足)、小さな世界にたくさんの要素を操る窮屈感など、読みにくい小説の粗も随所に見てとれるのが残念でもあるんだが、それでも圧して、小説の器に押し込んだ筆の力が素晴らしい。
本作を沢木作品代表作と評する人もいるくらい、それくらい渾身の1作である。
ちなみに、俺は今のところ「約束の森」が代表作じゃないかと思うのだけど…。
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登場人物も多く、誰がどんな立場の人間だったのかわかりづらく、かなり読みにくかったです。
とにかく結末が知りたくて、何とか読み進めました。登場人物の一覧があれば、もう少し読みやすかったかも。
主人公の能見の持つ家族を想う姿が切ないです。孤独に、信念を貫き通す生き方に、敵対する側の者達もなぜか惹かれてしまう人間像。
男の理想を描いたようなハードボイルドでした。
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疑心暗鬼という言葉がある。
人間、目隠しされたように情報が入ってこない状況に置かれると、不安から様々な疑いが募り、やがて心に鬼を産む。この小説は舞台設定、疑心暗鬼、クライマックスと進んでいくのだけど、自分としては中盤の疑心暗鬼のところが読みごたえがあった。能見は何故戻ってきたのか、車椅子になってもその牙はまだ残っているのか、秋葉は生きているのか、この秘密警察組織は何なのか・・・素っ気なく過ぎる序盤を抜け、登場人物も読者も少し光景がわかってくると、疑心暗鬼が始まる。その緊張感に突き動かされて、クライマックスまで一気に読むことができる。
クライマックスのところは、少し無理があるとは思うけどまぁ好き好きだろう。
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本格ハードボイルド。脊髄に銃弾を受け、車椅子の身になった主人公が、組織に対し、いかにして復讐を遂げるか。
最初、事件の背景がよく分からないままに、登場人物が次から次へと出てきて、ちょっとこれは読み辛い本だなぁと思ってしまったが、それを抜ければグイグイ引き込まれる面白さだった。主人公の能見がただの復讐の鬼と化した話では終わらず、妹家族のゴタゴタに巻き込まれたり、かつての仲間の今後を思い遣ったり、人間味に溢れている面も垣間見え、能見という人間がとても格好良く感じられる。本命の敵にしても、悪者であるのは確かなのだが、憎み切れない部分もあって、好敵手的な感じで良かった。ラストはかなり超人的だったが、読み物としては面白かったし、アリかな。
大勢いるキャラの中で、桜田だけにはなりたくないと思ってしまった。最後の最後で一発逆転ホームランばりのいい仕事するんだけどね(苦笑)
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前振りも前おきも無く突然お話ははじまり、読み進めるうちに話はどんどん過激さを増し、最後には倉庫をひとつまるごと吹き飛ばす、なんとスリリングな話なんだろう。読みづらい書き方も慣れるとわりと好きかも、文章が説明くさくなく好感がもてる。梢と充の日常が悲しさをよりいっそう深くしている、このあたりがなんとも上手い。
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「五年前、脊髄に銃弾を受けて能見は足の自由を失い、そして同時に、親代わりと慕っていた秋葉をも失った。車椅子に頼る身になった能見は、復讐のため、かつての仲間達の前に姿を現した。刑事、公安、協力者たち。複雑に絡み合う組織の中で、能見たちを陥れたのは誰なのか?そしてその能見の五年間を調べる桜田もまた、公安不適格者として、いつしか陰の組織に組み込まれていた。彼らの壮絶な戦いの結末は…」というのがあらすじ。 前作「愛こそすべて、と愚か者は言った」に比べると仕掛けが派手です。子どもたちの視点から見た主人公が実に魅力的に描かれています。
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どうやらかつて魅力的な男たちの犯罪者グループが存在し、5年前に襲撃されてリーダーは死亡?、右腕の男も半身不随になって自然消滅したが、その背景にはきな臭い公安の裏組織が絡んでいそう、というところまではすぐに分かるものの、それ以上の実態がなかなか明かされない。
半身不随の能見を中心に、全くダメ人間である妹の旦那の家庭内暴力、メンバーの1人と新たな生活を始めた秋葉の元妻など、一つ一つのエピソードに読み応えはあるものの、なかなか進行しないストーリーにやや間延び感があったかな。
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あらすじ
