岡野原大輔のレビュー一覧
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プリファードネットワークス(PFN)創業者の2人、西川・岡野原が綴ったこれまでの軌跡と、行動規範・未来についてである。
PFNはAI技術を扱う会社でありソフトウェアとハードウェアの融合、AIを扱うロボットを目指す企業だ。
個人的には、GAFAに蓋をされたような日本において、未来に希望を抱くことのできる内容だった。
まさにGoogleのように研究開発重視の姿勢で20%のリソースを自由な研究に割き、組織も同じ方向性に立つ人材に限って採用する、まさに前に進み続けるためにある企業だ。
コミュニケーションを重視する姿勢も良くあるIT企業とは異なると感じる。
表題にもある当社のバリューのうち、Lea -
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プリファード・ネットワークスの沿革や概念について創業者の視点から書かれている。
会社が掲げる主な理念として4つほど挙げられてる。
Motivation-Driven (熱意を元に)
Learn or Die (死ぬ気で学ぶ)
Proud, but Humble (誇りを持って、しかし謙虚に)
Boldly do what no one has done before (誰もしたことがないことを大胆に為せ)
この4つ、確かに大事だなという気がするし、真っ当なことは大きい会社がさっさとやってしまう。だからこそできるかできないか分からないところに挑戦するといった姿勢は好感が持てた(それができるような -
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AIに対してヒトはどう向き合っていくのか考えさせられる。
AIは仕事でもプライベートでも日常的に使っている。万能薬のように、常に正しい答えを教えてくれる存在に感じてしまうが、この本がそれを踏みとどまらせてくれる。
AIはあくまでツールであり、判断と責任を担うのはヒト。「よく判ってないけど、AIがそう言ったからやりました。」は通用しない。ヒトが自らが判断し、責任を引き受け、主体として行動することからは逃げられない。
AIがますます当たり前になるこれからの時代に、とても示唆に富む一冊だった。10年後、20年後に読み返したら、また感じ方が変わるかもしれない。 -
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岡野原大輔『ヒトとAI』。
特に印象に残ったのは、「人が何かを信用できるのは、専門家・制度・過去の実績といったものが、責任や検証の構造を持っているからだ」という点だった。
AIはどれだけ賢くなっても、責任を引き受けない。だからAIを社会や組織に組み込むなら、単に精度を上げるだけでは足りず、誰に権限を持たせるのか、誰が監査するのか、失敗したときにどう止めるのか、という設計が必要になる。
もう一つ面白かったのが、言語の「曖昧さ」について。
曖昧さは欠陥ではなく、複雑な現実を扱うための緩衝材でもあった。人間同士なら、前提や文脈、文化を共有することで、言葉に書かれていない部分を相互に補完できる。 -
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自由は何かを久々に考えさせられた。
「選択肢の多さとか可逆性とかではなく、むしろ選択を自分のものとして固定できることこそ"自由"なのである」というのは面白かった。昔から言われている「自由には責任が伴う」と相通ずる感じがした。責任が発生するものにこそ自由も宿ると。
その他、文化は集団学習のための装置であるとか、感情は経験に重みづけを与える機能があるとか、ヒトは限定的な経験から強い(ただし危うさも孕む)抽象化が可能な一方で多様性によって探索空間を拡大しているとか、様々な概念が考えたことがなかった切り口で考察されていて興味深い。
願わくば、それまで定義・考察してきた概念を要所要所 -
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生成AI登場以前は自明だった、「誰が判断し、誰が責任をもって行動するか」という仕事の大前提を、大きく変更する必要が生じているということを、本書では多くの切り口で探り、様々な表現で言語化されている。
生成AIの喧騒から一旦離れて思索に耽るのに、とても良い本だと思う。
生成AIが台頭してから「教育のあり方」「科学研究のあり方」については考えを巡らせていたから、その点に触れられていたのは良い発見になった。
教育について、AIの所為で今の多くの若者たちは本当に厳しい局面を迎えていると思う。社会がまだ生成AIに適合しきっていない中で、下積みの機会としての雇用は奪われ、代わりにシニア社員のような動き -
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言語処理(離散的)を除く、連続的な動画、音声、画像の生成AIの現状の技術レベルを数式を使わず、説明している。あくまで現状なので、まだ汎化にはいたっていない。
難しかった、分からなかったという感想が多いが、私にはよく分かった。
理由を考えると、
1.熱力学・統計力学の知識があった。エネルギーや分配関数への理解が容易になる。
2.多様体、対称性など現代数学の知識があった。
3.計算量や並列処理など計算機工学の知識があった。
4.物理的な意味での位相配位空間の知識があった。
5.流体力学の知識があった。
などが挙げられる。
しかし、本書では喩えを用いながら、簡便に説明されているので、前提知識はいら -
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人工知能の本、四冊目。この本は薄くて読みやすかったが、「読みやすい」と感じたのはこれまで読んできた蓄積のおかげかもしれない。エッセンスが短くまとまっていて、かつ比較的新しい本(二〇二三年六月発行)なので今の視点での課題や展望も語られ、良いまとめとなった。ただ、六章は難しそうだったので飛ばした。
以下、心に残ったところと、自分の考えたことのみメモ。
■帰納と演繹
これまでの機械学習は帰納的なアプローチであり、演繹的アプローチは苦手であった。だが大規模言語モデル(LLM)は、「人間のように論理をたどって演繹しているわけではない」のに、次の言葉を予測する(=文脈にもっとも自然な単語を選ぶ)