五年前、脊髄に銃弾を受けて能見は足の自由を失い、そして同時に、親代わりと慕っていた秋葉をも失った。車椅子に頼る身になった能見は、復讐のため、かつての仲間達の前に姿を現した。刑事、公安、協力者たち。複雑に絡み合う組織の中で、能見たちを陥れたのは誰なのか?そしてその能見の五年間を調べる桜田もまた、公安不適格者として、いつしか陰の組織に組み込まれていた。彼らの壮絶な戦いの結末は…。
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五年前、脊髄に銃弾を受けて能見は足の自由を失い、そして同時に、親代わりと慕っていた秋葉をも失った。車椅子に頼る身になった能見は、復讐のため、かつての仲間達の前に姿を現した。刑事、公安、協力者たち。複雑に絡み合う組織の中で、能見たちを陥れたのは誰なのか?そしてその能見の五年間を調べる桜田もまた、公安不適格者として、いつしか陰の組織に組み込まれていた。彼らの壮絶な戦いの結末は…。
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私には少し難しい構成でした。
登場人物一覧などが欲しかったです。
能見という主人公に惹かれ、読み進めました。
機会があれば、もう一度読み直したいと思います。
個人的には約束の森の方が評価が高いです。
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途中まで なかなか人間関係が把握できなくて入り込むのに時間がかかった。
能見亮司 カッコいい。強すぎ。アタマ切れすぎ。途中何回もヒヤヒヤするところあったけど 最後の対決シーンはシビレた。
Posted by ブクログ
2015/11/10
4にしようか迷う。
でもやっぱ毒親がムナクソすぎるから3で。
誰でもいいから甚一さっさと殺せよとずっと思っていた。ひたすら。
オカンも何とかしろよ。
子供への虐待を見ない振りしてたのは許されることじゃないよ。どういうつもりだったのよ。
オカンいい人風に終わったのが引っかかる。
東野が一度裏切ってから戻れたのがいいなと思った。
あんまりないパターンな気が。
弱く汚い自分を克服できたんだね。
だから美和子さんと結婚もできたのだね。
あ、オカンも一応克服した扱いなのかな?納得いかないけど。
登場人物多すぎて中盤誰が誰だかってなってたけど、桜だの結末もよかった。
悪者南城もいいキャラだったな。
秋葉さんと有働さんにも会いたかった。
Posted by ブクログ
5年前に起きた事件の復讐劇。
終盤ではハードボイルド的ハラハラドキドキの展開になっている(のかもしれない)。ただ私がそれを感じられない。
特に序盤では途切れている会話がおおく、登場人物の関係も、その背景もよくわからないので、何度も読み返えさないと理解できず、読むのに苦労しました。
スッと読めればおもしろいであろうと思うが私には難解でした。
Posted by ブクログ
私も秋葉が生きてるんじゃないかとか、東野は裏切ってたのか・・・等々騙されました。どうなるのかハラハラしましたが最後能見はどうしたんでしょうか、梢ちゃんへのプレゼントを残して。それにしても「子犬」とは、無条件に心を癒してくれる存在だったんでしょうか。
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沢木さんの作品では一番メジャーぽいですが、私的
には他のがもっとアツいです。車椅子で強いとか
ポルナレフ?ジョニィ?JoJo好きのおれワロタwww
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タグをつける際に迷いましたが・・・
すべての根底にあるのが愛だと思ったので。
読み始めは、
断片的にめまぐるしく場面が変わるし、
わかりにくかもって思ったけど、
舞台が全部繋がったら引き込まれて一気に読めた。
激しい内容だけど、
そここに感じさせる人間らしい感情に、
ふっと心が和んでみたり。
なかなか、読み応があっておもしろかったです。
室長が一番好きだと思った私は、
多少アタマがおかしいかもしれない。。。
☆☆☆★ ホシ3.5つ
Posted by ブクログ
突如として車椅子で『戻ってきた』彼。
彼の知人、彼の姪と甥。
色々な人が交差していく中、なぜ彼は戻ってきたのか。
一体何をしたいのか。
それほど面白い、と感じないのに、ものすごく続きが気になる本でした。
何をしたいのか、どうしたいのか。
おぼろげながら分かるものの、分からないから
やたらに続きが気になったのかも知れません。
ただ、最後はこれの王道という感じです。
でも無理やりな終わり方ではないので
きれいに読み終わる事ができました。